アイコン 中国 ミサイル発射型の自爆「Drone Swarm」開発 映像公開/CETC


中国電子科学技術集団(CETC)は10月、自爆型の「蜂群無人機」=「ドローンスワーム(Drone Swarm)」を開発し、映像を公開した。
装甲車の後方のドアが開く、そして飛行体が発射される。ミサイルと思いきや、この物体はすぐに翼を広げて飛んでいくドローンだった。放射砲のようにいくつかの発射口から計48個が一度に発射される。まさに蜂の群れが飛んでいくようだ。

CETCは自爆ドローンがヘリコプターから出て飛んでいく場面も公開した。空中爆撃でも自爆ドローン攻撃が可能であることを見せた。動画は中国版ツイッターのウェイボ(微博)をはじめとするSNSに公開された。

香港サウスチャイナモーニングポスト(SCMP)が、CETCと中国人民解放軍の関係者を引用して報道した内容によると、映像で公開されたドローンの名称は「CH-901」。長さ1.2メートル、重さ9キロにすぎない。空中では最大2時間飛行できる。最高速度は時速150キロ、射程300キロ圏内となる。台湾海峡の幅は130キロ~220キロしかない。

米国の軍事専門オンラインメディアのウォーゾーンは「今回の実験は9月にCETCの子会社である電子科学研究院(CAEIT)が実施したもので、CAEITはすでに2017年10月に200個のドローンで蜂の群れ攻撃の実験をしている」と伝えた。
自爆ドローンは価格性能比が高いという。高度な追跡システムを搭載する必要なく、遠隔調整を通じて攻撃地点にまで飛行でき、安くて軽い「巡航ミサイル」と呼ばれている。

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一般ミサイルより優れた点もある。発射されても遠隔操作で、一定時間は徘徊(loitering)でき、敵軍の迎撃を避けたり打撃時点を調節したりできる。

過去にも自爆ドローンが製作されたが、従来の商業用無人機に手榴弾の大きさの小型弾頭を装着するレベルだった。ミサイル形態で飛んでいくのではない。
米国、イスラエル、ロシアなどもミサイル形態の自爆ドローンの開発を進めている。中国の自爆ドローンが注目される理由はもう一つある。

好戦的な中国による台湾へ軍事侵攻の可能性が指摘されている。
台湾も中国に劣らず自爆ドローン開発に注力してきた。
兵力と軍事物量で劣勢の台湾としては、費用がかからず正確な打撃が可能な自爆ドローンが必要。
昨年8月に開催された台湾宇宙航空防衛産業技術展示会で台湾は自爆ドローン「剣翔」を紹介した。飛行速度は時速180キロで、中国の「CH-901」より速い。

アジアタイムズは「台湾が開発する自爆ドローンの主な目標物の一つは中国がロシアから導入したS-400ミサイルシステム」とし、「このドローンは、中国南東部の海岸のレーダー基地まで打撃できる」と現地メディアを引用して報じた。

「自爆ドローン」には決定的な弱点がある。
通信システム、遠隔で制御されるだけに、通信システムが破壊されれば無用の機器となる可能性がある。
電磁波錯乱装置、電波妨害発生装置(ジャミング)など市販されているものから強力な軍事用までいくらでもある。今や空対空ミサイル、地対空・艦ミサイルに対する軍用機や軍艦船お呼び軍事施設の必需品でもある。
日本の防衛省も高出力マイクロ波(HPM)発生装置や高出力レーザシステムを開発中でもある。
強力な電磁迎撃波ではドローンに搭載されたマイコンを破壊することも可能だろうし、遠隔制御を要しない自航法ドローンでもその組み込まれたマイコンの機能を破壊することも可能だろう。

自爆ドローンを開発したCETCが中国で半導体とレーダー技術を作る企業であるのもこのためだ。CETCは軍用データシステム、データ装備、通信装備、ソフトウェアなどを製作している。

CETCの関係者はSCMPに「(自爆ドローンの)主な関心事の一つは通信システムと通信システムへの支障を防止する方法」とし「人工知能が、反応が遅い点を改善している」と説明している。

中国と台湾の自爆ドローン競争は結局、通信システムを誰が掌握するかにかかるということになるが、攻撃ミサイルに対する迎撃ミサイル同様、航法システムの制御不能化、錯乱化にかかる。
今回の中国のCETCの「Drone Swarm」公開は、習近平政権が(独立国である)台湾の独立の動きに脅し続けている一環として公開したものと見られる。

台湾空軍の黄志偉参謀長によると、2020年の年初から10月21日までで、中国軍機に対応するために台湾軍機が出動した回数は4596回だったと公表した。
10月7日の時点では2972回だったため、2週間で1624回増加したことになる。1日平均116回も台湾空軍はスクランブル発進したことなる。習近平は異常者としか言いようがない。
オバマ米政権時代、南シナ海の埋め立ては民用活用と宣言、埋め立てしまえば軍の要塞だった。
香港は一国2制度の政治制度と美辞麗句を並べ立てたが、今年、完全に一国2制度の政治体制を取っ払った。
北朝鮮と金正恩と習近平は何も変わらない兄弟のようだ。
以上、報道も参考

↓ミサイル発射装置様からドローン発射
https://www.youtube.com/watch?v=F_8pJXZlX9E



 

[ 2020年11月 4日 ]

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