アイコン OPEC+減産か 358万バレル未達 ロシア減産


ロシアはブッチンプーチンが、パイプライン供給を制限することで天然ガス価格を高値に押し上げ、欧州にギブアップさせようとしている。すでに対ロシア強硬派に転じたスウェーデンでは政権交代に至っている。

原油についても、高値にシフトさせるため、生産調整を行っているものと見られるが、一方で世界最大の消費地の米国では、インフレ退治の金利高で景気後退が現実のものになってきており、生産量を減らしても与える影響は小さい。それは天然ガスと異なり、天然ガスのように生産国が限られず、またパイプラインがなければ、一度LNGにしなければ生産国から運び出せない天然ガスと異なることによるもの。

それもこれも、米国内の政争も関係している。
共和党支持の米国のシェールオイル軍団が、投資リスクを伴う巨額投資をして生産量を増加させ価格を下げて儲けるより、投資せず価格を高くして利益を享受する政策を採っており、そうしたことが原油の需給バランスを危ういものにしている原因でもある。バイデン政権は化石燃料を目の敵にしており、シェール軍団とは敵対関係にある。
世界一の埋蔵量を抱えるベネズエラは、米国メジャーの生産施設を過去国有化して没収、そのため施設が老朽化、生産量が大幅に落ちている。しかし、中国が改修工事を行い、原油代金で工事費用を回収しており、生産量は100万バレル前後あるものと見られる。

 

スポンサーリンク

バイデン政権はベネズエラに対して増産要請していたが、生産施設の改修工事を行わない限り増産は無理。そうしている間に原油価格は80ドルまで下げ、米国の増産要請も途切れている。

石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が発表したデータによると、OPECプラスの8月の産油量が日量で目標に対し▲358万バレル未達だった。
7月の未達分(289万バレル)を24%上回り、過去最大となった。

リセッション(景気後退)懸念が石油価格を押し下げているにもかかわらず、石油供給がタイトな状況が浮き彫りとなっている。
8月の未達分は世界の需要の約3.5%に当たる。
今後、米国の原油やガソリンの在庫状況によりWTI価格は大きく左右されることになる。

OPECプラスの目標未達に関するニュースを受け、20日の原油価格は92ドルを上回った。ただ、9月20日・21日開催の米FOMCで、大幅追加利上げによって経済成長と燃料需要が抑制される可能性があるため、原油価格は4ヶ月連続で下落する見込み(米WTIは9月15日の89.97ドルから一貫して下げ21日03時30分現在でも83.75ドルとなっている、20日の92ドルはほかの取引市場の価格と思われる)。

米金利は21日に発表されるが、米10年もの米国債利回りは20日現在すでに.3.569%まで上昇、これは2011年2月以来の金利高となっている。今回も075%~1.00%の超大幅利上げが予想されており、米金利高の反動である円安による国内原油高や輸入物価高がよほど深刻ではないだろうか(日本の基準金利は-0.1%、10年もの国債利回りは日銀黒田丸が0.25%までしか許容しておらず、金利差拡大からさらに円安となっている。20日現在対ドル円は143.65円付近で推移)。

国債切って物価を抑える岸田政権、彼もまたどこまで国債残高を増加させるのだろうか。40年後人口減4000万人、そのうち円は崩壊しようが・・・。360円時代に逆戻り、その時、初めてにホワン人も日本の政治家も目が覚めることだろう。GDPを600兆円にすると豪語したABさんは550兆円で終わった。
GDPは2012年500兆円でドル換算では627百億ドル/2020年558億円、ドル換算では504百億ドル。国民は円で生活するが、国家間の信用はドルで評価される。何ごとも掛け声だけで中途半端で終わる人だった。唯一成功させたのは「こども庁」がいつのまにか「こども家庭庁」に変身させた統一の政治浸透だろうか。統一の刃は、今や国会議員から地方議員、趣味の世界の釣連盟にまで浸透している。

OPECプラスの生産目標達成を未達原因は、
1、ナイジェリアやアンゴラなど一部の加盟国における慢性的な投資不足
2、欧米の制裁措置がロシアの産油量に与えている影響
が挙げられると報じられているが、ナイジェリアもアンゴラも影響を大きく与える生産量ではなく、ロシアもしくはベネズエラに起因していると思われる。ベネズエラはOPEC生産枠を以前から150万バレルあまり有しているが生産できないことに起因している。中国が改修工事を行ったは、施設老朽化のため日量が150万バレルから80万バレルあまりに減った段階だった。


スクロール→

原油産出国ランキング

 万バレル/日量

 

調査機関

OGJ

EIA

BP

 

 

2018

20/6

2021

1

米国

1,527

1,951

1,647

2

サウジ

1,215

1,181

1,103

3

ロシア

1,155

1,149

1,066

4

カナダ

509

550

513

5

中国

379

489

390

6

イラク

452

474

411

7

UAE

371

401

365

8

ブラジル

 

367

302

9

イラン

470

319

308

10

クウェート

289

294

268

11

ノルウェー

 

 

200

12

メキシコ

 

 

191

13

カザフスタン

 

 

181

14

カタール

 

 

180

15

ナイジェリア

 

 

179

16

アルジェリア

 

 

133

17

アンゴラ

 

 

132

18

英国

 

 

102

19

オマーン

 

 

95

20

コロンビア

 

 

78

21

インド

 

 

77

22

インドネシア

 

 

74

23

アゼルバイジヤン

 

 

71

24

エジプト

 

 

61

25

アルゼンチン

 

 

60

26

マレーシア

 

 

59

27

ベネズエラ

148

 

54

28

エクアドル

 

 

47

29

オーストラリア

 

 

47

30

タイ

 

 

41

 

OPEC+

 

 

2,916

合計

 

9,367

 

 

0921_03.jpg

[ 2022年9月21日 ]

スポンサーリンク
 

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧