１～３月期　企業利益過去３番目の高水準　輸出製造業は不調

財務省が発表した法人企業統計調査によると、今年１月から３月までの企業の経常利益は２期ぶりの増益となり、前年同期比１０．３％増の２２兆２４４０億円と、昭和２９年以降３番目に高い水準となった。

ただ、製造業は中国経済の減速の影響などから３期連続の減益となった。

「法人企業統計」は、財務省が３ヶ月ごとに資本金１０００万円以上の企業、約３万社を対象に、業績や設備投資の金額などを調査している。

それによると、ことし１月から３月までの企業の経常利益は22兆2440億円で、前の年の同じ時期を10.3％上回り、２期ぶりの増益でした。
　

ただ、製造業に限って見ると、経常利益は前年同期比▲６．３％減と、３期連続の減益となっている。

これは中国経済の減速の影響などから、電気機械の製造業でスマートフォンの部品の生産が減ったことや、中国向けの自動車部品を生産する工場の稼働率が低下していることなどが主な要因。

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一方、設備投資は前年同時期比を６．１％上回り、１０期連続の増加だった。企業は人手不足に尻に火が付き、やっとデジタル化、ＩＴ化、ロボット化などの省力投資を行っている。

財務省では「全体としては、景気の緩やかな回復を反映した結果と見ているが、製造業は連続の減益となり、中国向けの弱さが出ている」としている。

[ 2019年6月 3日 ]