アイコン 九州や徳島から出動のヘリ哨戒訓練、遠方、無謀な深夜訓練


20日夜、伊豆諸島の鳥島の沖合で海上自衛隊のSH60哨戒ヘリコプター2機が潜水艦を捜索する訓練をしていた際に通信が途絶え、乗っていた隊員8人のうち1人(死亡確認)が救助され、7人が行方不明となっている。
SH60Jは103機配属、その後同機の強化版SH60K機も納入開始されている。何れも米シコルスキー社から三菱重工がライセンス生産しているもの。
UH60JA型機の古い分をSH60Kに交代させてきている。
今回墜落したのはまだ納入実績が少ないSH60K機。

伊豆鳥島・・・都庁より小笠原諸島方面へ582キロ、鳥島から東へ280キロの海上で訓練中だった。
2機のヘリはそれぞれ
長崎県の大村航空基地所属(機長:松田拓也3等海佐)と
徳島県の小松島航空基地所属(機長:板村一輝3等海佐)
それぞれ4名搭乗していたことが明らかになっている。
自衛隊は、通信が途絶えたというが訓練を監視する艦船や監視用ヘリ・軍用機は飛ばしていなかったようだ。

 

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木原稔防衛相は21日午前、原因について、2機が衝突した可能性も含めて究明を進めると説明した。現場付近の海域で2機のフライトレコーダーを回収したという。
2機には計8人が搭乗。対潜水艦戦の訓練をしていたところ、20日午後11時前に通信が途絶えた。1人を収容したものの、7人の行方は分かっていない。

2期のヘリはそれぞれ、長崎県大村基地と徳島小松島基地に所属、遠隔地の伊豆半島・それも夜間どころか深夜の訓練を敢行していた。

太平洋上、ヘリの基地も伊豆鳥島周辺にはなく(小笠原諸島の父島・硫黄島・南鳥島に駐屯地あり)、真夜中としては異常な訓練ではなかったろうか。
SH-60Bの場合の航続距離は834キロ、艦船のヘリポートを利用するしかない。それほど神経を使う訓練、大村は基本陸上基地だ。

鳥島からさらに約400キロ、小笠原諸島硫黄島には海上自衛隊硫黄島航空基地隊と海上自衛隊硫黄島基地隊が駐屯している。硫黄島のほか父島と南鳥島に海自の駐屯基地がある。

ヘリに近接警報装置が付いていないようだ。
あくまで訓練であり、事故を防ぐ最大限の安全対策機器の取り付けを行うべきではないだろうか。自動車のセンサー技術で十分間に合う。
熊本から沖縄に向かい、宮古島近隣で墜落したUH60JAヘリの墜落原因さえ不明のまま迷宮入り、搭乗者全員の10人が死亡または不明となっている。
今回は夜間訓練の難しさで片付けられては困る。
サラリーマン化し、自衛隊幹部たちの能力も落ちているのだろう。

2012年4月15日、陸奥湾で「まつゆき」などの艦船3隻を見送りのため飛行していた哨戒ヘリSH60J(大湊基地所属)のメインローターが「まつゆき」の格納庫側壁に接触してヘリ墜落、機長が殉職している。

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[ 2024年4月22日 ]

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