米国・中国・欧州の経済回復で船賃高騰し続ける インフレ必然
今やモノを海外へ送るにも船の手配ができほどコンテナ船の需要が旺盛で価格も高騰している。
特に中国は、インフラ投資や自動車生産が活発な中国で鋼材需要が拡大し、鉄鉱石価格も、鉄鉱石や穀物を運ぶ「ばら積み船」のスポット(随時契約)用船料も高騰し、船賃は約10年ぶりの高値を付けている。
米中の経済回復で、物流量が増加する中、世界中の港湾での荷揚げ作業が新コロナ事態の前より、防疫対策で大幅に遅滞しており、船舶が港湾に入るには10日以上待たされるケースも当たり前、値上がりに拍車が掛かっている。
バルチック海運指数も2019年平均1500Pから2020年3月には407Pまで下げ、12月には1500Pまで戻し、その後はワクチン接種の進行とともに上昇し続け、5月12日には3053Pまで急騰している。
中国の3月の貿易は、昨年の新コロナ事態の反動もあり、輸出が前年同月比30.6%増の2411億ドル(約26兆円)で、米国向けが牽引した。輸入も2273億ドルで38.1%増加している。
地域別では、全体の2割弱を占める最大の輸出先である米国向けや欧州連合(EU)向けが5割前後伸びた。東南アジア諸国連合(ASEAN)向けは14%増、日本向けも88%増だった。
輸入は、今や最大品目である半導体が50%増えた。原油は中国の景気回復を反映し数量ベースで21%増加し、市況回復により金額ベースも33%も伸びている。
これで物品にかかわる価格が上がらないわけがない。インフレは当然やってくる。日本だけは、インレではなく、スタグフレーションというやっかいな病気に陥るだけだ。
今やお金は世界中に有り余っており、おまけに仮想通貨まで一般に流通しようとしている。そうした資金がハゲタカにやりたい放題にさせている株式市場や仮想通過市場ではないだろうか。
スクロール→
上海⇒サンフランンシスコ |
|||
コンテナ料金 ドル |
|||
|
20ft |
40ft |
40ft前年比 |
2014年12月 |
2,020 |
2,520 |
|
2015年12月 |
950 |
1,190 |
-52.8% |
2016年12月 |
1,470 |
1,810 |
52.1% |
2017年12月 |
1,120 |
1,420 |
-21.5% |
2018年12月 |
1,720 |
2,190 |
54.2% |
2019年12月 |
1,370 |
1,730 |
-21.0% |
2020年12月 |
3,390 |
4,270 |
146.8% |
|
|
|
前月比 |
2021年1月 |
4,270 |
5,170 |
21.1% |
2021年2月 |
7,310 |
5,230 |
1.2% |
2021年3月 |
4,130 |
4,920 |
-5.9% |