アイコン 16日の北のICBM火星17型発射失敗 米軍の「発射の左側」サイバー戦奏功か


隣国合同参謀本部は、「北朝鮮が16日午前9時30分ごろ、平壌付近の順安一帯で飛翔体を発射したが、発射直後に失敗に終わったものと推定される」と発表した。
北朝鮮の発射は今年で10回目。同飛翔体は発射直後に上昇し、高度20キロ以下で爆発した。飛翔体が弾道ミサイルなのか、巡航ミサイルなのかについては不明。

北朝鮮が同飛翔体を発射した場所は、最近2回の移動式発射車両(TEL)で新型大陸間弾道弾の火星17型の発射実験をした平壌順安飛行場一帯。
軍当局は、北朝鮮が今回も火星17型の発射実験を行ったかどうかを分析しているという。
「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)は15日、順安飛行場一帯の民間衛星写真を引用し、大型コンクリート構造物が登場したと報じた。

コンクリート構造物は移動式発射車両から中距離弾道ミサイル(IRBM)級以上のミサイルを発射する際、発射台が壊れたり、ミサイルの軌道が乱れることを防ぐために使われる。

 

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米インド太平洋艦隊は15日、フィリピン海にあるエイブラハム・リンカーン航空母艦からF-35C戦闘機が離陸する写真を公開し、インド太平洋艦隊は、同機が西海まで長距離飛行したことを明らかにした。
在韓米軍は同日、北朝鮮ミサイルを迎撃するパトリオット砲台訓練を実施した事実を写真と共に公開した。
北朝鮮は、ICBM火星17型の発射について、これまで「偵察衛星開発のための重要な実験」だと主張している。

北朝鮮の最近のミサイル発射実験では失敗事例が極めて低くなっており、今回の失敗は、一部では「発射の左側」と呼ばれる米軍のサイバー電子戦の影響だった可能性を指摘している。
「発射の左側作戦」とは、全てのミサイルが発射の際「準備→発射→上昇→下降」の段階を踏むため「発射段階よりも左にある準備段階でサイバー電子戦攻撃を加えてシステムをかく乱する」という意味で付けられた名称。

2016~17年に北朝鮮は中距離弾道ミサイル「ムスダン」を立て続けに発射したが、そのときも8回中7回失敗している。その理由について米メディアは「米国の極秘作戦『発射の左側』がその原因だった」と後から報じた。

今回のミサイル発射は失敗したが、北朝鮮は最大の慶祝日(4月15日)となる故・金日成主席の生誕110周年を目前に控えているため、火星17型あるいは偵察衛星を搭載した長距離ロケットなどICBMの追加発射を強行する可能性が高い」と予想されている。
また今回は低い高度でミサイルが爆発したことから、ミサイルやエンジンの残骸が平壌市内やその周辺に落下し、被害が発生した可能性も考えられるという。

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[ 2022年3月17日 ]

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