アイコン 中国 中産階級の旅行熱急減 経済悪化が原因


経済の不確実性が大きくなった中国で中産層が海外旅行を先送りしているという調査結果が出た。
中産階級の旅行熱 6月62%⇒9月54%
中国のコンサルティング会社オリバー・ワイマンが、今月コロナ禍前の海外旅行経験がある中産層を対象に実施した調査によると、回答者の54%が今年海外旅行をする計画があると答えた。
これは6月の同じ調査の62%より減少した数値で、中国人観光客の依存度が高い国には不利なニュースだとブルームバーグが26日に報じた。

無効3年間旅行計画なし 6月6%⇒9月22%
中国で月所得3万元(約61万円)以上の中産層を対象にした今回の調査で今後3年間海外旅行計画がないという回答者は6月の6%から22%に増えた。
調査の結果、回答者の32%は最近の景気低迷と政治状況などの影響で海外旅行に行く意向が減ったと答えたが、海外旅行を望むと答えた割合は19%にすぎなかった。
今回の調査を主導したオリバー・ワイマンのパートナー、イムケ・ウーターズ氏は「中国人旅行客が世界の主要旅行地に戻ってきているが、国境が再び開かれた時に期待したよりは遅れている」と明らかにした。

国内旅行熱は相変わらず高い、
これに対し中国国内旅行熱気は、相変わらずであることがわかった。
回答者の35%が中国国内旅行に関心があると答え、関心が減ったという回答は14%にとどまった。
中国当局は9月29日から来月6日まで続く8日間(続く土日で10連休)の大型連休を活用して内需回復の火種を生かすため国営メディアを動員して広報している。
鉄道部署は9月22日の1日だけで列車の切符2695万2000枚が売れ過去最高を記録するなど連休期間に1億1000万枚が売れたと発表した。
中国民航局は連休期間に航空券が2100万枚売れ、1日の国内線利用者数は196万人でコロナ禍前の2019年より17%増えたと公表した。

アリババ系列のオンライン旅行会社フリギーは、今年の大型連休期間の海外旅行商品販売が前年比20倍に増えたと発表した。
ただ、昨年10月の国慶節連休当時は海外からの入国者(主に帰国者)を2週間義務隔離するなど厳格なゼロコロナ政策で海外旅行者の数字は不完全だった。

教師の給与40%削減地も
当局の発表と一般中国国民の体感景気は違うという報道も出てきた。
米政府系ラジオ・フリー・アジア(RFA)は、広州の中学校教師の月給が40%ほど削減されるなど景気不況で節約できるだけ節約する状況で旅行はぜいたくになったという雰囲気を伝えた。
苦労して予約した切符で実際に列車に乗ったら乗客は何人もいない場合も少なくないとし、東北地域と揚子江南部の民宿経営者ら旅行業従事者の不満が高い状態だと報じた。
以上、

スポンサーリンク

中国の国内旅行熱が高いのは経済的な理由も影響していようが、外貨不足や元安問題もあり、海外旅行を減らすための政府の意図的な国内旅行熱の高揚報道にもある。

8月の訪韓客数は109万人、2ヶ月連続で100万人を突破した。日本からが最多で26.3万人、中国が26万人、台湾からが9.9万人などとなっている。

中国からの訪日客数は増加傾向にあるが、2019年に比し、まだ大きく減少したままとなっている。
中国はフクシマ原発爆発処理水排水にかこつけた反日キャンペーンを繰り広げており、回復傾向は鈍いが、こうした中国経済の低迷こそが海外旅行熱低下の最大の理由のようだ。
ただ、行楽シーズンの秋、中秋節の長期連休の訪日客数で今後が占えるかもしれない。

中国では政府方針で不動産バブルが崩壊させられ、多くの不動産会社が経営破たん、多くの被害者が出ており、青年失業率も21%(6月)と高まっている。多くの大学では就職難に見舞われている。世界経済の低迷により中国からの輸出が伸びておらず、内需も外食産業はじめ低迷している。
若い人たちの購買力と購買意欲は高く景気を先導するが、経済低迷がこうした若い世代に直撃している。

 


スクロール→

世界からの月別訪日客数/JINT版

世界から

2019

2023

19年比

1

2,689,339

1,497,472

-44.3%

2

2,604,322

1,475,455

-43.3%

3

2,760,136

1,817,616

-34.1%

4

2,926,685

1,949,236

-33.4%

5

2,773,091

1,899,176

-31.5%

6

2,880,041

2,073,300

-28.0%

7

2,991,189

2,320,600

-22.4%

8

2,520,134

2,156,900

-14.4%

累計

22,144,937

15,189,755

-31.4%

中国からの訪日客

2023年8月から訪日団体旅行解禁

中国から

2019

2023

19年比

1

754,421

31,200

-95.9%

2

723,617

36,285

-95.0%

3

691,279

75,700

-89.0%

4

726,132

108,300

-85.1%

5

756,365

134,400

-82.2%

6

880,651

208,500

-76.3%

7

1,050,420

313,300

-70.2%

8

1,000,639

364,100

-63.6%

9

819,100

 

 

10

730,600

 

 

11

750,900

 

 

12

710,200

 

 

累計

6,583,524

1,271,785

-80.7%

[ 2023年9月28日 ]

スポンサーリンク
 

 

 


HTML Comment Box is loading comments...



※記事の削除等は問合せにて。

スポンサーリンク
 

 

関連記事

 

 



PICK UP


破産・小口倒産一覧