【経済ミニコラム】農業王国・東海地方でも、高齢化と人手不足の波は深刻だ。そんななか注目されるのが、スマート農業の導入による生産性と収益性の向上である。ドローンによる農薬散布、AIが解析する気象・土壌データ、ロボットによる自動収穫――これらの技術は、従来の労働集約型農業を脱し、高付加価値な農産物づくりを可能にする。特に静岡のお茶、愛知のトマト、岐阜のほうれん草など、地域特産にこそスマート化の余地が大きい。ただし、導入コストとIT人材の不足が壁となる。だからこそ、農協や自治体、大学との連携が鍵を握る。東海の強みを次代へつなぐために、いま“農業×テクノロジー”の本気の挑戦が求められている。