アイコン 2023年 韓国の輸出厳しい見通し


サムスン電子とSKハイニックスなどが今年1300億ドル相当の半導体を輸出するものとみられる。輸出全体に占める割合は20%に達する。

 造船では、韓国造船海洋(=現代重工)が今年だけで194隻、236億ドル相当を受注し受注目標を135.3%達成した。大宇造船海洋は目標より117%、サムスン重工業も107%の受注を記録している。

 全国経済人連合会が来年の見通しについて、
この2年間上昇を続けてきた輸出が来年には0.5%程度の増加にとどまる見通しだという。
半導体、自動車、石油化学など12大輸出主力業種の150社を対象に調査した結果では、

 

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業種別では
半導体とディスプレー、パソコン、スマホなどが含まれる電機・電子業種がマイナス▲1.9%で最も低かった。
これまで経済の柱の役割をしてきた半導体部門は輸出が▲15%ほど急落する見通しだという。(韓国勢主力のメモリ半導体は各社在庫が積み上がり生産調整しているが、最大手のサムスンは平常生産で積み上げ続けており、在庫解消にはかなりの時間を要しよう)

造船業は最近のスーパーサイクル(超好況期)を迎え受注が相次いでいるが、来年の船舶部門の輸出増加率見通しは1.7%にとどまる。
受注が輸出実績に反映されるまで2年以上時間がかかることによる。
「少し前まで造船業界で低価格受注が相当にあった。厚板価格上昇とドル高、人件費上昇などを考慮すると本格的な収益性実現には時間がかかりそうだ」と予想し手いる。2021年期は3社とも造船部門で大赤字を計上している。今年も秋口まで厚板価格は上昇しており、大幅な赤字が予想されている。

石油化学品はマイナス▲0.5%、
鉄鋼は+0.2%、
自動車が+0.9%、
一般機械・船舶が.+1.7%、
バイオ・ヘルスが.+3.5%
となっている。

回答企業の39.3%は来年の輸出は減少すると予想したが、その理由としては
・高水準の原材料価格にともなう輸出競争力悪化(45.7%)
・主要輸出相手国の景気不振(33.9%)
などを挙げた。

貿易協会も来年の輸出が6624億ドルで今年の6900億ドルより▲4%ほど減るだろうと予想している。

全経連は「コロナ禍の間に大きく増えた輸出が来年からは停滞するものとみられる。政府は原材料輸入に関連した税制支援拡大と輸出物流支障防止など韓国企業の輸出実績改善に向けた環境作りに総力をつくさなければならない」と述べている。
以上、

<米国輸出>
半導体は予想通りいけば来年下半期から反転すると予想されているが、消費需要はここまで米金利が上昇し、消費に影響し出してまだ日も浅く、金利はインフレが落ち着くまで高止まり方針、回復するにはかなりの時間がかかる。民需の企業はデータセンターへの巨額投資は、今年多くの企業が来年の投資を見送っており、金利が下がらなければ、景気回復はきつく、企業も新たなる投資は控えるものと見られる。

自動車も高金利の自動車ローンが重石になり、回復するには時間がかかると見られる。車両用半導体はまだ品薄とされるが、半導体そのものは過不足なし、各種半導体や電子部品を組み合わせるセットメーカー、パッケージメーカーで遅滞しているのが現実のようだ。また、韓国勢の自動車用半導体のシェアはわずかでしかない。

<中国輸出>
も一つ重要なのは中国の新コロナ問題、すでにオミクロン株に感染して治癒した人を最優先雇用するとの求人広告で溢れているという。人口14億人、100万人以上の都市が90ケ所余りあり、感染爆発では都市機能が喪失する可能性もある。すでに運転手らの感染者急増で物流が大混乱に陥っているという。

ただ、オミクロン株では日本で例えれば、1億人が感染しても8000万人は無症状か軽症、1週間ほどで現場復帰、中国の就業者数は7億5000万人、英国調査では感染者の有症確率は0.56%、一巡すれば、中国の製造に大きな影響をもたらさない可能性もある。

しかし、現実は死亡する人たちもおり、2..6億人の高齢者は特に危なく、混乱に陥る可能性もある。

また、国産の不活性コロナワクチンを接種しての発症率や重症化率も不明であり、99%以上が一度も感染していないことから、一時的に感染は急拡大しパニックに陥るものと見られる。大都市ではすでに多くの大病院が満杯状態でもある。
そうしたことが、経済にどれほど影響するのか、その期間も含め、見通せないのが現状でもある。無発症・軽症・重症に関係なく後遺症問題もある。

感染者の累計では、韓国の感染率は50%を超え、米国は33%、日本は23%が感染している。
中国に関してはこれまでセンセーショナルな大爆発予想が、米国や香港から発せられているが、実際、人口のどれほど感染しているのか、感染するのかもわからない。 
都市部人口は5億人、農村部人口は9億人とされている。国土面積は米国とほぼ変わらない。当然、感染しないように個々人は最大限注意もする。中国民はウイグルの強制収容所の中にいるのではない。

だが、中国内のサプライチェーンの寸断の可能性はあり、生産現場は大混乱に陥る可能性も否定できない。
そうした影響が、輸出の35%(香港含む)を中国に依存する韓国に大きく影響する可能性もある。

<想定外の事案>
ロシアがウクライナに対して核攻撃、もしくはサボリージャ原発の破壊活動
中国が台湾侵攻
などなど、危機はいくらでも転がっている。

現実、環境問題など、ロシアのウクライナ侵攻、ロシア制裁の影響から、欧州では吹き飛んでいる。ポーランドでは発電所が最悪の褐炭で発電している有様。
再生可能エネルギーとして風力発電と騒ぐが、今年の北海・バルト海の風力発電は気象変動により風がこれまでのように吹かず、火力発電で補っている。
現実は、電灯も蛍光灯もLEDに変わり、電力需要は大幅に減っているはずだが、文明は電気とばかりに発電量は増加し続けている。世界で見ればその60%以上は石炭で発電されている。あったら便利を追求し続ける限り、地球温暖化は進む。
また、環境の旗手EVと騒ぐが、希少金属の抽出には石炭発電による鉱物の溶融により抽出され、その多くがEV用バッテリーに使用されている。リチウム・ニッケル・・・・。世界の治世者たちは眉唾モノでもある。

来年の韓国はどうなるのだろうか。
これまで、借り入れや社債発行による資金調達により、米国はじめ世界中への投資熱が異常に強かっただけに金利が下がらなければ、その反動も出てくる可能性は高い。個人の不動産熱や投資・投機熱も一緒ではないだろうか。企業負債や家計負債も大きい。
山高ければ谷深し。

ただ、日本は貿易収支を円で表示しているため伸びているが、ドル換算では輸出競争力を無くしているためまったく伸びていない。円貨では円安分だけ伸びているだけでもある。統一まで引っ張り出して選挙に勝って日本をダメにしてきた。(韓国の貿易収支の表示はドル換算だ)

日銀黒田氏や経団連の主張には驚き桃の木山椒の木。これまで政府は国債発行して物価上昇を抑え込んできたが、それも限度があり、来年も4月までに食料品の値上げが7000品目以上目白押しだ。うち冷凍食品2000品目は平均19%も値上げを待っている。どうすんだろ。スタコラレーション突入か。


スクロール→

貿易立国・韓国の交易収支

SOX/月末

/百万ドル

輸出

←前年比

貿易収支

経常収支

半導体指数

21/10

55,662

 

1,821

6,950

3,451

21/11

60,352

 

3,000

6,820

3,833

21/12

60,730

 

-452

6,060

3,946

21年計

650,010

25.5%

76,210

88,300

 

22/1

55,316

15.2%

-4,830

1,810

3,483

22/2

53,910

20.6%

830

6,420

3,429

22/3

63,478

18.2%

210

7,060

3,429

22/4

57,690

12.6%

-2,480

-80

2,919

22/5

61,520

21.3%

-1,610

3,860

3,098

22/6

57,730

5.4%

-2,580

5,610

2,556

22/7

60,700

9.4%

-4,670

790

2,967

22/8

56,670

6.6%

-9,490

-3,050

2,677

22/9

57,460

2.8%

-3,770

1,580

2,306

22/10

52,482

-5.7%

-6,724

880

2,384

22/11

51,890

-14.1%

-7,010

 

2,826

12/20まで

33,638

-8.8%

-6,427

 

2,583

SOX指数は半導体企業の株価を指数化したもの、月末価格/先行指数

 

[ 2022年12月27日 ]

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