アイコン 新コロナ期待のワクチン開発に突然変異株出現 治療薬候補オーラノフィン


香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は14日、台湾の国立彰化師範大学とオーストラリアのマードック大学の共同研究チームが最近インドから検出した新型コロナウイルスが変異を起こした事実を確認した。

研究チームによると、突然変異はウイルス表面に突起状の「スパイクタンパク質」受容体結合ドメイン(RBD)で確認された。RBDからウイルス変異が確認されたのは初めてという。

問題は、現在ワクチン開発がスパイクタンパク質の無力化に焦点をあわせているが、スパイクタンパク質で変異が発生してワクチン開発に赤信号が灯ることになる。

研究チームは「新型コロナのワクチン開発を無駄にしかねない重大な変異が見つかったのは初めて」としながら「現在のワクチン開発が無駄になる危険が高いことを意味する」と明らかにしたとSCMP紙は伝えた。

新型コロナの多様な変異能力のせいでワクチンを開発しても突然変異ウイルスには効果がない可能性があるという。
この研究は論文事前公開サイト「バイオアーカイブ」(biorxiv.org)に公開されている。
https://www.biorxiv.org/content/

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新型コロナを含めたウイルスは1本のリボ核酸(RNA)で構成されていて突然変異が起きやすい。2本の核酸で構成されたDNAより安定性が低いことによるもの。
以上、
ただ、突然変異株は予想されたものの、世界中でほとんど変異していないことが判明しており、今後、ワクチンに対して耐性を持つように変化しない限り、ワクチンの有効性には変わりないと見られる(突然変異株が世界中を再攻撃しない限り)。

<SARS-Cov-2薬効の可能性 オーラノフィン>
細胞をオーラノフィンで処理すると、感染後48時間でウイルスRNAが95%減少した。オーラノフィン処理は、ヒト細胞におけるSARS-COV-2誘発サイトカインの発現を劇的に減少させたとbiorxivでジョージア州立大の研究チームが発表した。
これらのデータは、オーラノフィンが、その抗ウイルス、抗炎症および抗ROS特性により、SARS-Cov-2(新コロナウイルス)感染および関連する肺損傷を制限するための有用な薬剤である可能性があることを示している。
オーラノフィンはよく知られている毒性プロファイルを持ち、人間が使用しても安全であると考えられているとしている。
オーラノフィン(Auranofin)とはWHOにより抗リウマチ薬に分類されている有機金化合物。
商品名はリドーラ。
オーラノフィンは、抗レトロウイルス療法後に体性T細胞に潜伏残存しているHIVウイルスを減少させる効果が期待されている。
重大な副作用とされているものは、間質性肺炎、再生不良性貧血、赤芽球癆、無顆粒球症、急性腎不全、ネフローゼ症候群などがある。
先発はグラクソで現在は製造しておらず、後発品のみ販売されている。

富士フィルムのアビガンは、細胞内におけるウイルスRNAの複製を妨げることで増殖を防ぐ仕組みを擁している。

 

[ 2020年4月16日 ]

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