アイコン 自衛隊ヘリにもブラック・ボックスを 全部隊が沿岸部も管轄 島もある


熊本の陸上自衛隊第8師団所属のヘリコプター「UH-60JA」が、沖縄県の宮古島の周辺で消息を絶った事故で、防衛省は、機体に取り付けられたフライトレコーダーは高い水圧に耐える機能を持っていることを明らかにした。今後、回収して詳しく解析し事故原因を究明したい考え。

陸上自衛隊のヘリコプターが沖縄県の宮古島の周辺で消息を絶った事故で、陸上自衛隊は海底で見つかった機体について、早ければ今月末にも回収するための作業を始めることにしている。
これに関連して、防衛省統合幕僚監部の大和太郎総括官は、参議院外交防衛委員会で機体に取り付けられたフライトレコーダーについて、「機体内部の後方に設置されており、海上自衛隊などが保有する救難ヘリコプターとは異なり、機体が水没した際に自動で分離して浮上する機能はないが、大きな水圧に耐える機能は有している」と明らかにした。

自衛隊にUH-60Jが納品されているのは全138機で、
航空自衛隊が79機(1988年~2023年)
陸上自衛隊が40機(1995年~2013年)
海上自衛隊が19機(1989年~2001年)
現在40機あまりが運用中とあるようだが、各隊の現役のUH-60Jり機数は不知。

 

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UH-60J型機のこれまでの重大事故は2件(今回の事故除く)、
・1994年12月2日、
航空自衛隊千歳救難隊所属のUH-60J(28-4554号機)が災害派遣に伴う急患搬送任務のため奥尻島へ向け飛行中、遊楽部岳に墜落、乗員5名が殉職。

・2017年10月17日18時02分ごろ、
航空自衛隊浜松救難隊所属のUH-60J(58-4596号機)が乗組員装着型暗視装置を使用した夜間飛行訓練のため浜松基地の南約31キロメートルの洋上を飛行中、光量不足による暗視装置の視認性低下と計器の表示遅れの影響で機長が空間識失調に陥り、過大な降下率のまま降下を継続、高度警報にも対応できず墜落した。4人中殉職者は3名、行方不明者1名。

第8師団は南西諸島が緊急事態に陥った場合、派遣されることになっている。それは明日かもしれないし、10年先かも、ないかもしれないが、当然、UH-60Jは利用されると見られる。
ブラックボックスを搭載していれば、洋上で墜落してどこに沈んだのか、受信装置で速やかに判別できるが、今回は1週間以上かかった。
それも広島県の呉基地からはるばる馳せ参じさせた日本に2隻しかない潜水艦救命艦が到着してのことだった。
米軍のUH-60=ブラックホークにはブラック・ボックスが装備されている。
ライセンス生産のUH-60J型機には搭載されておらず、海上自衛隊機には浮上型の「フライトレコーダー」、陸上自衛隊用は海洋運航を想定しておらず、固定型で機体に装着されたままだという。ただ、水圧には耐えるという。
1機の調達価格が37億円とされ、それまでの多用途ヘリの12億円と比べ、あまりにも効果で、ブラックボックスの装着を取りやめた可能性が高い。

防衛省が南西諸島へ九州本土の陸上自衛隊を緊急時、派遣を想定している以上、ブラック・ボックスの装着を今からでも、こうしたヘリ全機に装着すべきではないだろうか。
 それに緊張が高まる南西諸島にあり、潜水艦救難艦を南西諸島に常駐させるべきではないだろうか。はるばる1500キロの航海、何日もかかり、助かる命も助からない。

飛行機距離=広島-那覇=1050k+那覇-宮古350k=計1400キロ、
潜水艦救難艦「ちとせ」の速力は21ノット(1852メートル×21)=時速38.9キロ
巡航速度13ノット=時速24キロ
時速38.9キロとして1400キロは36時間=1日半
時速24キロとして1400キロは59時間=2日半
実際の航路距離はさらに遠い。
準備も必要、

遠くで演習中とか、定期検査や改修によりドッグ入りしていた場合、こうした緊急時、使い物にもならない。もう1隻の「ちよだ」は横須賀基地配備。
南西諸島の緊急時は、こうした備えも含め、総合的に対応すべきではないだろうか。
6日に墜落したUH-60J機が発見されたのは16日であり、10日もかかっている。
 また、沖縄には米海軍もおり、そうした米軍が潜水艦救難艦のような艦艇を持っている可能性もあり、緊急依頼すべきだろう。

 ただ、最後の交信もなく突然消息不明になったヘリ、発信機がない海上墜落機は見つけるには至難の技。「ちはや」は良く見つけたものだ。そして飽和潜水技術で100メートルの海底から遺体も引き上げている。
 ブラックボックスを装備していたら、さらに早期に場所を確定できただろうに・・・。
そして原因究明もでき、再び同じ事故が発生しないように早期に対策が講じられるのだが・・・。
調達価格があまりにも高く、ブラック・ボックスをケチった付けは大きい。
日本は14,125島の島国だ(有人島数は416島)。陸海空関係なし。
自衛隊のすべて師団なり旅団は海・沿海部も管轄している。

佐賀の例・2018年/AH-64D
(韓国のヘリもまったく異なる韓国製マリンオン(ローターは仏製)だが同じように墜落した(原因:羽の固定螺子破損)。また、2014年には韓国で仏製消防ヘリも同じように墜落した・・・墜落時羽の有無不明。原因不明)
(主軸ローターから羽が取れた)、
今回、飽和潜水夫の目視や水中カメラの映像で羽があるのかないのかすでに判明しているはず。羽があれば別の原因となる。

 

[ 2023年4月21日 ]

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