中国CSSC、世界初アンモニア動力コンテナ船建造へ ベルギーCMBから受注
中国船舶集団(CSSC)によると、中国企業がベルギーの海運大手CMBの研究開発企業CMB.techから世界初のアンモニア動力コンテナ船の建造を受注した。
コンテナ船の容量は1400TEU(20フィート換算)で、CSSC傘下の上海船舶研究設計院が独自に設計・研究・開発する。
全長約150メートル、全幅約27メートル、青島揚帆船舶製造で建造される。
引き渡し後は主にノルウェーとドイツを結ぶ航路に就航する。
CSSCによると、年間約1万トンの二酸化炭素排出量の削減が期待できるという。
上海船舶研究設計院は、低炭素で環境に優しい市場競争力のある船舶を次々と設計しており、世界の海運業界の持続可能な発展のために、より多くの中国のソリューションを提供する予定としている。
以上、AFP
CMBはベルギーの総合海運業者で開発型商船会社でもある。日本でも常石と組み水素動力船(水素8+軽油2/水素エンジン)を開発したりしている。
日本では造船業は衰退し、かつて2番手グループが現在一番手になり、旧一番手はほとんど商船から撤退、三菱のように国の予算が豊富な軍艦や巡視船などの建造に専念している旧財閥系も多い。
当然、新エネの商船開発などはごくごく限られている。
中国は船舶大手を2つに統合させ、利益が出る構造と共に研究開発も熱心、韓国では造れない大型客船も建造している。
韓国勢はLNG運搬船に強いが、LNGタンクの仏GTT社へのパテント料が5%と異常に高く、また、新コロナ下の鋼材高や溶接工不足などから、なかなか収益を上げられなかったが、2023年決算ではHD韓国造船海洋は黒字転換している。
(韓国3大造船会社のうちHD社は一番収益構造が安定している)
(箱型LNG船は、いつものように真似して独自に建造したもののGTT社から訴えられ敗訴した経緯がある)
韓国勢は、露制裁により欧州向けの天然ガス運搬船(LNG船)を大量受注している。タンカー類は紅海では現在半封鎖状態となっており、その分さらにLNG船やタンカー類のニーズは高まる。GTT社はLNG船のパテントで膨大な純利益を韓国勢から確保している。
HD韓国造船海洋が最近受注したのは、超大型アンモニア運搬船(VLAC)2隻(合計受注額約3228億ウォン)であり、アンモニア動力船ではない。
欧州へは、露のウクライナ侵攻で、露産天然ガス(パイプライン)から、中東産と米国産の天然ガスに転換している。当然、LNG化して海洋運搬され価格が高くなり、欧州経済を苦しめている。中東と米国は笑いが止まらない。米国のシェールオイル会社やシェールガス会社をユダヤ系の石油メジャーが買収に動いている。石油メジャーもユダヤもさらに強くなる。