アイコン SB-G、サムスン電子に英ARM社売却検討か


新自由主義そのものである証券・資本業界、しかし、今や保護主義に動く米国をはじめとする国際情勢、SB-Gは中国に一喜一憂してきたものの、今では中国当局の政策に翻弄され続けている。

サムスン電子は2030年までに、システム半導体+メモリ半導体(現在世界一)ともに世界一になると宣言している。しかし、その後、システム半導体はそれほど計画通りにいっていない。
最近では自社メモリ半導体と受託生産の半導体をセットにしたパッケージ生産領域に展開している。
サムスン電子はアームが設計したASICプロセッシングコアを同社のスマホに組み込ませた半導体を製造している関係にもある。
システム半導体を強化するのか、半導体ファブレスメーカーからのシステム半導体の受託生産を拡大し続けるのか、同社もまた岐路に立たされている。
サムスン電子にとってARM買収後、米英で上場すれば、買収費用を過半を回収でき、米英での上場を条件にすれば米英の買収反対もないものと見られる。

そこでSB孫氏はサムスン電子にアーム売却の白羽の矢を立てたものとみられる。
ただ、エヌビディア同様、保護主義色が強くなっている米国が賛成するかどうかはわからない。SB-Gにしてもアームを上場させ、売却益で投資を回収するのか、一括売却で回収するのか、方針が定まらないようだが、中国案件がことごとく沈没している状況下で、回収を急ぐ必要性も出てきている。

 

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ソフトバンクグループの孫正義社長が近く韓国を訪問し、傘下の英半導体設計会社アームを巡る戦略的提携でサムスン電子と協議することが分かった。
  同社広報は21日、ブルームバーグの電話取材で、孫氏が3年ぶりに韓国を訪問し、「サムスンと、アームとの戦略的提携についてお話ししたい」との孫氏の意向を伝えた。

 ソフトバンクGは2020年9月、保有するアームの全株式を米半導体メーカーのエヌビディアに売却すると発表。しかし各国当局の賛同が得られず、今年2月、同社への売却を断念し、23年3月期中に新規株式公開(IPO)で米国などの証券取引所で上場させる方針を示している。
  孫氏は6月の定時株主総会で、「ロンドンで上場させてほしいという依頼が多い」ことを明らかにした上で、米国市場からもアプローチを受けており、「本命はナスダックだが、まだ決めていない」と説明。バンカーらと検討を重ねている最中だとしていた。
  ソフトバンクGは21年3月期には日本企業として最大の純利益を上げたが、22年3月期には一転、同社として過去最大の純損失を計上した。
22年4~6月期(第1四半期)には出資先企業の株式価値の低下が続き、▲3兆1627億円の損失とさらに赤字が拡大している。
  韓国のEデーリーは同日、サムスン電子の李在鎔副会長が記者団に対し、孫氏が10月にソウルを訪問する可能性があり、アームに関する提案を行うかもしれないと語ったと報じていた。
韓国メディアのEデーリーは、ソフトバンクグループの孫正義社長が10月にソウルを訪問する可能性があり、同社傘下の英半導体設計会社アームに関する提案を行うかもしれないとサムスン電子の李在鎔副会長が記者団に語ったと報じた。
 2週間の海外出張から戻った李氏は空港でコメントしていた。欧州訪問中にアーム幹部に会ったかと問われた李氏は、会っていないと答えたという。
「孫氏は来月ソウルに来るかもしれない。恐らくその時に何らかの申し出をするだろうが、確かではない」と李氏が話したとEデーリーは伝えた。
以上、好調な企業の経営者の驕りとして、新規分野を拡大解釈を続け、実質異業種に展開することにある。
孫氏ももともとは不動産業界であるウィ・ワークに2兆円も投資し、大失敗、その後、中国事業も含め、ケチガ付き、本業分野もぐちゃぐちゃになっている。
SOX半導体指数も、米金利上昇による世界景気の下振れ予想に、低迷を続けており、直近では生産基地である中国のパソコンもタブレットもスマホも生産台数は大幅に落ちている。
新コロナも世界ではウィズコロナ策に転換、テレワーク需要も巣篭もり需要も一巡しており、景気の悪化ともなれば、IT世界の成長も停滞し、IT製品業界の需要も低迷することになる。
孫さんの尻に火が付いているようだ。

2016年9月、SB-Gは英ARM社を約240億ポンド(約3.3兆円/当時)で全株式を買収した。
2020年9月、SB-GはARM社を米NVIDIA社に400億ドル(4.2兆円/当時)で売却すると発表した。
2022年2月、米英当局などが、米NVIDIA社によるARM社の子会社化は独占に当たるとして反対表明、SB-GはNVIDIA社へのARM社売却を断念した。その後、SB-GはARM社の米市場などでのIPOを目指すと発表していた。

ARMの価値は、その製品が年間15億台前後生産されるスマホ等の核心技術の一つでもあり高額となり、購入できるIT関連企業は限られている。

日本の年金機構や経産省ファンドが購入すれば、日本の科学界もIT産業も大きく変身しようが、そんな金のタマは、お役所仕事でひも付き案件しか投資しない経産省ファンドは持ち合わせていない。

未来の世界を創造する産業としててんこ盛りのIT産業、しかし、世界経済の、先進国の経済低迷では、企業の投資は限られ、そのスピードは大幅に遅滞・減速することになる。
バイデンのバカタレが自作自演のバイデンインフレとインフレ退治、その影響は全世界に及び、計り知れなくなってきている。

↓SOX半導体指数の推移
当該月の月初価格を表示している。
0922_01.jpg
 

SB-G業績推移


スクロール→

SB-G

連結/億円

売上高

税前利益

株主利益

19/3

60,935

16,826

14,111

20/3

61,850

354

-9,615

21/3

56,281

56,704

49,879

22/3

62,215

-8,695

-17,080

最新四半期

22/3Q1

14,791

12,924

7,615

23/3Q1

15,720

-32,924

-31,627

資産合計

475,546

資本合計

117,077

 

[ 2022年9月22日 ]

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