米半導体 ウルフスピード46億ドル債務削減へ破産11条申請 カモになったルネサス
米半導体メーカー、ウルフスピードは6月30日、再建に向け米連邦破産法11条(日本の民事再生法相当)の適用を申請したと発表した。
経営難に陥ったウルフスピード(本社米ノースカロライナ州)は、債権者が支援する再建策を通じて、46億ドル(約6600億円)相当の債務削減を目指す。(24/6期の負債額は約79億ドル)
同社は主要な金融機関と再建支援契約を先に締結していた。上位債権者には日本の半米半導体メーカー、ウルフスピードは6月30日、再建に向け米連邦破産法11条(ルネサスエレクトロニクスが含まれる。
ウルフスピードは、今年7-9月(第3四半期)末までに連邦破産法の下での再建手続き完了を予定する。
ブルームバーグの集計データによれば、今年に入り破産申請を行った企業としては、
ブラジルの航空会社アズール、
衛星事業会社リガド・ネットワークス
に次ぐ倒産規模となる。
大口顧客であるルネサスは6月23日、ウルフスピードの再建支援契約の締結に伴い、約2500億円の損失を2025年12月期第2四半期に計上する可能性があると公表していた。
ウルフスピードは、米国内半導体業界支援法(CHIPS法)に基づく7.5億ドルの連邦政府助成金を得て、製造設備拡張に充てる予定だった。しかし、今年1月に発足したトランプ政権は多くの助成金の再検討を進めている。
届け出資料によれば、同社は助成金を一部しか受け取っておらず、トランプ政権との協議が継続中だという。
大口顧客のルネサスエレクトロニクスは6月23日、炭化ケイ素(SiC)ウエハーを手掛ける米ウルフスピードの再建支援契約の締結に伴い、約2500億円の損失を2025年12月期第2四半期に計上する可能性があると発表している。
ルネサスは2023年7月、ウルフスピードとSiCウエハーの供給契約を締結し、20億ドル(約2920億円)の預託金を提供していた。現在の預託金の元本相当額は20億6200万ドル(約3011億円)に増加している。
スクロール→
ウルフスピードの決算情報/百万米ドル |
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売上高 |
営業利益 |
当期利益 |
24/6期 |
807.2 |
-445.3 |
-864.2 |
23/6期 |
758.5 |
-311.8 |
-329.9 |
22/6期 |
746.2 |
-247.8 |
-200.9 |
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25/3Q3 |
560.6 |
-747.6 |
-939.9 |
24/12Q2 |
375.2 |
-553.1 |
-654.4 |
23/9Q1 |
194.7 |
-230.1 |
-282.2 |
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総資産 |
純資産 |
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24/6期 |
7,984.6 |
6.95 |
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23/6期 |
6,586.7 |
12.95 |
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22/6期 |
3,917.5 |
19.66 |
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