アイコン 中国、アップルiPhoneの販売の伸び低迷、サムスンスマホは売れず 中国勢好調


中国メディアの観察者網は12月12日、複数の市場調査会社などが公開したデータを引用し、中国のスマホ市場でアップル社のiphoneシリーズの出荷台数が伸び悩んでいると報じた。
記事は初めに、中国の非営利団体であるBCIが公開したデータを紹介した。
それによると、今年11月の中国のスマートフォン市場の総出荷台数は前年同期比12.7%増の2871万台を記録した。
各社別の統計では、
1位のアップルのiphoneが市場シェア21.1%の604万4千台で1位だったが、前年同月比で2.2%増と伸び悩んだ。
2位のシャオミは、前年同月比44.1%増の524万3千台
3位のHONOR(栄耀)は、同12.6%増の401万4千台
4位のファーウェイ(華為技術)は、同75.6%増と大きな伸びを示した。

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米調査会社のIDCが公開したデータでは、
今年第2四半期(4~6)のスマートフォン市場の出荷台数は前年同期比で▲2.1%減だったが、600ドル(約8万7000円)以上のハイエンドモデルについては、逆に3.1%増だったという。

また今年8月以降、
アップルのiphone15、
ファーウェイのMate60シリーズ
vivoのx100シリーズ、
HONOR(栄耀)やOPPOのフォルダブルフォン(折り畳みスマートフォン)

など、ハイエンドモデルの新製品が相次いで発売されたことで、「消費者や市場で注目を集めるハイエンドモデルに注力することがここ数年の中国スマホメーカーのキーワードになっており、ハイエンドモデルは利益率が高いだけでなく、市場での売上も安定しているという。

その上でBCIのデータを引用し、4000元(約8万円)以上のスマホ市場でアップルのiphoneがシェア50.8%を占めていながらも、前年同月比ではシェア▲21.2%減で、今年上半期と比較しても、▲約17%減だったと伝えた。

記事はアップルが中国市場で伸び悩む理由として二つの点を指摘した。
一つ目は「イノベーション力が弱くなったこと」で、HONOR(栄耀)の趙明CEOがiphone15について、iphone14Proとの大きな違いや業界の発展につながるようなトレンドやロジックを感じなかったと語っている。
二つ目は「中国メーカーの猛追」で、ファーウェイのMate60シリーズが中芯国際集成電路製造(SMIC)の製造したチップ「麒麟(Kirin)9000S」を搭載したことでブレイクスルーを果たし、ハイエンドモデル市場でアップルに次ぐシェア22.3%を獲得し、前年の15.6%から上昇を見せたことや、店頭などで予約しても購入には最長で90日かかる入荷待ちの状況が続いていることに加え、市場調査会社Canalysは、iphone15シリーズとMate60シリーズの最終的な出荷台数は僅差になると予測した。
ファーウェイなどの中国メーカーがアップルを超えるには、生産能力が鍵になると指摘した。

記事は最後に、BCIのデータによると、11月だけでアップル、ファーウェイ、シャオミの3社のハイエンドモデルのスマホが、市場シェアの90%を占めていることや、フォルダブルフォン(折り畳みスマートフォン)などで差別化を図る中国メーカーがアップルの独走を止めようとしていることを挙げ、「イノベーション力が尽きそうなiphoneを買えるお金があるなら、中国メーカーのフォルダブルフォンに乗り換えるのも悪くない選択となっているという。
ここ半年のスマホ市場を見ていると、
中国メーカーがスマホの差別化で優勢に立つほど、アップルやサムスンのハイエンドモデルのスマートフォンが圧倒されるのも想定内のことだろうと報じた。
以上、レコード・チャイナ参照

中国は、一帯一路覇権戦略、米中貿易戦争、南シナ海領有化問題など自由主義陣営と対立が激化しており、その反動により国民の間でI LOVE CHINAが浸透、今では技術力も大して変わらず自動車もスマホも国内メーカー指向が強まっている。
米国が中国への半導体の輸出規制をいくらしたところで、中国企業は第3国の企業を経由して大量に規制したはずの半導体を輸入し、中国ではほとんど問題もなく組み込み製品が生産されているという。
ただし、半導体製造装置関係は、半導体を製造する企業や国が限られ、規制の半導体製造装置の輸出は監視されている。

[ 2023年12月19日 ]

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