アイコン 中国ヘッジファンド上海半夏投資、運用資産1/4失う 景気回復見込み誤算


中国の大手マクロヘッジファンド会社である上海半夏投資管理中心の創業者、李蓓氏(女性)は、自身のマクロファンドが4分の1もの価値を失ったことを受け、同国の急速な景気回復を見込む誤った判断をしたことが原因だと公に認めた。

上海半夏投資の運用資金は100億元とされ、1/4の25億元の損失は痛い。1元は約20円。
同社は運用資金額よりその存在そのものが高く評価されていた。

李氏は昨年4月、「中国の不動産株は10年に一度の投資チャンスを迎えている」との見解を示していた。自身の旗艦ファンド「半夏マクロファンド」について、2024年・今年は中国株のベンチマークをアウトパフォームしているが、昨年半ばのピークからは最大で25%のドローダウン(目減り)をなお記録しており、自分のキャリアで最悪だったと、ソーシャルメディアの微信(ウィーチャット)に23日投稿した。
同氏は「迅速な勝利を想定するという間違いを犯した」と説明とている。

 

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同国が講じた景気低迷への政策対応は、その強度において自身の期待に満たなかったと付け加えた。
昨年10~12月(第4四半期)には、中国政府の不動産政策を楽観し、一連の措置で住宅危機は食い止められると期待していたという。
しかし、財政・金融支援はその後鈍化し、中国の「不動産政策は実施された強度と実行スピードの両面で、予想を著しく下回った」と続けた。
以上、

中国のバブル崩壊はこれまで価格が維持されてきていた4大都市でも昨年第4四半期に入り、急激に値下がっており、手がつけられなくなっている。
これは、不動産会社に対する3条紅線の融資規制、当規制は習近平国家主席の共同富裕論に基づく経済政策であり、誰も修正させようとしないことにある。習猫に鈴を付ける側近たちはいない。

今のところ、この政策を元に戻すしか解決策はないが、不動産会社にしてもすでに資金不足で不動産開発が滞り、資金が回転していないことからもう遅い。
国や地方政府の政策で、購入者側の規制を大幅緩和したり、撤廃しても、その恩恵は一部の人たちしか受けられず、多くの国民がマンション購入を巡って被害を受けている。

国民=消費者は比較的金利が高いシャドーバンキングの投資ファンド債券も購入しているが、そのシャドーバンキングもデフォルトに陥っており、被害は拡大するばかり、個人も不動産会社も破綻スパイラルに陥っている。
こうした状況がもう2年以上続いており、被害者は拡大し続け、心理的にも回復が難しくなってきている。

米国の不動産問題は、ウィズコロナ時代に入ってもテレワークを継続する企業が多く、賃借オフィス面積が縮小し続けているオフィス用不動産の問題であり、住宅は就業者数が過去最高を更新続け、家賃も上昇し続け、所有も賃貸住宅も好調に推移している。

一方、中国は2019年に比べ2022年末では就業者数は約2000万人減少しており、米中貿易戦争、欧州経済の不振などから輸出低迷、工場稼働率も悪化している。そのため、オフィス等商業用不動産価格も賃料も低迷しており、住宅もバブル崩壊状態にある。
今後の少子高齢化の進行は国内消費=内需にも大きな影響を与えることになる。
中国の就業者数:2019年7億5447万人・・・2022年は7億3351万人。
権力者の国家ワンマン経営はろくなことはない。

[ 2024年1月24日 ]

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