韓国に拉致された対馬観世音菩薩坐像 返還が最終判決だが帰るだろうか
韓国の裁判所ほど自己都合なヘリ口をごねるところはない。
韓国に2012年10月から12年間以上拉致されている対馬観音寺の観世音菩薩坐像の日本への返還を、韓国の大法院は、対馬観音寺への返還を最終判決した。
もしも李在明氏が韓国の次期大統領になった場合、反日の象徴として菩薩様を今後も帰さないことだろう。当然、大統領の下僕になる大法院も李在明氏が正当であるがごとく判決内容を変更もしくは付帯事項を新たに付け続け、実質返還しないかもしれない。
韓国側はこれまでも、屁理屈こねて返還を先延ばししてきた。
日本返還を判決した大法院でさえ、その後の浮石側の要請に基づき、100日法会後の返還を認めており、浮石寺側が法会を行わない限り、永遠に拉致が続くことになる。浮石寺側は今春に100日間の「親見法会」を開催するとしているが、一方で、李在明氏朝鮮が始まろうとしており、どうなるかはわからない。
韓国のほとんどの裁判は証拠主義ではなく、大衆迎合主義・感情主義であり、対外国との関係では自国の利の価値判断で裁いている。
特に日本との関係では、これまた・日情宣活動専門家たちによる大衆洗脳、大衆迎合型判決が待ち構えている。
北朝鮮の色に染まった市民運動や情宣活動者たち、裁判官の多くも北色、大統領の顔色ばかり見ていた大法院長官(文在寅氏の 任命した春川地裁の所長)さえいる。
観音菩薩については、これまでの日本首相たちは、韓国に対してシドロモドロ、菩薩様が12年以上拉致されているにもかかわらず、日本政府は、ユネスコ条約に基づき国際裁判も起こさず、歯切れの悪さばかりが目立つ。何を恐れているのだろう。なんとか教会ご一同に金の玉を握り潰されているのだろうか。
今回の韓国の大法院の判決でも、対馬観音寺の所有権を宗教法人に法人化されてからの20年しか正式には認めていない。
対馬観音寺の所蔵物記録では1526年(戦国時代の大永6年)に「観音寺の本尊に観音菩薩像を奉安する」と記録されている。奉安とは、尊いものを謹んで安置することをいう。韓国に盗人・拉致されるまで観音寺に奉安し続けられていた。
対馬・観音寺とは、
天正8年(1580年)には禅僧の景轍玄蘇を対馬・宗家が招聘、玄蘇は1597年に「以酊禅庵」を建立、対馬藩は対北朝鮮外交の拠点とした。1732年に「以酊禅庵」が焼失、臨済宗鶴翼山西山寺を移転させ、そこに「以酊禅庵」を再建した。明治に入り「以酊禅庵」は廃寺になり、西山寺を元(「以酊禅庵」)に戻した。
その西山寺の末寺が瑞正山観音寺であり「観世音菩薩坐像」を本尊として奉安している。
対馬で臨済宗鶴翼山西山寺がいつ造られたのか、また末寺の観音寺がいつ建立されたのか不明ながら、観音寺の1526年の目録に「本尊、観音菩薩像」として記録されている。
西山寺は、もとは大日寺、室町時代に「西山寺」となってとされている。
観世音菩薩坐像の「結縁文」にある天曆三年二月(1330年)当時、朝鮮は元の支配下にあった。蒙古軍+中国軍+朝鮮軍が、日本を襲った元寇時(1274年と1281年)は実質、元に併合されていた、併合時代は1287年から1356年まで続いた。(浮石寺の主張は証拠も何もなくこの併合時代=14世紀後半に倭寇に強奪されたとしている)。建立は古い寺だが廃寺時代も長く、記録もろくに残っておらず、建立など僅かなことがほかの関係先の記録簿に掲載されているに過ぎない。
1392年に高麗に勝利した李成桂が李氏朝鮮の祖となった。李氏朝鮮は初期から仏教を大弾圧、儒教による両班政治を司った。両班主導の仏教弾圧はすさまじく、1万ともされた寺院が太宗による1407年(太宗7年)の仏教弾圧の際、存続を許された88寺院に浮石寺の名はない、また、世宗の仏教大弾圧では1424年(世宗6年)に全国で許可された寺院は36寺院のみ、浮石寺の名はない。ほかの寺は略奪・放火され破壊され尽くした。
李成桂が李氏朝鮮の始祖となるまでの高麗時代には仏教を国策として庇護、全国で布教されていた。しかし、李氏が儒教を国家統治に取り入れ、両班たちに儒教に基づく統治を実践させたことから、仏教は餌食になり壊滅的な大弾圧を受けた。
・・・こうした事実は、朝鮮の歴代の王家が記録した公文書に記載されている。特に田舎の寺は、都市部に比し貧しかった両班たちや強盗団などにより、仏像など宝物が略奪され、日本の商人や倭寇に叩き売られたともされている。
倭寇そのものは元寇により暴行虐殺の限りを尽くされ壊滅的状態に置かれた松浦・対馬藩などの武士の一部が怨念から海賊となり朝鮮半島を襲ったもの。その後は中国も荒らしまわり、商売では東南アジアへも進出して日本人街を築いた。
李氏朝鮮時代の1400年代には倭寇対策として指定地の日本人居留地「倭館」(釜山近郊など3ヶ所)を作り商売をさせ、李氏朝鮮の首都ソウル(漢城)には東平館という倭館もあった。
なんでもありの韓国、次は何があるのだろうか。
李在明政権になれば李氏朝鮮時代より対日関係は悪化することだろう。嘘も大声で言えば真実になる世界、情宣活動は世界一上手な韓国の左派勢力でもある。