アイコン 韓国 4月も輸出不調か


韓国は米国・欧州へ製品輸出が多く、中国やベトナム・日本・インドなどへは材料の輸出が多い。
こん日の高インフレにおいて製品需要の数量は伸びておらず、ましてやインフレ退治の高金利政策により、先進国経済は低迷しているのが現状となっている。
輸出大国の中国と韓国、しかし、その輸出が揺れている。特に韓国の場合、自動車を除き、半導体や電子部品、石油化学品、鉄鋼品などの中間材の輸出が多く、相手国の経済や輸出の増減に大きく左右される。

例えば、ベトナムにはサムスン電子をはじめ大量の韓国企業が進出しており、韓国から現地工場へ大量の材料が送られ(=輸出)、製造され、ベトナムから製品が欧米などへ輸出されている。
しかし、欧米経済が低迷すれば、ベトナムからの輸出も低迷、韓国の輸出も低迷ということになる。

べトナムの製造業のPMIは昨年10月までは裕に50%を超えていたが、その後は割り込み、2月は51.2ポイントと4ヶ月ぶりに50%台を超えたものの3月は再び47.7ポイントに下落している。(日本も東南アジアに対する貿易黒字は多く、それは日本から東南アジアへの進出企業に対する輸出により、貿易黒字となっているもの、そして現地で製品化され、現地から日本や欧米などへ輸出されている)

 

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半導体は単価下落、石油製品や合成樹脂は材料の原油価格の下落から輸出額は下落、電子部品・通信機器は、市場は一巡しており、買い替え長期化により需要低迷、しいては、物価高による消費低迷に起因している。

内需も不動産価格が文政権下、倍に上昇したものの、新コロナ経済による低迷、インフレ退治の高金利に私募債のデフォルトも発生、不動産取引も減少し、価格は下落に転じている。

一方、不動産の投売りも生じ、2月は取引量が久しぶり増加したグッドニュースも流れていた。しかし、ここに来て、チョンセ(不動産評価額の7割前後を家主に預け、家賃がかからない借家制度。家主は預かり金を投資により回収する)で、家主が投資に失敗し、預け金の返済不履行が大量発生、不動産が競売にかけられ、借家人が追い出され、チョンセの預け金の返済も受けられず、高額なローンだけが残る事態に陥っている。
当然、こうした借家人は住む家がなくなり、新たに住居を借りてもローン返済と家賃の支払いはできず、大きな社会問題に発展している。3人の自殺者も発生している。

韓国の場合、商品の国際市場価格上昇により、為替安による金融不安が先行し、対ドルウォンでの防衛策(ドル流出防衛)から、米金利の上昇に連動して金利を上昇させた結果、不動産価格の下落、資金調達価格の高騰により、投資には非常に厳しい環境になっている。
当然、企業の設備投資も高金利に減退することになる。
高金利政策とは、熱を冷ます処方であり、熱が上がっていない分野も影響を受ける。
今回は、新コロナで世界経済が低迷する中、すでに回復途上に至っていた米国でのさらなる景気刺激策を起因としたインフレとインフレ退治の高金利策であり、(1.9兆ドルの巨額の政府投資を行い)高いインフレを発生させた米バイデン大統領は、世界の貧困者の最大の敵となっている。

その犠牲国が日本や韓国など資源を持たない国であり、またアフリカの避難民たちである。
そして現在、米国は改正IRA法に見られるように中国並みの保護貿易主義に舵を切っている。
バイデンはトランプが提唱した「メイクアメリカグレートアゲイン」の実践者となっている。


スクロール→

韓国

輸出

輸入

貿易収支

/百万ドル

前年比

/百万ドル

前年比

/百万ドル

21/10

55,662

 

53,841

 

1,821

21/11

59,650

27.1

53,700

45.3

5,950

21/12

60,740

18.3

61,320

37.4

-580

2021年計

644,439

25.7

615,037

31.5

29,402

22/1

55,458

19.8

60,399

34.4

-4,941

22/2

54,156

19.1

53,357

25.9

799

22/3

63,480

18.2

63,620

27.9

-140

22/4

57,850

11.2

60,326

37.8

-2,476

22/5

61,586

20.5

63,192

32.4

-1,606

22/6

57,683

9.1

60,180

18.9

-2,497

22/7

60,251

6.9

65,340

35.5

-5,089

22/8

56,673

6.6

66,067

28.2

-9,394

22/9

57,447

2.8

61,226

18.6

-3,779

22/10

52,482

-5.7

59,178

9.9

-6,696

22/11

51,910

-13.0

58,925

9.7

-7,015

22/12

54,990

-8.8

59,676

1.9

-4,686

22年計

683,966

6.2

731,486

18.9

-47,520

23/1

46,270

-16.6

58,960

-2.4

-12,690

23/2

50,100

-7.5

55,404

3.8

-5,304

23/3

55,130

-13.6

59,750

-6.4

-4,620

23/4

 

 

 

 

 

23/5

 

 

 

 

 

23

 

 

 

 

 

4/120

32,370

-11.0

36,509

-11.8

 

半導体

 

-39.3

価格下落

 

 

石油品

 

-25.3

価格下落

 

 

通信機器

 

-25.4

数量減

 

 

自動車

 

58.1

欧米

 

 

船舶

 

101.9

欧州

 

 

対中国

 

-26.8

半導体

電子部品

 

対日本

 

-18.3

石油品

鉄鋼品

 

対インド

 

-17.4

鉄鋼

合成樹脂

半導体

対ベトナム

 

-30.5

半導体

電子・電化部品

対米国

 

1.4

自動車

 

 

対欧州

 

13.9

船舶

自動車

 

 

[ 2023年4月24日 ]

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