アイコン 中国経済の10月の現状 気になる生産者物価指数の2桁上昇


中国経済の変調は、不動産価格上昇の抑止政策(3道紅線)により、経済波及効果の高い住宅産業の低迷は経済を低迷させる原因にもなっている。

やることなすこと極端な政策は経済全般を見て慎重に対応すべきだろうが・・・。

それに加え電力不足、電力不足は石炭価格を高騰させ、電力価格を押し上げ、サプライチェーンの生産を鈍化させ、しいては最終製品の製造が減少、玉不足による販売不振、鋼材価格やアルミ価格を上昇させ、生産者物価指数も大きく押し上げる原因となっている。
もともと石炭不足は中国政府が豪州政府と新コロナ起源説で喧嘩して豪州炭を輸入禁止にしたことに始まる。その結果、昨年末に電力不足で停電した経緯があるなか、国内では政府が石炭の採掘量を前年並みに維持させたことから、当然、足りなくなり、他の国から購入しようとしたところ価格が大幅上昇し、中国の電力会社は大幅逆ザヤになり高すぎて購入できず、今回の石炭不足・電力不足を招いたもの。すべて習政権に責任がある。

石炭の需給は政府命令で一転大増産させ落ち着いてきているが、現場に到着するにはタイムラグがあり、11月まで生産者物価指数は高次元が続くものと見られる。

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一方、小売業の売上高は4.9%台と2019年平均より低空となっている。これは自動車の販売台数が世界中で不足している車両用半導体に加え、電力不足によるサプライチェーンの部品部材の生産遅滞も加わり、販売減となっており、高利の売上高に大きく影響している。自動車を除く小売高は6.7%と2019年平均に戻りつつある。

消費者物価指数は9月まで落ち着いていたが、10月には急に1.5%に跳ね上がっており、生産者物価指数による製造原価の上昇が消費者に転嫁されてきたものと見られる。  
原油高・天然ガスの価格は高止まりしており、他の資源価格も世界の経済回復による高騰により、中国にも押し寄せていることから、11月以降も続くものと見られる。

総じて、新コロナ惨禍による反動からの経済回復は中国では一巡し、政策に起因して生産者物価を押し上げ、経済を混乱させている。
なお、中国の新コロナ感染者については、発症者しかカウントされておらず、全国で数十人・数百人発生すれば、地域限定のロックダウンなど行っている。そうしたことから、感染者数はその5倍以上発生しているものと見られる。
ただ、共産国だけあって厳しく統制されており、14億人が暮らす国の感染者数としては他国と異なり極端に少ない。武漢などでは1ヶ月足らずで1000万人のPCR検査をプール方式で行い、ウイルスを封じ込めていることも確かである。中国の累計感染者数は公称98,505人となっている(11月22日現在)。

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スクロール→

自動車販売台数 ×1000台 工場出荷台数基準

 

米国

中国

2021

台数

前年比

昨年

台数

前年比

前年

1月

1,109

-3.1%

1,144

2,503

30.6%

1,917

2

1,196

-12.9%

1,373

1,455

369.4%

310

3月

1,605

62.1%

990

2,526

76.6%

1,430

4月

1,512

113.0%

710

2,252

8.8%

2,070

5月

1,586

42.8%

1,111

2,128

-3.0%

2,194

6月

1,300

17.0%

1,111

2,015

-12.4%

2,300

7月

1,291

5.2%

1,227

1,864

-11.7%

2,112

8月

1,095

-17.0%

1,319

1,799

-17.7%

2,186

9月

1,007

-25.5%

1,351

2,067

-19.4%

2,565

10

1,055

-22.5%

1,361

2,333

-9.3%

2,573

11

 

 

1,214

 

 

2,770

12

 

 

1,619

 

 

2,831

合計

12,756

9.1%

11,697

20,942

6.5%

19,657

 

[ 2021年11月22日 ]

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