アイコン iPhone XSを中国勢はどう見ているのか+サムスン・スマホの現況

 

 

失地回復を目指し8月に投入したサムスン電子・GALAXY9、残念ながら、販売は芳しくない。
そうした中、発表されたアップルのiPhone XS、中国ではすでにサムスン・スマホを相手にしておらず、iPhone攻略に絞っている。

13日に発表された米アップルのスマホ新モデル3機種。このうち価格が最も高いのはiPhone XS Maxの512ギガバイト(GB)モデルで1万2799元(1元は約16.3円)となり、普及版のiPhoneでは過去最高値を更新した。
「世界一高いiPhoneではないが、普及版としての価格はMAX」で、ティム・クック最高経営責任者(CEO)が率いるアップルが、携帯電話のぜいたく品ブランド化の道をひた走っている。

そして、新製品発表会よりも「熱かった」のは、ネットユーザーたちから次々に寄せられるツッコミで、華為科技の余承東CEO(消費者業務担当)までもが思わず微博(ウェイボー/中国版チャット)で、「やられた!でも『アップルファン』のがっかり(するような高値)により、中国国産携帯電話はハイエンド端末市場で失地回復の貴重なチャンスを迎えることができるのでは?」とつぶやいた。

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<革新は少なめ、値上がりは多め>
クック氏は発表会でアップルファンに向かい、「アップルは『S』シリーズをバージョンアップする方向性を維持し、ディスプレイサイズが5.8インチのiPhone XSと6.5インチのiPhone XS MAXの2種類を打ち出す」と発表。今回発表された9モデルのうち、6499元のiPhone XR 64GBモデルが最低価格で、その他は中国国産端末がこれまで到達したこともないような超高価格。

またXSは256GBが1万99元、512GBが1万1899元。最高機種のXS MAXは256GBが1万999元、512GBが1万2799元で、普及版としては「史上最高値のiPhone」と呼ばれる。
新機種の一部は今月14日に中国市場での予約受付が始まり、21日に発売される。

今回の発表会では、価格以外にアップルファンに深い印象を与えるものはなかった。
iPhone Xに比べて、XSのバージョンアップは、
バッテリー持続時間が30分ほど延びたこと、
防水性能の水深が1メートルから2メートルになったこと、
プロセッサに次世代ニューラルエンジンが搭載された
ことなどにとどまり、物足りなさを感じる。
またXS MAXもXSのバージョンアップにディスプレイの大型化が加わったに過ぎない。

新iPhone発表の全プロセスのうち、ほぼ半分が搭載された高性能チップの紹介に費やされ、ゲームの画面がよりクリアになる、写真の処理速度が上がる、ポートレートモードで写真を撮るとボケ具合を調節するなどと説明された。

<問題未解決>
だが、夏に熱くなった本体の放熱をどうするか、エアコンから離れてゲームしたり動画を見たりするとトラブルが起きる問題は、まだ解決策が示されていない。

ネットユーザーの鋭い観察によると、2017年の主力機種Xが、この発表会の後でアップル公式サイトからひっそり姿を消したという。
アップルにXを生産停止したのか問い合わせたが、「製造ラインの情報は公開しない。本日よりユーザーは公式チャンネルでiPhone XとiPhone SEを購入できなくなったとだけお伝えする」とどっちつかずの回答だった。

<デュアルSIM・デュアルスタンバイがやっと実現>
新機種が性能面でアップルファンの関心を最も引いたのは、XS MAXで初めてデュアルSIM・デュアルスタンバイ(DSDS)に対応するようになったこと。中国市場のみ物理的に2つのSIMスロットを備えたモデルを打ち出し、アップルが特定国向けにハードウェアの配置に手を加えた初めてのケースになる。その他の市場では一つは物理的SIM、もう一つはeSIMになる。

スティーブ・ジョブズ氏が11年前にiPhoneの初代機を発表した当時、DSDS対応の携帯電話は中国市場にはほとんど出回っていなかった。そして中国市場でDSDS対応ニーズが高まった今頃になってやっと対応するようになった。

運営商世界網の康ショウCEOも、「アップルは中国市場のニーズへの対応が明らかに遅すぎる」との見方を示す。
康CEOの分析では、「アップル端末の利益は大きいが、スマートフォン市場が衰退し初め、業界では競争がますます熾烈なものになり、中国メーカーが猛烈に追い上げる今、アップル製品の売り上げ増加率は微々たるものだ。iPhoneの市場シェアは2015年の16.1%から17年は14.77%に低下した。アップルの今年第1四半期決算ではiPhone販売量が前年同期比▲1%減少した。

前進し続けるため、アップルはDSDS対応機種を打ち出すなどの方法で、新たな顧客の掘り起こしをせざるを得なくなっており、これまでDSDS対応機種を使っていた中高級志向の顧客をアップルに転向させ、市場シェアを拡大しようとしている」という。

<超高額の価格設定 利益は誰の手に>
今年、アップルの時価総額は米国上場企業として初めて1兆ドル(1ドルは約11.9円)を達成した。ただ、今後の道のりは平坦とは言えない。
今回の「何の目新しさもない」新製品発表会の後、アップルの株価は▲1%以上値下がりしただけでなく、最終的に発表会当日の値下がり幅としては3年ぶりの最大を更新した。中国A株市場でもアップル供給チェーンの企業の株価が大幅に値下がりした。

康CEOは、「最高を更新し続ける価格がiPhone新機種の売上に影響するだろう。このことはiPhone Xが証明済みだ」と指摘する。
サプライズのない新製品発表会を受けて、これまで頑張ってアップルを追い上げてきた中国携帯ブランドはいささか胸をなで下ろしている。

前出の華為の余氏は、「よっしゃ、(新製品Mate20シリーズ発売日の)10月16日にロンドンで会いましょう」というつぶやきには、自社製品への自信がうかがえる。

<自認、プレミアム市場での優位性は動かない>
実際、華為は今年第2四半期に出荷量で初めてアップルを追い越した。
また、錘子ブランドのスマホを擁する錘子科技の創業者・羅永浩氏もiPhone新機種のイメージ図のウソを皮肉ると同時に、ジョブズ氏の時代を懐かしんだ。

だが、ツッコミはしょせんツッコミに過ぎず、アップルの市場での優位性は揺るがない。
昨年のX発売当時、ディスプレイが「前髪パッツン」だとさんざんツッコんでいたアップルファンも、しばらくためらった後は相次いで新機種を購入した。
「高ければ高いほど売れる」という消費者特有の心理により、アップルの高価格路線が引き続き高級志向のユーザーをがっちりつかまえると考えられ、華為、小米、vivoなどの中国携帯ブランドもこれまで通りアップルが確立したデザインのトレンドを追いかけている。
中国ブランドがプレミアムで飛躍を遂げるのは、まだ遠い先のことかもしれない。
以上、人民日報参照

イケイケドンドンのアップルにしても、景気後退期の準備については、まったくしていないようだが・・・。スマホは2007年に販売されたものの、リーマンショック後に市場拡大し、景気後退局面を知らない。

<一方、韓国のサムスンは・・・>
世界のスマートフォン市場で、サムスン電子の収益が華為(ファーウェイ)、OPPO、VIVO、小米という中国4大メーカーに初めて抜かれた。
中国4大メーカーは4-6月期にスマホ市場における市場全体の収益の20%(20億ドル)を占め、サムスン電子(17%)を上回った。
2年前には30%に迫っていたサムスン電子の収益シェアは、ほぼ半分に低下し、中国勢に逆転を許している。
こうした中でも米アップルの収益シェアは62%でほとんど変動がなかった。
中国勢がサムスン電子の市場だけを奪い去ったことによるものだった。
収益だけではない。スマホの販売台数でサムスン電子は8年連続で世界首位の座を守っているが、中国メーカー4社を合計すると、サムスン電子の2倍に達する。
サムスン電子は板挟み状態だ。
100万ウォン以上の最高級機種市場ではアップルに追い付けず、中低価格市場は中国勢に奪われてしまった。それでも優位にある50万~100万ウォンのプレミアム機種市場でも中国の追撃を受けている。揚げ句の果てに、中国のスマホ大手、華為は来年秋にもサムスンに追い付き、世界1位になると宣言している。
華為は、今年3月、世界で初めてレンズ3枚を搭載したスマホを発表するなど、サムスンとの技術格差を急速に縮めている。

<中国勢のスマホの勢いが半導体やディスプレイへ>
 スマホで展開している中国による逆転劇が半導体やディスプレイに広がらないはずはない。
現在、韓国経済は、自動車、造船など主力産業が力を失い、半導体、ディスプレイなど情報通信技術(ICT)産業に依存している。

しかし、スマホの輸出は前年を20%下回り、半導体まで中国の追い上げに遭っている。中国は「中国製造2025」を打ち出し、国家政策により、半導体に100兆ウォン(約10兆円)を超える資金をつぎ込んでいる。じきに中国製半導体が市場に登場するはずだ。

人工知能(AI)、第5世代移動通信(5G)、自動運転車、ドローン、バイオなど「第4次産業革命」分野でもすでに中国に遅れている。
5~10年後、韓国経済がどんな立場に置かれることになるか懸念せざるを得ない。
以上、朝鮮日報参照

<造船>
韓国の造船技術では一日の長があるが、海運市況(バルチック指数)は欧州経済など回復したにもかかわらず、伸びは限られ、米とランプ政権が仕掛ける貿易戦争により、世界経済もわからなくなってきている。海運会社による造船の発注量は限られている。リーマンショック前の好景気に大量に発注された造船がリーマンショック後に完成し、過剰船腹状態が海運市況の頭を抑えている。大手の海運会社は効率面から巨大船舶の発注を掛けているが、船舶数は限られている。回復中の韓国造船業界の伸びは限られている。


<自動車>
自動車も大票田の米国・中国(THAAD配備による不買)での不振が全体を悪化させている。さらにインセンティブ販売強化で販売台数を維持していることから収益性も悪化させ、受注個数が増加しない中での値引き要請に協力業者でも経営不振企業が増加している。

<建設>
内需の建設も不動産バブルでこれまで好況だったが、文政権により規制強化され沈静化、これまでの雇用増が一転、雇用減となっている。ただ、4.27南北会談を前後してソウルを中心に再び急騰し、文政権は分譲マンションについては、金融機関に対して2戸目取得者への融資禁止など強力な沈静化政策を今9月打ち出した。
これまでのバブルで家計負債総残(8月末149兆円、全人口一人当たり289万円の負債)は急増しており、今後、経済に悪影響をもたらすことから、ある程度仕方ない政策だろうが、4月以降、内需や雇用を牽引している面もあり、規制が強すぎては景気をさらに冷やすものとなる。特に住宅産業は経済波及効果も高く、分譲マンションの規制の代わりに公共投資による全国各地での集合住宅建築も検討が必要だろう。

現在、中国に対して優位性があるのは半導体とディスプレイなどに限られてきている。
文政権は、社会主義政権であり、所得主導経済成長に固執し、公共機関の大量雇用推進、最低賃金の大幅増で苦しむ中小零細企業に対しては補助金支出など、雇用対策費に膨大な資金を投入している。
一方で、低迷している韓国の大手企業に対しては、追い討ちを掛けるような法人税増税、最低珍技の大幅増(18年16.4%増、19年10.9%増確定)、企業全般に対し労働時間短縮、政治主導による非正規雇用の正規雇用化からくるコスト増、利益減は、企業の投資減退を招いている。結果、昨年比で今年は雇用増加数を激減させている。

そうした2兆5千億円~5兆円の雇用対策資金は、雇用増を誘発する「第4次産業革命」分野への投資や公共投資にまわされるべきだろうが、そうした分野への政策は既存政策のままとなっている。
文政権は「(所得主導経済成長政策の現在は)生みの苦しみの時だ」として、社会主義の大いなる社会実験を韓国民に強いている。

 

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[ 2018年9月19日 ]

 

 

 

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