インドネシア不明潜水艦 土曜午前3時酸素切れに 53人救助急がれる
4月21日未明、バリ島北部沖で、行方不明になっているインドネシア海軍のKRIナンガラ-402潜水艦(乗員53人)、同国は21隻の艦船を出し捜索に当たる一方、近隣のシンガポール、マレーシア、インド、豪州などからも潜水艦捜索船・救助船を出し捜索に当たっている。
22日、海軍参謀長のユド・マルゴノ提督は、バリ島の北、沖合い65マイル(105キロ)、水深50~100メートルの地点で、高磁力の物体を検出したと明らかにしした。
23日、救助隊のアフマドリアド少将の報道官は、ソナー搭載の捜索艦KRI Rigel-933艦や382艦が現場海域へ派遣されており、到着しだい画像を見ることができるとしている。
また、行方不明の潜水艦からと見られる油流出を含むいくつかの手がかりが見つかったという。
現場海域の水中地形は複雑、水中の岩などに衝突した可能性もある。海軍基地はジャワ島東のスラバヤにあり、現場海域には精通しているものと見られるが・・・。
ただ、インドネシア海軍は潜航中のナンガラに何らかの機械的トラブルが発生して艦の制御に必要な電力を失い、海底に沈没したとの見解を示してもいる。
同海域の平均水深は700m、対してナンガラ艦(ドイツ製209型/1300潜水艦/1981年就役/2012年韓国で大改修)の潜航限界は500mしかない(安全上は700mも耐えられるかもしれない)。
また、潜水艦は停電状態では3日分しか酸素を搭載していないという。
潜水艦は水曜日の現地時間午前3時に消息を絶ち、その酸素供給は土曜日の現地時間午前3時までしか十分ではない。
ただ、前述の水中の物体が、そのまま同水深に留まっているのか、不明の潜水艦との断定もされてもいない。
空の飛行機と違い複雑な地形の海底、潜水艦も自動車並みの完全自動運転装置が必要なようだ。
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