アイコン 4月の韓国の輸出、不振続く 半導体・スマホ落ち込み、自動車・造船大幅増


輸出動向
1、半導体は価格下落、サムスンが3月まで生産を続け、在庫増、価格下落が止まらず、4月から生産調整に入った。まずは商社などの在庫処理が進み、その後メーカーの在庫が減少し、下半期から半導体価格は需給バランスがとれ、その後上昇するとの予想、この間も次世代品の量産化に向け開発を進めている。
2、スマホは2月・3月と新製品発売効果が生じていたが、4月に入るとそれもなくなった。経済が疲弊している国も多く格差拡大で続かない。
3、PC+周辺機器は新コロナ特需の反動から減少が続いている。
4、自動車はEVはじめ高価格帯のセダンやSUVが欧米で絶好調、大幅な輸出増となっている。
5、石油関係は原油価格の暴騰で各種製品価格も高騰し、原油価格が落ち着いた現在、石油製品価格も下落し、大幅な輸出額減となっている。メーカーの利益とは別。
6、船舶は高価なLNG船(200億~300億円)が新コロナにより港湾作業停滞により船舶不足に陥り、その後は、露制裁からさらに船舶不足に陥るとして受注が急増、その納期が昨年あたりから始まっている。ただ、資材高・労働力不足から赤字納品となっている。今年あたりから利益は回復すると見られるが、韓国勢どうしで安値受注競争することからわからない。

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結果、インフレ促進に動く米バイデン大統領、インフレ退治を強力に進めてきた米FRB。EV化の補助金2法の工場立地・雇用拡大策だけではなく、ウクライナ戦争特需も発生しており、政府のインフレ推進と金融当局の抑制が対立しており、小さな政府を標榜する共和党、大きな政府を目論む民主党の対立は債務上限問題に至っている。
6月には民主党政権の政府予算枯渇問題が控えており、また。来年秋の大統領選挙も控え、米経済はどうなるかわからない。連れて世界経済も不透明感が漂っている。
市場は楽観視しているが、オバマ大統領時でも予算がなくなり、共和党が増額を認めるまで、政府職員への給与遅配、自宅待機、補助金の支出凍結、国債償還、利払いなどできなくなり社会問題化した。
共和党は次期大統領候補のトランプもフロリダのミニトランプも民主党政権と対立しており、民主党政権と手打ちする時期はかなり遅れるものと見られる。
3ヶ月続けば世界に波及する。世界経済を牽引するのは米国、その経済を破壊するのも米国、何があってもおかしくない。
日本のバブル経済を破壊させたのも当時不景気のどん底にあった米国である。日本企業が米国を買占めにかかったことから、逆鱗に触れたもの。現在の対中制裁と似たようなもの。時代は繰り返す。
 


スクロール→

韓国

輸出

輸入

貿易収支

/百万ドル

前年比

/百万ドル

前年比

/百万ドル

2021年計

644,439

25.7

615,037

31.5

29,402

22/1

55,458

19.8

60,399

34.4

-4,941

22/2

54,156

19.1

53,357

25.9

799

22/3

63,480

18.2

63,620

27.9

-140

22/4

57,850

11.2

60,326

37.8

-2,476

22/5

61,586

20.5

63,192

32.4

-1,606

22/6

57,683

9.1

60,180

18.9

-2,497

22/7

60,251

6.9

65,340

35.5

-5,089

22/8

56,673

6.6

66,067

28.2

-9,394

22/9

57,447

2.8

61,226

18.6

-3,779

22/10

52,482

-5.7

59,178

9.9

-6,696

22/11

51,910

-13.0

58,925

9.7

-7,015

22/12

54,990

-8.8

59,676

1.9

-4,686

22年計

683,966

6.2

731,486

18.9

-47,520

23/1

46,270

-16.6

58,960

-2.4

-12,690

23/2

50,100

-7.5

55,404

3.8

-5,304

23/3

55,130

-13.6

59,750

-6.4

-4,620

23/4

49,620

-14.2

52,230

-13.3

-2,610

 

 

韓国の4月の総輸出額

総輸出額

49,620百万ドル

-14.2%

韓国の4月のICT製品の輸出動向

ICT製品別

地域別

半導体

-40.5%

中国

-39.0%

ディスプレイ

-30.5%

ベトナム

-26.7%

スマホ

-41.6%

米国

-40.1%

PC+周辺機器

-66.7%

EU

-36.8%

通信装置

-14.7%

日本

-25.1%

ICT全体

-35.9%

 

 

ほか産業

鉄鋼

-10.7%

自動車

40.3

石油精製品

-27.3

船舶

59.2

石油化学品

-23.8

一般機械

8.1

 

22年の韓国のメーカー別生産台数

 

千台

前年比

 

現代

1,732

6.9%

高額車輸出好調 

起亜

1,472

5.3%

高額車輸出好調  

 現代G

3,205

6.1%

 

韓国GM

258

15.5%

米でSUV大ヒット

ルノーコリア

168

31.3%

欧州向け車 

双龍

115

40.6%

復活

ほか

9

3.9%

 

合計

3,757

8.5%

 

 うちEV+FCV

320

50.6%

 

 

ベトナムの輸出入 百万ドル

 

 

輸出

前年比

輸入

前年比

貿易収支

 

22/5

3,092

 

3,262

 

-170

 

22/6

3,284

 

3,237

 

47

 

上半期

 

17.3%

 

15.5%

 

 

22/7

3,061

 

3,053

 

8

 

22/8

3,492

 

3,106

 

386

 

22/9

2,982

 

2,839

 

143

 

22/10

3,037

 

2,790

 

247

 

22/11

2,903

 

2,840

 

63

 

22/12

2,966

 

2,729

 

237

 

下半期

 

4.3%

 

0.7%

 

 

22年計

371,304

10.5%

358,901

7.8%

 

 

23/1

2,356

 

2,304

 

52

 

23/2

2,605

 

2,325

 

280

 

23/3

2,971

 

2,832

 

139

 

23/4

2,754

 

2,603

 

151

 

・ベトナムは安価な露産原油を購入し輸入増を大幅に抑制させている

 

・ベトナムにはサムスンのスマホ(伸び率0.8%)、家電の大工場群がある。22年の輸出1位はスマホ+周辺部品、2位はPCなど電子製品+同部品、3位機械設備品、4位は縫製品や履物(34.6%)。

 
 
 
 

・韓国勢のサムスンやLGはベトナムに巨大家電やスマホ工場を擁し、ベトナムを製造・輸出拠点にしている。そのため韓国から製品製造のための部品部材がベトナムへ輸出されている関係にある。

 
 
 

 

[ 2023年5月20日 ]

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