【経済ミニコラム】関西のものづくり魂が、今スタートアップという形で世界市場に再び挑んでいる。京阪神を中心に、AI、医療、ロボティクス、宇宙産業など多様な分野で野心的な起業が増えており、大学や研究機関の知見を活かしたディープテック系ベンチャーが台頭しているのが特徴だ。京都大学発の創薬スタートアップ、大阪の再生医療企業、神戸の物流ロボット企業など、地方都市からでもグローバル市場を狙える時代が来ている。関西イノベーションイニシアティブ（KIX）やベンチャーファンドの支援も広がりつつある。課題はスケールアップに向けた資金調達と人材確保。だが、関西らしい実直な技術力と粘り強さは、世界で勝負する武器になる。次の“ユニコーン”は、意外とあの町工場の裏から生まれるかもしれない。