アイコン VWゴルフTDI等オイルタンク遮熱原因 厚木パチンコ店150台炎上事件 リコール詳細


神奈川県厚木市消防本部は12月25日、パチンコ店「マルハン厚木北店」の立体駐車場で8月20日、150台以上の車が燃えた火災で、出火元はフォルクスワーゲン(VW)の「ゴルフ TDI」だったと明らかにした。
日本自動車輸入組合によると、今年1~11月累計の輸入車の新規登録台数は、VWが約2万8000台と外国メーカーではメルセデス・ベンツ、BMWに次いで3位だった。

日本で根強い人気を誇るVW車だが、火災による販売への影響も懸念される。
VWグループジャパンは25日、火災について「遮熱マットの取り付け位置の不備に起因している可能性を排除できない」と発表した。
また、下記のとおり、VWグループジャパンは12月22日、「ゴルフ TDI」を含む9車種計6512台のリコールを国土交通省に届け出た。

 

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国交省によると、リコールは、エンジンの熱でブレーキ液のタンクが溶け、液が(高熱の)排気系部品に触れて火災になる恐れがあるとの内容。熱を遮るマットが正しく取り付けられていなかったことが不具合の原因としている。

車両エンジンルーム左奥にあるブレーキオイルタンク、そのプラスチック製タンク、遮熱マットや遮熱シートが適切に貼られていないために、エンジンの高い熱が直接タンクを熱し、タンクを溶融し、中身のオイルが流れ出し、エンジンルーム下部にある超高熱の排気管に伝わり、火災を発生させたもの。
夏場でエンジンルーム温度は高くなっており、自立走行の立体駐車場、駐車段階で初期の火種は生じていた可能性が高い。排気管熱は高くなければ火災にはならない。

<リコール詳細>
1、不具合の部位(部品名) 制動装置(遮熱マット)

2、基準不適合状態にあると認める構造、装置又は性能の状況及びその原因:
ブレーキ液のリザーバータンクにおいて、生産工場での組付作業指示が不適切であったため、遮熱マットが正しく取り付けられていないものがある。そのため、エンジン高負荷時等の熱により当該リザーバータンクの端部が溶損することがある。最悪の場合、ブレーキ液が漏れ、高温の排気系部品に触れると火災となるおそれがある。

3、改善措置の内容:
① 全車両、遮熱マットの組付状態を点検し、正しく取り付けられていない場合は修正する。また、リザーバータンクの端部に溶損が認められた場合はブレーキ液リザーバータンク付マスターシリンダーを新品に交換する。
② 全車両、リザーバータンクの端部に新たに遮熱フォイルを取り付ける。

4、不具合件数:2件
5、事故の有無:火災1件
6、8型式、9車種
7、車名
ゴルフ GTI2.0、R2.0、Rヴァリアント、TDI、ヴァリアントTDI、
パサート セダンTDI、ヴァリアントTDI、オールトラックTDI
アルテオン 2.0
8、リコール対象車両台数:6512台
9、輸入期間:2021年2月13日~2023年11月27日

「事故の有無」に記載のある火災事案1件(パチンコ店火災と見られる)については、調査の結果、製品の欠陥を一切特定できなかったが、本件に起因している可能性を排除できないことが判明したため、記載したとしている。しかし、その結果、今回のリコールとなっている。

リコールについてのお問い合わせ
VW電話:03-5253-8111 内線42361

 

[ 2023年12月26日 ]

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