アイコン サムスン電子、NVIDIAにHBM納品開始か 数ヶ月内、試験3回でやっと合格へ


NVIDIAのジェンソン・ファンCEOは世界最大の家電·IT展示会が開かれている米ラスベガスのフォンテーヌブルーホテルで7日開催されたグローバル記者懇談会で、「サムスン電子HBMが現在テスト中であり、再設計が必要だが、(早期に)成功すると確信する」と明らかにした。

HBM(高帯域幅メモリ)は、複数のDラムを垂直に積み上げ、既存のDラムよりデータ処理速度を革新的に引き上げた高付加·高性能製品。
NVIDIAにはSKハイニックスは納品しているが、サムスン電子はテスト中で、2024年5月のテストでは発熱問題か消費電力問題で失格。同年9月もテストを受け、年末から納品開始とされていたがまだ試験中だとファン会長が述べている。現在、3回目の試験にチャレンジしているようだ。
(サムスン・ファンドリー部門のシステム半導体は、過去もNVIDIAのGPUやクアルコムのスナップドラゴンで発熱問題を生じ、両社の発注がTSMCに回帰していた。クアルコムはスナップドラゴンをギャラクシーに搭載することで受注しているが、NVIDIAはほとんど切れている。サムスンの半導体設計部門は、以前から発熱問題・消費電力問題をクリアできないままのようだ)

 

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ファン会長は「もともとNVIDIAが使用した初めてのHBMメモリーはサムスンが作ったものだった」として「彼らは回復する(recover)」と話している。

サムスンは現在でもHBMをNVIDIA以外や中国勢に販売しており、同社の半導体利益を牽引している。しかし、昨年12月米国が韓国勢も含み最先端HBMの中国輸出を規制した。サムスンのHBMの顧客には中国勢が多い。最先端はHBM4だが、2から許可制で規制される。米国のバイ菌政権はサムスンにとって弱り目に祟り目のようだ。

NVIDIAのAI半導体(一体型のパッケージ)は、データセンター向けの販売が一番多く、そうでなくても膨大な電力を消費しており、AI半導体化でさらに消費電力が大きくなっており、サムスン電子のHBMは、これまで消費電力でクリアできていなかったと見られる。
NVIDIAのAI半導体の市場占有率は8割ともされている。

米ビックテック企業の多くが外販用データセンターを有しており、サーバーを競ってAI対応型に変えてきているため、納品量がSKのHBM生産に縛られ、高価格になっている。
現在、NVIDIAはボロ儲けしており、サムスン製HBM3に難クセ付け続けて生産量を絞り込んでいる可能性もある。
米マイクロンもHBMを開発しているが、NVIDIAに辿り着いていないようだ。マイクロンはNVIDIAのPC用グラフィック処理装置(GPU)RTX50シリーズにGDDR7を供給している。

  サムスンの株価は低位置にあり、合格の情報が入れば、急騰する可能性もある。
 10~12月の第4四半期の営業利益がアナリスト予想に達しなかったとして底値圏からの上昇が押さえられている。
 同社半導体部門の利益頭はHBMだけではなくSSD(ソリッドステートドライブ/ NAND系)もSKハイニックスと最先端競争を繰り広げており、収益源となっている。


スクロール→

サムスン電子

指定日外

株価/ウォン

月末

 

2021/1/9.

88,800

2021/6.

81,600

2021/12.

78,300

2022/6.

58,400

2022/10/1.

53,100

2022/12.

55,300

2023/6.

71,600

2023/12.

75,900

2024/6.

81,500

2024/7/6.

87,100

2024/12.

53,700

2025/1/8.

57,300

 

NVIDIA 決算推移 /百万ドル

 

22/1.

23/1.

24/1.

25/1.

売上高

26,914

26,974

60,922

129,267

営業利益

10,041

5,577

32,972

80,654

 営利率

37.3%

20.7%

54.1%

62.4%

当期利益

9,752

4,368

29,760

69,910

四半期ベース

 

24/7.

24/10.

25/1.

25/4

売上高

30,040

35,082

37,947

41,993

営業利益

18,642

21,869

22,717

24,417

 営利率

62.1%

62.3%

59.9%

58.1%

当期利益

16,599

19,309

16,745

21,410

 

[ 2025年1月 9日 ]

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