＜隔離＞
大邱市では２月２０日以降、急激な「新天地」信者の感染者の大量出現、市の封鎖説を出した政治も医療関係者の感染などにより医療機関もパニック状態に陥った。
隔離スペースがまったくなくなり、感染者や軽症感染者の自宅隔離も行われ、隔離された感染者が大勢住んでいた賃貸マンションは、信者外でも感染者が出て、一棟ごと隔離封鎖された建物もあった。
感染していた母親の信者が自宅隔離になり、それにより子供が感染する事件も生じたが、国民に対しては「新天地」を「悪」と位置づけさせていたことから、何も問題にはならなかった。

＜法体制＞
当局は「新天地」の教主から信者名簿約３０万人分（国内は２６万人分）を提出させる際、法による強制執行を脅しに使い取得した。韓国にはそうした執行権のある法が整備されているようだ。
ソウル市の朴元淳市長（政権与党／前回も大統領予備選出馬）は「新天地」教祖を殺人罪で告訴もしている。

＜隔離施設の整備＞
当局は、それからは必要に迫られ、大量の感染者に対する医療体制の立て直しを行い、また濃厚接触者などの隔離対策も行わった。
その結果、公共機関や民間の研修施設を無償感染者や軽症感染者用の隔離施設にし、それも各地に設け、医師など医療関係者も常駐させ、症状が出た場合、肺の異変をレントゲン撮影するため、レントゲン車も施設に待機させている。
検査前の濃厚接触者などは自宅隔離を義務付けており、全国で、公務員一人が一人の自宅隔離者を担当し、日に２回電話を入れ健康状態をチェックしている。許可なく出かけたりした違反者に対しては、最高、刑罰も課している。

すでに、こうして感染者に対する施設は、ある程度の感染者には対応できるようにしている。施設には、施行した入国者すべに対する２週間隔離政策にも利用されている。

＜アイデア＞
ソウル市は３日、新型コロナウイルスを巡り、人工知能（ＡＩ）を用いて自宅隔離者に自動電話をかけ、発熱やせきなどの症状の有無を確認する「ＡＩモニタリングコールシステム」を導入すると明らかにした。
　対象によって質問を変えることができ、英語や中国語など外国語にも対応する。
　自宅隔離者のうち、海外からの入国者に求めている「安全保護アプリ」を設置していない人が対象となる。

＜情報公開＞
日本ほど情報公開しない国も珍しい。
韓国では前日の感染状況を毎日一定時間に、記者に対して、資料にして渡してブリーフィングを行っているが、日本では自治体ごとにして体系的な公表はなされていない。

たとえば、自治体のＨＰでは、感染者が出た市や年代・性別は分かるが、勤務先の市町村を開示しておらず、地域住民はどう注意してよいのか分からない。
名古屋の場合は、特に情報開示が限られ、店舗名は別にしてもジムのおおまかな場所、老健施設の場所や名前は、いくら感染者が出ても施設者の要望により開示していない。
名古屋・愛知ではそんなことばかりに気を使い、感染を広げ続け、岐阜にも感染を拡大させている。さらに自宅隔離の感染者を管理もせず、飲み歩かせ、第３者に感染させるという事件さえ引き起こさせている。

韓国は当初、感染者の細かすぎるほどの過去１週間の経路を発表していたが、風評被害の問題も生じ、現在はある程度、抑えて公表している。しかし日本とは雲泥の差だ。
こうした情報公開は地域住民に自身の感染に対する防疫を強化させる役割を持たせることができる。
日本の場合は、ワクチンなしの感染症拡大という異常事態にもかかわらず、治世者が個人情報を拡大解釈して自ら情報公開を極限まで狭小化させている。生活も経済もぶっ飛ぶ異常事態・非常事態という認識がない。

↓韓国のテント感染検査所（左）と韓国発世界標準となったドライブスルーの検査所（右）

 
↓韓国で隔離施設となっている社会服務研修センター
（こうした隔離施設が各地に設けられている）