アイコン ノーベル賞コンプレックスの韓国 人が為、なせば成らぬが己が為

 

 

韓国は官民一体となり銭儲けできる研究開発に力を入れ、現在の経済成長を遂げてきた。基礎研究で成果が証明された分野での具体的な銭儲けの応用科学が中心、ノーベル賞は基礎科学研究分野の功績者に対して授与されている。

韓国の科学界の人たちはノーベル賞授賞式が開かれる10月になると頭を上げられない。国内総生産(GDP)比の国家研究開発予算は2015年基準1.21%で世界1位でありながらノーベル科学賞と縁がないという指摘を避けるのは難しい。

韓国では今年最後の砦だった南北首脳会談を実現し、米朝首脳会談を導いた文大統領の平和賞受賞も英国のオッズまでも引っ張り出し、その可能性の高さを新聞各紙が掲載していた。(実際、核の完全廃棄については、まだ何一つ進展していない。また、伯父のほか多く官僚たちを粛清し、異母兄を暗殺、核爆発実験を平気で行う人物に対して、ノーベル賞が文大統領とともに授与されることには無理もある。韓国各紙は冷静さも失している)

今年も10月初めに日本の京都大学の本庶佑特別教授が今年のノーベル生理学・医学賞の受賞者に選ばれたというニュースが伝えられると、韓国ではすぐ「22対0」という見出しの論評が溢れたという。

半導体やディスプレーなどさまざまな産業で世界最高水準の技術力を備えた韓国がノーベル科学賞と縁がない。

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韓国研究財団は9月30日に報告書を通じ、韓国の「ノーベル科学賞コンプレックス」が深刻な水準だと指摘している。科学技術水準に対する自信が不足しているためにノーベル科学賞という外部的認定を一層強く渇望するという論調となっている。

韓国が現代的な研究設備を備え基礎科学研究に本格的に乗り出したのが20年ほど前。基礎科学の歴史が100~200年に達する米国や欧州の研究者に追いつくには短い期間。

研究開発予算は、ノーベル賞を受賞できる水準の研究成果が出る条件の一つに過ぎず、科学分野に教育哲学が定着しなければならず、科学者を育てるシステムも備えなければならない。こうした無形の条件を備えるには相当な時間が必要だ。

日本も70~80年間基礎科学に邁進し、2000年以降からノーベル科学賞受賞者を輩出した。日本人ノーベル科学賞受賞者22人のうち16人が2000年以降に受賞した。

韓国では、ノーベル賞受賞不発の知らせが伝えられた直後には「国家研究開発政策を基礎科学中心に再編しなければならない」、「20~30年がかかる長期研究にもっと多くの支援をしなければならない」という声に力付けられるが長く続かない。

国政監査などで国家研究開発予算の効率性が落ちるという指摘が出れば、研究開発プロジェクトの短期成果を計量化する側に政策基調が戻る。
長期プロジェクトが生き残りにくい構造は昔もいまも全く同じだという。

日本から学ばなくてはならないのは基礎科学に対する一貫した姿勢。2012年のノーベル生理学・医学賞受賞者である山中伸弥氏は1997年から2012年まで国から研究費を支援された。
理化学研究所の研究陣が2016年に発見した113番目の元素(ニホニウム・Nh)の研究もやはり20年以上の長期プロジェクトの結果だった。
「代を継いだ」研究も少なくない。2002年にノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊東京大学名誉教授と2015年のノーベル物理学賞受賞者の梶田隆章東京大学教授は中性子研究のための研究施設カミオカンデで師弟の縁を結んだ。

今、韓国に必要なことは基礎科学に対する確固とした哲学と地道な投資。なぜノーベル科学賞受賞者を輩出できないのかという叱咤は10~20年後にしても遅くない。
以上、韓国・中央日報参考

ノーベル科学賞分野の受賞者のその功績は、受賞年齢とは大きく異なり、意外と若いときの研究成果に対して授与されている。
島津製作所で分析器の開発を担当していた田中耕一氏は、ソフトレーザーによるたんぱく質の質量分析技術を開発したことで、43歳で受賞しているが年齢的には稀だ。
韓国紙の論評はすでにズレが生じている。

半導体は米国から日本へ、そして韓国へ。東芝の技術が韓国へ盗人されたように。
LEDの3原色の一つ、青色ダイオードも企業の研究者が開発し、韓国で商品化が拡大した。
LEDの進化型の有機EL(OELD)の量産化技術に成功したのはソニーだったが、超円高で業績悪化もあり、歩留まり悪く撤退した。その間、ソニーはサムスン電子と合弁期間があった。

そうした技術を進化させた韓国の力は相当なもの、現在のサムスン電子の半導体は進化させ続け、桜満開状態の好業績を収めている。
つまり、技術の進化、技術の応用に官民一体となり、研究開発している分野に研究開発費が注ぎ込まれているのが韓国だということだろうか。
韓国の場合、すべて投資効率で換算され、評価する体質こそがノーベル賞受賞には問題だろう。兵器を開発するにあたっても、海外で売却すれば、研究開発投資金はすぐ回収できるとか、そうした評価しか新聞各社が論評しないことから、開発を急いだり、品質証明書が偽造された品質不良品を兵器に搭載したり、問題を引き起こす原因ともなっている。

ノーベル賞シーズンだけ基礎科学の重要性を論評するのは、科学者だけではなく、韓国の新聞社自らではないのだろうか。
田中耕一氏のように質量分析器でもノーベル賞を受賞している。世界に先駆けた研究成果か開発かどうかだ。それには、どうしても基礎科学の積み重ねが重要となってくる。
また、国や企業の支援のほか、研究者自身に「有志竟成」が求められる。守銭奴は研究者に決してなれない。

今後は、世界の科学者たちの研究論文をAIで分析・駆使したら、ノーベル賞に値する新たなる研究成果が短時間で生まれる可能性も高い。

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[ 2018年10月11日 ]

 

 

 

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