能登半島大地震 震源地と最大震度地の距離50kの関係
今回の能登半島地震、断層がどう走っているのか不知。最近、国の地震本部や先生方は半島沖に東西150キロ、佐渡島西沖までの断層と半島北部を走る断層の2つの断層を示している。
M7.6の地震発生地は能登半島東部、輪島市域に近い珠洲市の北西部で発生。しかし、最大震度地はそこから50kあまり離れた能登半島西部に位置する羽咋郡志賀町香能(海士岬北東方向約500m付近)。
断層で繋がっていなければ、50キロも離れたところが最大震度地とは理解しがたい。それも深度は16キロと比較的浅いところで発生している。
邑知潟低地帯の北側=七尾湾の南端から北側の半島一帯を一つの断層とみなせばすべてが解決するが、能登半島の珠洲市は能登町あたりから形成時代が異なってもいる。
ただ、今回の半島含む周辺の600回あまりの地震の震源地と深度により、半島一帯の地下数十キロの地殻の形成時期は一緒かつ複雑だった可能性も高い。特に地下10キロあまりでは地震が発生しやすい地殻になっているようだ。
(1月1~8日までの震度1以上の600回あまりの地震では、そのほとんどが地下10キロ付近を震源としている)
スクロール→
令和6年能登半島地震 |
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発生日 |
2024年(令和6年)1月1日 |
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発生時刻 |
16時10分 (JST) |
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震源位置 |
北緯 37.5度 |
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東経 137.3度 |
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輪島の東北東約30キロ付近 |
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珠洲市西北部 |
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震源の深さ |
16km |
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地震の規模 |
Mj 7.6 |
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最大震度 |
震度7強:能 |
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石川県羽咋郡志賀町香能 |
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津波 |
各地で観測 :石川・輪島市1.2m超 |
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本震断層の中心位置=セントロイド |
北緯 37度20分 |
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東経 137度18分 |
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能登町の南沖10k |
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地震型 |
北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型地震、輪島付近は隆起と西方へ1.2メートル移動。 |
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前震 本震の4分前 |
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前震 |
1回、1月1日16時06分 |
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位置:本震同/M5.7 |
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深度:約10k/震度4→輪島・能登 |
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余震 |
多発 |
能登半島の地質は、
北部はジュラ紀の飛騨帯花崗岩類⇒暁新世~始新成の火山岩類⇒漸新成の火成岩類⇒前期中新世の火山岩類・堆積岩類⇒前期中新世の海成層である堆積岩類⇒その後の堆積層からなる。
ところによって育成された時期の層が明らかにされている。ただ、震度16キロ地点の状態は示されていない。
能登半島西(志賀町)から富来川の上流①「桑塚山地」
その北部八ヶ川の上流北側の②猿山山地、
その東側、輪島市街地を流れる河原田川の上流の③鉢伏山地
その東、町野川の東側の珠洲市中北部の④宝立山山地
今や学者や地震関係機関がすべて取り入れている京大・西村教授の能登半島地震の発生原因を解明した西村説。
地下数十キロ、大陸プレートにフィリピンプレートが潜り込む際、プレート内に地下水層ができ、地下水層をマグマ(上部マントル)が熱し、地殻が膨張し、地震を発生させるという仮説。地下水の移動と共に地震発生域も移動していると説明している。
(能登半島群発地震で輪島市近隣から珠洲市近隣へ震源が移動/単に断層の刺激度の変遷の可能性もある)
プレートが潜り込むすべての内陸型地震がそれで解明できようが、地下深くはモグラでもなければ見ることはできない。
西村教授は能登半島細部のGNSS(GPS情報)の測位観測により証明したとするが、地下水層の存在を音響検査などで解明したとは記載していない。
地表からマグマとの距離、地下水層とマグマとの距離、地殻種、断層、震源深度16キロ、西村教授の説はあくまで仮説だ。
防災研や地震本部の学者・NHK含むメディアも含め地震マップの地震確率を低くしており、2020年からの群発地震の発生原因を解明もできず、西村教授説に飛びついている。
能登半島近隣の活火山は2700メートルクラスの白山(最後の噴火は1659年)、福井県と岐阜県との県境にあり、能登半島とは100キロ以上離れている。
温泉地は半島西側の羽咋市・郡や能登町に所在するが、能登半島の根っこには邑知潟断層帯がある。
今回の一連の地震で、最大だった1月1日のM7.6の地震は深度16キロ、その後は半島全域を震源に余震発生、ほとんどが深度10キロ、一番深い震源でも30キロ(珠洲市域で数回)と比較的浅いところばかりで発生している。
地震本部のマップは、2020年版がそのまま現在HPにアップされているが、能登半島では20年には大きな揺れを伴う群発地震が発生しており、適時に更新すべきではなかったろうか。
学者たちは群発地震の多くがそのまま収束していることから放置したのだろう。
ただ、三宅島では火山性の群発地震の後、大噴火して収束した経緯もある(2000年6月~2004年7月/全島民非難/海底火山の噴火含む)。
能登半島群発地震は2020年3月から4年を経過しようとしている。
東日本大震災やその後の津波を予見できなかったことから、その後、政治家や学者たちは立派な全国地震予知マップを作成して更新もし続けているが、なぜか、原発銀座の日本海側には力が入らないようだ。
最近では半島沖に東西150キロの断層があるという。それは今回の地震発生の震源情報から捕らえられている。それ以前の群発地震でも捉えられていたはすだ。相も変わらず、権威主義が蔓延る学会風土(京大・東大防災研主導)なのだろうか。
断層を細切れにすれば、通常、大きな地震の発生確率は限りなく低くなる。
能登半島西の海底断層は書きたくない、調べたくないのが学者たちなのだろうか。