アイコン サムスン電子イ・ゴンヒ会長の遺産1.7兆円 相続税93百億円 対策3方式併用か

2014年5月10日急性心筋梗塞で倒れたサムスン電子イ・ゴンヒ(李健煕)会長、ほとんど意識もなく、寝たきりのまま2020年5月25日、自らが社会奉仕の一環で創設した最先端のサムスンソウル病院で息を引き取った、まだ78歳だった。

2012年当時、イ・ゴンヒ会長は、兄弟たちから過去の財産分与に関し異議申し立てを受けたものの、法的に退け和解。その後、自らの事業承継に着手、現在問題になっているサムスン物産と第一毛織との合併を推進するため手荒い粉飾の合併構想を会長が絵を描き、実践させていたものと見られる。
長男の李在鎔副会長に事業はともかくそれほどの手腕はないとみる。

しかし、その道半ばにして会長は植物状態に、副会長はその事業承継のロードマップに従い、2015年9月に両社を合併させ、巨体となったサムスン電子の支配権を確実なものにした。

李副会長にしても、2017年11月崔順実ゲート事件が発生、12月朴大統領弾劾、その時、両社合併の国民年金の賛成票問題が取り上げられた。しかし、株主総会の決議を受け合併しており、合併そのものは何一つ揺るがない=支配権は揺るがないとされた。
予想通り、崔順実ゲート事件で副会長と崔順実、国民年金との関係が追及され、立件されたものの、合併そのものには何の影響もなかった。

 

逆に文政権が積弊清算により立件した裁判記録により、合併比率から合併に反対していた米ハゲタカ投資ファンドのエリオットから、文政権=政府自身がISD条項に基づき、1000億円あまりの損害賠償請求訴訟を起こされている

結果、会長が倒れた2年後からは空前の半導体ブームが到来、スマホのサムスン電子が、不振だった半導体部門が豹変して、売上高・利益とも空前の成長を遂げ、株価が高騰、サムスン物産の合併は絵に描いた餅のように成功した。

しかし、イ・ゴンヒ会長はまだ歳も72歳と若く、着手していなかった自身の遺産相続=事業承継問題を残し寝たきりになってしまった。
現在、亡き会長が所有するサムスン電子、サムスン生命、サムスン物産、サムスンSDSの持株は高騰し、時価評価額の合計は約18兆ウォン(約1.7兆円)に達している。うち持株比率4.2%のサムスン電子の時価評価だけでも約15兆ウォン(約1.4兆円)に達している。

韓国の税制からして、その遺産相続税は約10兆ウォン(約9300億円)とされ、その税金の支払い原資の捻出をどうするか、巷ではいろいろの方法が発表され、関係する会社の株価が揺れ動いている。

会長が倒れて6年5ヶ月、当然、副会長ら一族は早くから会長の資産の相続税対策を検討し決定していようが内容は額も大きく雲の上。

亡き会長の相続家族は、
妻の洪罗喜氏
長男の李在鎔副会長(一人息子)、
副会長の妹で長女の李富真ホテル新羅代表
副会長の妹で次女の李敍顕サムスンエバーランドファッション部門社長
(副会長の妹で三女は米大学留学時代に自殺)

公益法人利用の法律に基づく脱税=税負担軽減方式
サムスン電子グループは、サムスン生命公益財団やサムスン福祉財団、サムスン文化財団、湖巖財団の4公益法人を持っており、それらの公益法人に相続財産を寄贈し、課税対象から免れる策がある。
公益法人の持株は公益法人が議決権を行使でき、極端なことを言えば、一円も相続税を払わず、公益法人を支配することで、これらの企業群を支配できるという優れもの。
ただ、公平・公正経済を標榜する文政権、ロウソク民心に適わない行為は支持率低下を招くことから、文政権の意向に沿い判断する必要がある。
まだ、自らも崔順実ゲート賄賂事件、合併問題の刑事事件を抱え、裁判所の頂点に立つ文在寅氏の意向を損ねるわけにはいかない。今では文在寅大統領の対外交の広告塔にもなっており、「お気に入り」入り、当然、裁判の行方も文在寅氏により最大限考慮される。(文氏は司法の裁判所も積弊清算にかけさせ、判事たちは大法院長官も含め左派のウリ法研究会関係者たちが要職を独占している)

配当金方式
グループ企業の配当を高めて、一族が受ける配当金により相続費用を捻出するというもの。
一族の配当所得は現行7246億ウォン(約670億円)、10%配当を増加させ、5年間の分割方式を採用したとしても9000億円には届かない。ただ、自己所有金を足せば相続税は支払える範囲内、それぐらい持っているだろう。なければ所有する株などを担保にした借り入れにより支払うこともできようか。

会長所有株の売却方式
会長所有株のサムスン電子、サムスン生命、サムスン物産、サムスンSDSの持式売却、すでにサムスン電子に対する支配権を李副会長らが有している。
一族は直接間接によりサムスン電子株の20.9%を所有している。一方、韓国の金融制度では、支配株主および関係者の株式保有率を15%に制限している。
そのためサムスン生命と火災はサムスン電子株の10%を保有しているが、議決権行使は4.1%に制限している。
会長の持株を売却しても生命・火災の議決権行使率を高めることで、一族関係の議決権率MAX15%は変わらず、経営支配権に何ら影響ない。

そのために、会長所有のサムスン電子株の売却が優先されるのではないかと見られている。
会長のサムスン電子持株4.2%のうち(62%)2.6%を売却するだけで相続税は支払いでき、1.6%は一族が承継もできる。

李一族は、この3方式を併用して相続税対策にあたるのではないかと見られている。
すでにサムスン電子の株価は市場売却の噂により高騰し、ほかグループ会社は配当が増額されるとの思惑から、上昇している。
以上、韓国紙等参考

[ 2020年10月28日 ]

 

 

 


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