アイコン 韓国、最新上陸攻撃用装甲車試験で浸水 2人死亡 KAAV-II機 ハンファD


韓国軍海兵隊第1師団の拠点となっている慶尚北道浦項市の都丘海岸で26日午後3時ごろ、試運転中の装甲車が浸水し、中にいたメーカーの技術者2人が死亡した。

韓国防衛事業庁は、同日「国防科学研究所(ADD)が開発中の上陸突撃装甲車(KAAV-II)が試運転中に浸水事故を起こした」「中にいた2人は直ちに救助されたが、後に死亡した」と発表した。
事故を起こした装甲車は、海兵隊に導入される次世代上陸突撃用装甲車(KAAV-II/水陸両用)の試作機だった。

計画ではADD+ハンファディフェンスが事業庁に2022年までに2両のプロトタイプ(本気の土台となる試作機)を納入、2023年からの試験機の性能試験が始まったところだった。
今回、海兵隊運用の浦項・都丘海岸で、実際の環境下で、性能テストがおこなわれていた。

 

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当試験機は上陸用の装甲車であり、防水テストをプールなどで事前に何回もしていれば、こうした死亡事件は発生しなかったと見られる。
密閉室内(KAAVは乗員3人+定員21人の巨大スペース)に、乗務員が死亡するほど膨大な海水が一機に浸入しており、シーリングの問題ではなく、構造的な欠陥と思われる。
KAAV-II機は事前のプール試験を行っていなかった可能性が高い。

KAAV-II機は、
開発は国防科学研究所(ADD)が担当
製造はハンファディフェンスが担当
同機の試験運用は2023年~28年まで行われ、
2029年に大量生産に入る計画となっている。

上陸突撃用装甲車は上陸直前に使用する水陸両用の装甲車で、今回浸水事故を起こした試作品は開発初期段階だった。
そのためメーカーの技術者2人が乗り、海兵隊員は中にいなかったという。
 現在防衛事業庁を中心に韓国国内で次期上陸突撃装甲車の研究開発が進められている。
これは現在運用中のKAAVの使用期限が近づいたことや、上陸作戦高度化の流れを考慮し機動性と安全性の向上を目指したものになっている。

現在開発中の上陸突撃装甲車KAAV -IIは、新型の韓国製エンジンを導入し、水上での速度を従来の時速13.2キロから20キロ以上に向上させ、また40ミリ以上の砲と着脱式の増加装甲を取り付けることで火力と防御力双方の改善を目指している。

<KAAV-Ⅱ>
エンジンはドイツのドイツMTUから、トランスミッションはCanadian Kinetics Drive Solutions(Singapore Technologies Engineeringの子会社)から受け取る予定だったが、エンジンは国産に変更したようだ?。
黒豹戦車も国産のエンジンとトランスミッションを採用した結果、性能悪で使い物にならず、独から改めてエンジン(MTU製)やトランスミッションのライセンス生産の認可を取得し、やっと韓国装備庁の性能基準に達している(独に許可なく黒豹試作機のエンジンなどを分解・分析したため独が激怒し輸出を数年停止させていた)。
「KAAV-Ⅱ」のエンジンは韓国製だとしても独製のライセンス生産品の可能性が高い。
今回の問題は、エンジンやトランスミッションの問題ではなく、躯体そのものに欠陥があり、問題は深刻だろう。それも試験用貯水池やプールなどで事前試験も行わず、いきなり海で試験するなど無謀な開発の仕方ではなかったろうか。

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[ 2023年9月28日 ]

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