アイコン WHO、サル痘について緊急事態宣言へ


WHOはサル痘について緊急事態宣言を発した。6月の会合ではそれまでに75ヶ国と地域で1万6000人余りが感染し、死者は5人確認されているという。

BBCによると、サル痘は、英国ではこれまでに2000件以上の感染者が出ている。
サル痘は、天然痘と同系統のウイルスであるサル痘ウイルスによって引き起こされるが、重症度ははるかに低く、専門家によると感染の可能性は通常低いという。
これは主に、熱帯雨林の近くの中央および西アフリカ諸国の遠隔地で一部の感染したサルから感染して発生。これらの地域では、年初から1,200件以上のサル痘が発生している。
ウイルスは2つの主要株(西アフリカと中央アフリカ)が存在することが知られており、それは現在世界の他の地域で流行している西アフリカからの、より穏やかな株。

アフリカ以外でサル痘に感染した人の数が異常に多く、この地域への旅行リンクがないことは、ウイルスが現在コミュニティに広がっていることを意味する。
英国保健安全局によると、予防策として、症状がある間はセックスをしないように、感染後8週間はコンドームを使用するように感染者にアドバイスしている。
当初、男性間セックスが取りざたされていたが、今では感染源が広がっているという。

 

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どう感染するのか、
サル痘は、感染者と密接に接触して広がる可能性がある。ウイルスは、損傷した皮膚、気道、または目、鼻、口から体内に侵入する可能性があるという。
これまで性感染症とは言われていなかったが、密接に接触することで感染する可能性がある。
英保健局のガイダンスでは、ウイルスに感染している人は、症状がある間はセックスを控えるように呼びかけている。
サル痘が性的な体液により広がる可能性があるという可能な証拠は、現在はないが、ウイルスに感染していることが確認された人は、予防措置として感染後8週間はコンドームを使用することを勧めている。
また、サル、ネズミ、リスなどの感染した動物との接触や、寝具や衣類などのウイルスに汚染された物との接触によっても広がる可能性があるという。

予防措置としては、
低温、乾燥に強く、エーテルには耐性があるが、アルコール、ホルマリン、紫外線で容易に不活化される。新コロナウイルス同様、アルコール消毒が効果的のようだ。

感染した場合の初期症状は、
発熱、頭痛、発疹、腫れ、腰痛、筋肉の痛みなどがある。
熱が下がると水疱を伴う発疹が発生することがあり、多くの場合、顔から始まり、体の他の部分、最も一般的には手のひらと足の裏に広がる。
発疹は、非常にかゆみや痛みを伴うことがあるが、変化してさまざまな段階を経て、最終的にかさぶたを形成する。かさぶたは後で落ちる。病変は瘢痕を引き起こす可能性がある。
感染は通常、自然に治り、14~21日続く。
以上、英国紙参照

日本で疑いがある人は、最寄りの保健所まで連絡した上で指定された病院で早期に治療を受け、ウイルスの拡散を防止する必要がある。
日本では細菌テロ対策用に天然痘のワクチンを備蓄している。ただし、量は不明。
また40代後半までは子供のときにワクチン投与しており、40代後半以上の年配者は罹患する可能性が低いとされている。
近場の感染国としては韓国やシンガポール、タイ、台湾など。

中国で発生した新コロナウイルス感染症を引き得こした武漢ウイルス、少しずつ変異を見ながら1年かけた21年1月にピークに達したものの、昨年4月にはより感染力が強く変異した英国株が、8月には感染力・重症確率も高いインド発のデルタ株がそれぞれピークをむかえた。そして21年11月24日に南アフリカで発見されたさらに感染力が強いオミクロン株は、瞬く間に全世界に広がり、半年間でピークを迎えたが、デルタ株の感染ピークと比較し5倍の多さだった。そのオミクロン株は世界では日々感染者がピーク380万人台から50万人台まで下がったもののそれ以上下がりきらないまま、現在は、そのオミクロン株より派生したより感染力が強いBA.5型が増加している。日本では感染爆発中でもある。
こうして見る限り、世界への拡散スピードは、当初は各国が警戒し渡航制限したため、第一次の武漢ウイルスから武漢系の欧州型・米国型などが感染爆発するまでに1年、その後、警戒を緩めたことから、その後の変異株では半年のサイクルで世界で感染を爆発させている。ただ、オミクロン株は驚異的な感染力により感染者数はこれまでの5倍に達し、感染期間も倍かかっている。当然、各国が感染しても軽症だと大宣伝し、規制をほとんど解除していることに起因している。

DA.5型では日本では感染が爆発しているが、政府が規制しない方針を打ち出しており、どこまで爆発し続けるか不明。西欧でも感染が急増しているが、オミクロン株のピークよりまだ半分のところである。
VHOは、新コロナでは中国に気兼ねし、なかなか緊急事態を宣言しなかった。今回は感染国が増加しており、新コロナより大幅に重症度や死者数は少ないものの、宣言を発し、サル痘(monkeypox)の呼称も偏見を呼ぶ可能性があり、変更することを検討するとしている。

全世界の市民が全世界を行脚するグローバル化した時代、極悪ウイルスの感染拡大も全世界へ加速度的に広がる時代となっている。代表例はアフリカ原産のエイズウイルスだろうか。今後ともこうしたウイルスの脅威に人類はさらされ続ける。

 

[ 2022年7月25日 ]

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