アイコン 出光興産 来年度「山口製油所」操業停止へ


出光興産は、山口県山陽小野田市にある山口製油所を来年度中に操業を停止する方針を固めた。
山口製油所は、出光が38%出資する西部石油の製油所で、原油処理能力は1日およそ12万バレルと、グループ全体の13%を占めている。

ガソリンのほか航空機や船舶の燃料、石油化学製品の原料などを生産しているが、国内の人口減少や自動車の燃費向上などによる需要の落ち込みを受け、操業停止に踏み切る。

停止後は、脱炭素に向けて二酸化炭素を排出しない水素やアンモニアなどの受け入れ基地として活用することを含めて、検討している。
国内の製油所をめぐっては、元売り最大手のENEOSが今年1月、和歌山県有田市にある和歌山製油所を閉鎖する方針を発表するなど、閉鎖や停止の動きが広がっている。
以上、

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石油精製品市場では、インド企業が欧米等西側の制裁下にあるロシアから安価な原油を大量輸入し精製、中東や欧米へ輸出、輸出量は拡大し続けている。インドは2月まではロシア産原油を僅かしか輸入していなかった。中国もロシアから安価な原油を大量輸入へシフトしていることから、石油精製品(ガソリン+軽油+重油・ナフサ・エチレンなどなど)は、現行高いこうした製品価格は今後、暴落する可能性を秘める。
また、高い原油を購入して精製品を輸出しているロッテなど韓国企業などは商売が成立しなくなる可能性もある。

インドは米国主導のクワッドに参加しているが、昔からロシアとの関係も深いものの、セカンダリィボイコットの発動はできないだろう。抜けがき状態。
ロシアは2割以上市場価格より安価に販売しても、市場価格が高く、ボロ儲けしている。
3月7日の露制裁で一時、半減した露の輸出量は、4月には完全復帰し、制裁前の810万バレル以上を現在輸出している。
採掘原価は40ドル前後、14日のWTI価格は121ドル、欧州各国は物価上昇に国民経済重視の左派が台頭してきており、ロシア制裁が続き、米経済が破綻しない限り、インフレは続き、露制裁そのものが破綻する可能性もある。

原油価格は2月24日の露侵攻の89ドルから3月8日には119ドル(WTI)まで暴騰、IEAの国家備蓄放出もあり、一時下げたが、6月14日も121ドルと高い、一方、石油精製品であるプラスチック製品、合成樹脂製品などの原料となるナフサは3月8日1,120ドル/トンまで暴騰、現在は827ドルまで下げている。連動するはずが連動していない。
欧州の露産原油・天然ガスの輸入停止の動きに現在、燃料系は上げ、燃料系外の石油精製品は下げている。
出光興産はベトナムでも原油の採掘から精製まで操業しており、一方、ロシアと関係が深いベトナムは露産原油を輸入できる環境にあり、間接的にロシア産を購入し、石油精製品を安価に生産しベトナムから輸出できる可能性を秘めている。ただ、同国最大のニソン製油所は株主のベトナム国営企業と資金面で対立も生じている。



 

[ 2022年6月14日 ]

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