半導体不況再来か キオクシア・マイクロンを襲う 世界経済次第
世はAI半導体に浮かれているが、足元の経済は中国や欧州に見られるように確実性に欠ける。
世界独占企業である米ビッグテック企業は、各地に巨大データセンターを建設して市場シェアの拡大に競って乗り出しており、超高速計算を可能とし、AIソフトにも対応するAI半導体への置き換えが進んでいる。そのため、AI半導体の需要は急拡大、製造するNVIDIAの株価を暴騰させた。
その新規データセンターの巨大さは旧式原発の1基分(60万KW/h)の電力、30~50万kWの電力を必要とするとされ、ほか冷却用の水も大量に要する。(2024年10月再稼動させた女川原発2号機の出力は82.5万kW)。
今後、世の中はデータセンター用に小型原発SMR(30万kW以下)を建設して対応させるとしているが、小型でも大型でも周辺に対する原発リスクは変わらない。
最近はデータセンターのニーズ応えるオーダー型半導体もブロードコムからリリースされ、NVIDIA製AI半導体が生産量に問題を抱え、納期問題や超高額になっている点からして、大注目されている。株価も急上昇している。
(NVIDIAはサムスンやマイクロンに対してHBMの敷居を高くして、生産量を調整し高値誘導している可能性も高い)
AMDのGPUも注目されたが、AMD製AI半導体はそれほど伸びておらず、同社の株価も低迷している。
一方、AI半導体を受け入れる電子製品市場は、スマホやパソコン、サーバー、EVに限られ、現状、スマホ市場は不景気を反映して買い替え需要が長期化、販売台数は低迷している。
パソコンも新コロナ時に買い替え需要をこなし、その反動期が長引き、AI半導体が飛ぶように売れる時代ではない。
完全自動運転車も一定地域での商用走行が可能となっている中国を除き、米国さえ試験走行段階が続き、総じて開発は遅れており、インフラ問題などからEVも売れなくなっている。
そうした中国でもまだ一般に市販されている段階ではない。自動車市場でもAI半導体の需要の伸びは限られている。
既存の半導体価格は、そうした世界経済に左右され、昨年10月のボトムから、AI半導体ブームに乗り、その後上昇し続けたもののも早・今年7月にピークアウトしている。
AI半導体にしても、AI半導体に用いられる最新のHBM(広帯域メモリ/DRAM系)とSSD(NAND系)でも、発熱問題など抱え、HBMを開発しているサムスンもマイクロンも、AI半導体市場占有率80%のNVIDIAの認証を受けられず、売上高が限定されている。
ブロードコムの製品が動き出せば、サムスンもマイクロンも享受できようが、現在はHBMもSSDもNVIDIAに納品しているSKハイニックスがメモリー分野では独り舞台となっている。
報道では、
メモリー半導体を製造する米国マイクロン・テクノロジーが、来年初めに実績が後退するとの見通しを示したことで、同社の株価が急落した。
中国の低価格攻勢と需要不振の持続に加え、年初の閑散期まで重なったことによる影響。中国が技術格差を狭めることに成功したという観測まで提起され、緊張感はさらに高まっている。
12月19日、マイクロンによると、同社の2025年会計年度の第1四半期(今年9~11月)の売上は前四半期比12%増の87億1千万ドル、営業利益は43%増の21億7千万ドルと校長だった。人工知能(AI)ブームでデータセンターに入るHBMメモリーの売上が40%以上増加して実績好調を導いた。
ところが、問題はマイクロンが提示した次四半期の実績予想値が、市場の期待に届かなかった。
同社は第2四半期(今年12月~来年2月)の売上高は、79億ドル(約1.2兆円)前後の予想にとどまり、第1四半期に比べ▲9%減少すると予想した。
一方市場は、89億7千万ドルに成長するとみられていたことから、失望売りにさらされ、株価は一時▲16%も下落した。
マイクロンが暗い見通しを出した背景には、まず需要低迷がある。
データセンター以外のメモリー半導体の主な需要先であるスマートフォンやパソコン(PC)、自動車産業は、いずれも成長が停滞しているうえ、年末のショッピングシーズン終了後の来年初めには季節的な閑散期も重なる。
米国もオフィス需要が低迷しているように、ホームワークも進み、AI半導体搭載のPCに買い換えるほど、業務によっては、必然性は限られている。
キオクシア再上場
こうしたマイクロンの株価低迷は、キオクシアの再上場価格にも共通している。
12月18日再上場し、1兆円以上を目指した時価総額は24日現在84百億円、株価は1562円前後で動いている。
同社はNANDメモリー半導体だが、SSD分野で経営がもたつき投資に積極的に動けない間に出遅れ、一方で中国勢の追い上げはすさまじく、サムスン・SKは進化を続け、すでに技術格差も生じており、キオクシアは中国勢に吸収され、埋没する可能性すらある。
聖域なき削減を続けた日本、小泉-竹中時代からこうした半導体設計やAI分野の教育投資をしてこなかった日本国は、半導体研究者や開発設計技術者が限られている。バッテリーも2000年代初期までいろいろな素材で開発され発表されたが、今やリリースもほとんどなくなっている。
ラピダスのように魂が抜けた欠けた税金工場をいくら作っても、魂のソフトを入れ続けない限り、単なる3番煎じ・4番煎じのシステム半導体の格安受注のファンドリー工場になるしかない。利益が出ず投資もできなくなり、15年後には廃工場になる可能性すらある。
米がIT世界で市場支配しているように、ハードではなく、ソフトがいかに大事かということを物語っている。そのハードでさえ米国は開発に専念してファブレスメーカーとして、海外のファンドリーメーカーに製造を丸投げしている。
米国が世界で始めて軍事用として電子計算機を製作、後に民間へ技術移転して誕生したコンピュータ市場、1995年Windows95が開発され、MS-OSにより世界のネット市場が統一される原初となり、発展続けこん日に至っている。米国ではそれほど年季が入っている。
中国の国家政策で補助金垂れ流しの「中国製造2025」(国産国消)により、中国で製造されるものの部品部材はすべて国産化しようという10年以上前から続く計画により、今や半導体分野でも、米規制を強力に受ける中、目覚しい発展を遂げている。
HBMやSSDなどの最先端メモリーならば利益は出続けようが、既成の半導体分野は中国勢に市場を食われる可能性が高い。すでに中国の国内市場は、米規制対象外の半導体では、外国勢にとって輸出ハードルは高くなり続けている。
また、米ブロードコムの動きも注目に値する。HBM(メモリー分野)でさえ、ファブレスメーカーのブロードコムはオーダーメイド型で設計するというもので、キオクシア等置いてけほりにされる可能性すらある。
小泉の悪霊が現在に至っても日本の半導体開発市場を徘徊し続けている。それは古い体質の若年寄りのお坊ちゃまらのトップと権力欲ばかりの値しないトップが続いていることに尽きる。
日本の国土強靭化政策こそ、IT教育分野に巨額投資する必要があり、手厚い手当てをしなければ少子化により極端に研究者・技術者が減少し続け、未来のメシの種を育むことさらできなくなる。
このままでは、日本沈没は、将来の日本を描けない・・かな政治家たちにより早期に実現することになる。





