創業2家、MBK対ベイン 高麗亜鉛争奪戦 半導体・EVバッテリー材
高麗亜鉛に対する創業家と共同創業家の買収合戦、それぞれに投資ファンドが付き、争奪戦が激しくなっている。
創業家崔家(チェー家)には米ベイン・キャピタルが付き
共同創業家で電子機器大手のヨンプン大株主の張家(チャン家)がヨンプンを動かし、バックに韓MBKパートナーズ(代表:金秉奏)が付き、
双方が高麗亜鉛の支配権獲得に躍起になっている。
最初に仕掛けたのはヨンブン+MBKであるが、それに対抗したのが創業家で経営しに当たっている崔家(チェー家)+米ベイン。
<持株拮抗で過半数超えは難しい状況>
ヨンプンとMBKとの共同TOBにより38.47%まで持株比率を高めている。
崔家側は対抗して15億ドルのTOBにより9.85%買い増し36.49%保有したものと見られ、ベインも別途1.41%有している。
ただ、過半数越えは7.83%を所有する韓国国民年金公団(NPS)がどちらに売却するのかで決定する見通しとなっている。だが年金公団が所有を続ける可能性もあり、過半数超えは難しいとの見方もある。
長期戦に入る可能性もある。
こうした争奪戦は、高麗亜鉛が、半導体やEV用バッテリー(負極材)などの先端産業に不可欠な原材料のサプライヤーであることから国際的な注目を集めている。さらに、米中貿易摩擦の継続により、サプライチェーンの支配に対する関心も高まっている。
同社の株価は、8月30日は535,000ウォン、9月30日は688,000ウォン、10月に入っての
争奪戦により10月28日には1,301,000円まで上昇し、この間、倍増している。
韓国の株価は総じて低迷が続いており、投機家が一斉に高麗亜鉛株の買いに入ったようだ。