アイコン プーチン、ミンスク合意破棄、2州全域領土化の野心 原油・LNG価格高騰に自信


ウクライナのゼレンスキーに乗せられオロオロする欧米諸国、そのゼレンスキーを手のひらに乗せ弄ぶプーチン。
NATO欧州にしても、現行のロシア産天然ガスや原油の輸入禁止措置を取れるわけでもなく、2014年の対露米欧制裁の域から大きく出ることもない。

2014年の制裁を経験したプーチンは覚悟の上で、前回は義勇兵の名で、今回は平和維持軍の名でウクライナに侵攻させた。

ミンスク合意は、現状停戦位置に双方緩衝地帯を設け停戦しているものであるが、ドンバス地方2州を親露武装勢力が実効支配しているのは2/5に過ぎず、3/5はウクライナ軍支配地にある。今回のプーチンのミンスク合意破棄宣言により、停戦ラインがなくなり、またロシアはウクライナ2州を独立国として承認した。

ロシアの野望は、侵攻した異常、今後停戦するとしても停戦ラインは州境となり、現在の停戦ラインから100キロ以上ウクライナ西部側になり、それまで侵攻を続けることになる。
ウクライナとしても民族意識もあり、国家存亡をかけロシアに対抗することは必至、大戦争に発展する可能性が高くなってきている。
ウクライナ軍も2014年以降、最新兵器を導入しており、英国から供与された対戦車ミサイルも有しており、泥沼の戦争となる。
しかし、ロシア軍はロシア人が多く住む2州以上には駒を進めず、全土を守備するウクライナ軍21万人では東部戦線に投入できる部隊も限られ、省庁管轄軍や国民防衛軍のウクライナ人部隊の分断工作(東部奪還派と東部放棄派)を図るものと見られる。

ロシアは冷酷国、汚い国、非常の国、自国軍に大量の戦死者が発生しようとまったく動ぜず、一方、ウクライナで大量の戦死者が出れば、ウクライナの国論は2分されることになろう。
ウクライナ軍がウクライナ東部内だけではなく、北部や南部のロシア軍部隊を攻撃すれば、戦線はウクライナ全土に広がり、欧州へ避難民が数百万人押し寄せることにある。
ウクライナ首都キエフはロシアのミサイルの実験場となってしまう。

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戦線拡大での停戦の仲介役には、ウクライナの最大の貿易国でもある中国が、独仏を引き入れロシアに停戦を合意させることもある。バイデン政権はミンスク合意時のオバマ外しと同様、蚊帳の外に置かれる可能性が高い。外交力はオバマ政権同様0に等しく失楽園コースを辿り続けるバイデン大統領ということになる。

プーチンは、米独によるパイプライン2の認可中断(新規、稼動直前)に至っても、現在より経済的に大きな変化はなく、現在の原油価格や天然ガスの高騰がロシア経済を支えると踏んでいる。

バイデンはその無能力ゆえ、米国内のシェールガス・オイル軍団さえコントロールできず、世界の天然ガス・原油の高騰を招き、ロシアを付け上がらせる張本人の一人でもある。

前回、2014年のウクライナ問題当時は、米主導西側制裁によりロシア経済は奈落の底に落ちたものの、中国が愛の手を差し伸べロシアの窮地を救うとともに、それまで領土問題を抱え露中の不仲が一挙に解消されるとともに軍事的にも蜜月時代を築き上げさせてしまった。その被害は津軽海峡を露中合同艦隊が威嚇通過する日本にあり。
米国に弄ばれ続ける資源のない日本、金魚の糞状態では限界がある。
(2014年の原油価格暴落は欧州経済不振・中国不動産不振に加え、米シェールオイルの生産急拡大での暴落だった。今回は下げる要因が見当たらない。101ドル⇒39ドル/WTI)

↓米国の原油生産量(BBL/D/1K)
米シェールオイル軍団は共和党・トランプ前大統領が抑えている。

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スクロール→

2020年の天然ガス生産量

2020年の天然ガス輸出国

 

単位:bcm

百万US$

 

米国

960

ロシア

33,006

 

ロシア

705

カタール

20,480

 

イラン

234

米国

18,672

 

中国

195

ノルウェー

12,132

 

カナダ

172

ドイツ

9,192

 

カタール

167

マレーシア

6,869

 

オーストラリア

154

アルジエ

5,935

 

ノルウェー

116

インドネシア

5,452

 

サウジ

97

トルクメニスタン

5,282

 

アルジェ

84

カナダ

5,163

 

2020年の天然ガス生産量、全体+0.1%、中東+1.2%、オーストラリア+7.9%、中国+9.8%、インドネシアの▲9.8%減、マレーシアの▲8.2%減。

 
 
 

 

 

2020年の原油生産量

2020年の原油輸出国

 

単位:千B/日/EIA版

百万US$

 

米国

19,510

サウジ

94,120

 

サウジ

11,810

ロシア

83,200

 

ロシア

11,490

UAE

57,251

 

カナダ

5,500

米国

50,286

 

中国

4,890

カナダ

47,731

 

イラク

4,740

イラク

30,685

 

UAE

4,010

ナイジェリア

26,878

 

ブラジル

3,670

カザフスタン

25,110

 

イラン

3,190

クウェート

25,110

 

クウェート

2,940

ノルウェー

24,954

 

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[ 2022年2月24日 ]

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