アイコン 最近の国際商品価格の推移 資源・穀物等


日本では10月4634品目の食料・飲料品が値上げされた。これまでに何回も値上げされている商品も多い。
しかし、国際商品価格は一時より大幅に下がっており、値上げ原因=輸入物価高騰は政府日銀による超円安政策に基づくものであることが浮き彫りになっている。

<最近の国際価格の動向>
国際商品価格は今年3~5月まで低下傾向にあったが、原油に見られるようにサウジとロシアが結託して、7月から130万バレルの減産を年内いっぱい実施するとしたことから上昇し、60~70ドル台の原油価格(WTI)が、再び90ドル台まで上昇している。

セラームーンがいれば「月にかわって、おしおきよ」だろうが、世界はこれまでグローバル化させてきたものの、自国中心主義国家が台頭、米露中はじめ・・・ならず者国家ばかりとなっている。 
(経済をグローバル化させたのは新自由主義経済であり、それを他国に押し付けてきたのは米国自身でもある。連れ立った日本は梯子を外された状態となっている。米国とは韓国とは違いFTAも締結しておらず、対米貿易では不利に展開する)

 

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原油価格の上昇に連れて、ほかの国際商品も暴騰からの下落から再び上昇に転じている商品も多くなってきている。
ただ、日本は国債商品価格が下がっても、超円安での輸入物価高が、食品を中心に物価上昇が続き、国民生活を直撃し続ける。

米国はしばらく、金利を下げず、物価が下落するまで様子見、その間、植田氏が動かない限り、132円以上の超円安状態は続く(110円に対して20%以上円安を超円安に認定)。

来年11月5日の米大統領選挙、選挙前でもトランプの支持率しだいでは、経済は大波乱も予想される。
目下、10%トランプがバイデンをリード(9月調査/WP+ABC合同調査版)している。
米国ナンバー1主義はトランプの政策、バイデンのCHIPS法もIRA法もその流れの中にある。
2025年までにCHIPS法やEV-IRA法に基づく巨大工場の数十ヶ所が全米で稼動してくる。

バイデンと異なるのは、トランプは戦争や安保負担に関し、米国の利に直接なるかどうかで判断する厳しい限り。
欧州については、かってトランプと独仏がNATO会議で喧嘩した防衛費負担率、ウクライナ戦争によって現実のものになっている。

トランプはウクライナ戦争を停戦させるとしており、バイデンはプーチンと話そうともせず敵対し続けている。
欧米ではウクライナ戦争特需が生じ、経済を水面下で強く牽引し、ニンマリの関係者も多い。

原油にしてもトランプはかってサウジに恫喝を入れ増産させたが、バイデンはサウジに増産要請したもののサウジに相手にされなかった。バイデンは国内のシェールオイル軍団でさえ増産させることができなかった。
(米-サウジの関係悪化は人権問題もあるが、2015年原油価格が暴落したとき、サウジがオバマ米政権に減産要請(2016年1月31ドルまで下げた/WTI)、オバマ政権が断り、ロシアが減産に応じたことに起因している。それからOPECに+が付くようになった。)

(米国の原油生産量は、今年7月、やっと2019年12月当時の原油生産量まで戻している。昨年まで1割あまりまだ低かった。

ユダヤ系の石油メジャーはバイデン支持でフル生産しているが、シェールオイル軍団はトランプ色が強く、バイデンとはパイプライン問題で喧嘩状態にあり、原油価格も高く遅々として増産しなかった。
最近はテキサス州(米原油生産量の40%)のパーミアン盆地の生産量がここにきて急拡大し、全体でやっとコロナ以前に戻した。EIA)。7月1299万バレル/日量//22年12月1210万バレル。

バイデンがならず物国家認定のベネズエラ(原油埋蔵量世界一)が、一方的に外資資産を国有化したシェブロン(ロックフェラー系)の原油生産施設、改修が必要で生産が長らくストップしており、バイデン゛政権はベネズエラに対して、所有をシェブロンに戻させ、シェブロンが改修し、生産を再開させ、国家利権分をベネズエラ政府に支払い、また米制裁を緩和するといウィンウィンの関係で生産活動を再開させている。

ベネズエラは150~00万バレルのOPEC生産枠を有しているが、実際の生産量は生産施設の改修工事がお金がなくできず、70万バレル程度まで落ちている。
バイデンは2期目の選挙でロックフェラー財団を強力な助っ人にしたものと見られる。
こうしたこともシェールオイル軍団の生産を急増させた可能性が高い。但し、トランプはベネズエラをならず者国家としており、政権につけば、米国とベネズエラの関係は再度悪化する可能性もある。イランやキューバがそうであったように。
今後、欧州の国粋主義による右傾化、米国№1の政治に日本は対応していくことになる。諂うばかりが能ではない。


スクロール→

国際商品価格の推移 

トレーディング・エコノミックス、日経指標等より/単位通貨はいろいろ

日本円は東京(ドバイ)原油のみ

/円安はコロナ前より36.9%の超円安=輸入物価は36.9%上昇

国債相場/各月末価

 

19/12.

22/9.

23/3.

23/9..

前年比

コロ前

米金利

1.75%

3.25%

4.75%

5.50%

 

 

対ドル円

108.8

144.7

132.7

149.0

3.0%

36.9%

海運指数

1,090

1,865

1,389

1,701

-8.8%

56.1%

1,515

1,699

1,967

1,848

8.8%

22.0%

※海運指数はバルチック海運指数・対象はバラ積船//※コロナ前は19/12

エネルギー・鉱物

 

19/12.

22/9.

23/3.

23/9..

前年比

コロ前

原油WTI

63

82

75

90

9.8%

42.9%

東京原油()

40,918

68,516

61,400

79,560

16.1%

94.4%

天然ガス()

2.152

6.803

2.216

2.737

-59.8%

27.2%

TTFガス()

13

188

47

41

-78.2%

215.4%

灯油

1.99

3.12

2.62

3.28

5.1%

65.2%

石炭

67

399

177

159

-60.2%

137.3%

エタノール

1.415

2.375

2.243

2.352

-1.0%

66.2%

鉄鉱石

92

98

127

119

21.4%

29.3%

亜鉛

2,304

2,960

2,922

2,493

-15.8%

8.2%

木材

405

540

483

502

-7.0%

24.0%

食料

 

19/12.

22/9.

23/3.

23/9..

前年比

コロ前

小麦

555

912

692

541

-40.7%

-2.5%

大豆

915

1,374

1,505

1,275

-7.2%

39.3%

トウモロコシ

388

680

660

475

-30.1%

22.4%

砂糖

13.42

17.42

22.25

26.27

50.8%

95.8%

ココア(チョコ)

2,463

2,337

2,933

3,418

46.3%

38.8%

ヤシ油

3,052

3,426

3,761

3,767

10.0%

23.4%

菜種油

411

633

475

442

-30.2%

7.5%

チーズ

2.04

1.95

1.98

1.75

-10.3%

-14.2%

牛肉

14.3

19.5

19.2

16.2

-16.9%

13.3%

 

5.35

8.02

7.05

6.93

-13.6%

29.5%

豚赤肉

71.8

77.7

84.7

80.20

3.2%

11.7%

57.3

82.5

92.9

90.9

10.2%

58.6%

尿素(肥料元)

244

720

310

437

-39.3%

79.1%

EV・レアメタル等=EV必須アイテム

 

19/12.

22/9.

23/3.

23/9..

前年比

コロ前

スチール

3,774

3,950

4,175

3,670

-7.1%

-2.8%

アルミ

1,807

2,219

2,413

2,357

6.2%

30.4%

2.796

3.430

4.087

3.729

8.7%

33.4%

ネオジム()

362

885

685

637

-28.0%

76.0%

マンガン

31.50

31.75

32.5

30.75

-3.1%

-2.4%

ニッケル

13,950

21,141

23,651

18,634

-11.9%

33.6%

コバルト

32,750

51,955

34,930

33,420

-35.7%

2.0%

リチウム()

49

517

229

166

-67.9%

238.8%

 

[ 2023年10月 2日 ]

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