アイコン 政府米2000円販売はパフォーマンスで終了か 米価下がるか先物取引の不透明感


米価は備蓄米の放出などから5月19~26日のスーパーPOSデータで価格が下がったと報告されているが、実際、備蓄米がスーパー店頭に並んだのは5月末日・6月初めからとなっており、実際はまだ反映されていない。

備蓄米放出はあくまで価格高騰の米価を下げることを目的にしており、米価が政府米と市場米に完全に遊離すれば、政府米放出はイベント・限定的なものとみなされ、一般米の市場価格は下がらないことになる。

それを裏付けるように堂島のハゲタカ米取引相場は6月分では全く下がっておらず、6月2日の取引では逆に月末より高くなっている。

先々もすでに今秋収穫米はハゲタカ問屋筋による青田買いが済んでおり、6月分を最低に来年4月の先物分まで5.6%高い水準で取り引きされている。高値常態化の先物市場の心理となっている。

 

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政府・農水省は昨年8月13日、食管制度中核品のコメを先物取引所に上場させた、今回のコメ暴騰に対して、何の対策もできず、高騰を許容し、政府備蓄米放出も遅々として市場に出てこず有耶無耶になるなか、米を買ったことがないと述べた農水相は更迭され、今般、小泉農相となり、市場販売価格を設定して、流通混乱の元凶となっている農協飛ばしで放出するという離れ業をとった。
小泉氏が前任時代から目の敵にしている農協、農協の出番をなくし、5次まであるという問屋をすべて外し、末端のスーパーなどの販売チャンネルに直接販売、精米も購入者が行うという直接販売方式を採用して2000円を実現させている。

ただ、こうした事態はいつまでも続くわけでもなく、100万トンともされる備蓄米を全部放出したとしても(年間消費量600万トン)、高値で購入したハゲタカ投機筋や問屋筋が抱え込んでいる米を放出しない限り、価格は下がりそうもなく、2000円販売は参議選向けのパフォーマンスになる可能性が高い。

昨年7月の農水省指針では、
2024年の主食用米需要量は702万トン試算、生産量は661万トン(2023年)、民間在庫153万トンの計814万トン、ただ、需要量と生産量ではすでに41万トン不足していたことになる。2024年のコメ生産量は前年比2.7%増の679万トンだった。
米需要は、別途、インバウンド客のコメ消費が5万トン程度とみている。
コメ需要の合計は707万トン、生産量は679万トンで不足分は28万トンだが、政府の買い付けが21万トンあり(政府備蓄米は5年経過すれば飼料用として20万トンあまりが処分されている)、合計49万トンが不足状態にある。別途、農協や米問屋筋の民間在庫153万トン余りあり、計算上は米は足りるが、この153万トンは常にあり、大きく減少することはなく、需要に対応しない、計算に入れられない。さらに、日本からは海外へ日本産米が年間6.5万トン余り輸出されている。
以上を換算すれば、米の不足分は55万トン程度となる。先物取引所で1年先までの相場が日々見て取れ、在庫を抱えている民間は現在よりさらに高くなって販売するのは当然のことだろう。 
ただ、来年4月分は現行の6月分より5%余りしか上昇しておらず、見切って売りに出す問屋筋が売却に走れば、ほかの問屋が競って売却に向かい米価は暴落する可能性もある。

政府農水省が計算に入れた民間在庫量は常に同程度あり、減少傾向にあるものの数万トン単位でしか動かない。
こうした需給バランスが崩れた状態が恒常的に続く中で、コメの先物取引所を開設させ、何でも自由化・投資商品化を進める政府のコメ政策に価格も含めた食糧安保は0意識、今回の暴騰を政府・農水省が演出しているもの。
さらに米価は安すぎるとして高値に引き上げたい農家や農水省の思惑が働き、5キロ精米単価3000円台にすべく、農水官僚たちは神頼みの先物取引所に価格を暴騰させ、それを放置したものとみられる。
先物取引所の怖さは、世界のハゲタカたちにより市場価格が決定されることにある。

小泉氏も2000円米を参院選向けパフォーマンスで終わらせた場合、首相の座の候補から脱落する可能性すらある。結果、一般米の販売価格を2000円台にした場合、首相候補の一番手に躍り出ることだろう。


スクロール→

先物相場の怖さ

世界のハゲタカたちが買い材料に寄って集り暴騰させる

 

単位

2019/12.

ピーク

現在

原油

WT-US$

63

2022/5.

127

63

木材

Lumber-US$

403

2021/5.

1,686

598

・木材は米材の1000 board feetのシカゴ先物取引所の相場。

・木材価格は247月には418$まで下げていた。

 


スクロール→

堂島先物取引所 6月2日のコメ相場

2024年8月13日コメ相場開設

60キロ玄米の先物取引相場

限月

5/30.

6/2

前日比

25/6

26,750

26,850

100

25/8

26,800

26,950

150

25/10

27,780

27,550

-230

25/12

27,260

27,200

-60

26/2

27,420

27,190

-230

26/4

29,310

28,430

-880

 政府や農水省のお役人は、消費者のことなど眼中にはなく、米価格が暴騰し、消費税がたんまり入り、内心ほくそ笑んでいるのかもしれない。コメを含む弁当、総菜、加工品、菓子類も値上がりし、計り知れない消費税が国庫に日々収納されている。
 
2000円の小泉価格で備蓄米が販売され、こうした放出が繰り返されるごとにスーパーPOSデータ価格は下がろうが、放出米は限りがあり、またいつまで続けられるかもわからない。

備蓄米放出は30万トン、月間消費量の約半分に該当するが、政府の備蓄米量は100万トン、放出には限度がある。

2000円米はスーパーなどで中国人などにより買占められた可能性や消費者もまた買い溜めした可能性もあり、消費者に行き渡らないまま、2000円米がなくなり、その後は一般米が以前の暴騰価格で販売され続けるのか不明だが、先物相場が何か予見しているようだ。 


スクロール→

米米米

堂島

スーパーPOSデータ 5キロ全国平均価格

米先物

週初日

25

24

前年比

前週比

販売量

指数

24/6.

 

 

 

 

 

15,766

24/7.

 

 

 

 

 

15,727

24/8.

 

 

 

 

 

15,862

24/9.

 

 

 

 

 

16,252

24/10.

 

 

 

 

 

23,279

24/11.

 

 

 

 

 

24,460

24/12.

 

 

 

 

 

24,873

25/1

 

 

 

 

 

25,848

2/10の週

3,892

 

 

 

2月分⇒

27,242

2/17の週

3,939

 

 

 

 

 

2/24の週

3,952

 

 

 

 

3月分

3/3の週

4,077

2,045

99.3%

3.1%

 

26,946

3/10の週

4,172

1,976

111.0%

2.3%

前年比

 

3/17の週

4,197

2,041

105.6%

0.6%

-7.6%

 

3/24の週

4,206

2,057

104.5%

0.2%

-3.1%

4月分

3/31の週

4,214

2,068

103.8%

0.2%

0.9%

26,333

4/713

4,217

2,078

102.9%

0.1%

9.8%

 

4/1420

4,220

2,088

102.1%

0.1%

28.0%

 

4/2127

4,233

2,088

102.7%

0.3%

31.0%

 

4/284

4,214

2,106

100.1%

-0.4%

33.0%

5月分

5/511

4,268

2,108

102.5%

1.3%

31.0%

27,863

5/1218

4,285

2,120

102.2%

0.4%

34.0%

 

5/1925

4,260

2,127

100.3%

-0.6%

36.0%

 

 

 

[ 2025年6月 3日 ]

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