アイコン 『光州型雇用』は実現できるのか 韓国・光州市設立の光州自動車工場

 

 

光州弾圧事件来、左派政権の本丸となっている光州市、政府と光州市が一体となり、そこに革命的な『光州型雇用創出』企業を創設するという。
具体的には、自動車のOEM生産工場であり、すでに現代自動車が参加を表明している。
韓国の自動車業界の労働組合は、条件闘争でストばかり打ち、現代自動車にいたっては労働者の平均賃金がトヨタより高い900万円を超えている。
それでも飽き足りず、報酬や手当の増額を求め毎年ストを打っている。それに加え、他社労働組合に協賛したストも打っている。
そうしたことから、生産効率は悪く、労働コストばかりが高騰し続け、今では韓国民からも労働貴族と呼ばれる始末。子供の学費なども会社持ち、雇用の世襲も行われている。

そうした労働組合を左派政権が解体すべく『光州型雇用創出』企業を創出するという、左派政権の韓国にあって産業革命に近いものといえよう。

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<光州型雇用創出>
失業対策に官民一体となり工場を建設して雇用を創出する『光州型雇用創出』。
すでに、現代自動車と光州市は光州自動車工場の設立に暫定合意している。
その雇用条件は、労働者の初任年収は350万円程度に抑え、生産労働コストを大幅に下げ、現代自動車のOEM生産を行うというもの。それに労働組合を作っても当初5年間は団体交渉をしないという(ILO違反?)労使協調型の官民会社になるという。

現代自動車は、労働組合が強く、手を付けられない状態に至っており、ありがたくも政府主導であり大喜び。

<現代労組潰しの一環か>
当然ながら、現代自動車労組は猛反発している。
韓国政府が、現代自動車に警察権力を導入して労組幹部を一網打尽にしなければ、解決しない問題であるが、他社の自動車労組や過激な全国民主労働組合総連盟(民主労総/組合員は全国に約80万人)も加わると見られ、もしも対立したまま事業を進めた場合、左派政権対労組というちょっと変てこりんな対立構図となる。多血民族ゆえに大荒れになろう。

さりとて、このまま、貴族になった労働組合を放置することもできなくなっているお国の事情もある。

<自動車産業の実態>
しかし、韓国の自動車産業は岐路に立たされている現実もある。
すでに今年は国内生産台数が9年ぶりに400万台を割り込むと予想されている(1~11月累計生産台数366万台/17年の韓国大手5社の世界総販売台数は819万台/うち韓国では155万台)。
今年も韓国車は主要市場で売れておらず、苦戦を強いられている。すでに下請けの協力会社では破綻しているところもある。昨年、現代自動車はTHAAD問題もあり販売不振で、協力会社に対して15%程度納品単価を引き下げさせていた影響もある。

現代自動車は現在でも中国工場の稼働率は5割とされ、中国生産車の輸出も検討している。現代自傘下の起亜自動車では19年=来年にもインド工場が完成する。

こうした韓国での自動車生産が減る強い要素があり、そうした中で現代自動車が光州自動車工場に生産を委託するということは、本格的に貴族労組潰しに動いている可能性もある。しかし、問題が大きすぎて現代自動車で解決できる問題ではなく、政府が関与すべく問題であろうか。多血民族の過激な労組であり収拾が付かなくなるだろう。

現代としては、100万台あまりは中国での代替生産が可能な水準だが、現代と起亜だけで年間300万台以上韓国で生産しており、現代自動車が逆ギレしてもカバーできるものではない。

韓国自動車産業の直接・間接就業者数は182万人とされている。
当然、自動車労組は文政権誕生の立役者の団体である。

<台湾を真似たのか>
「光州型雇用」の企業は、台湾のOEMメーカー、EMSメーカー、ファンドリーメーカーを真似たものと見られるが、台湾勢は中国大陸に主に生産拠点を設け、こうした受注生産体系を作り上げている。また、増産体制の中で行うならば国内の既存工場の不満は緩和されようが、生産台数が減少する中で政府が率先して光州型雇用の生産工場を導入させれば、既存工場で働く労働者の死活問題となり、メチャクチャな雇用政策ということにもなる。

<根本は不況下の経済政策が間違っている>
社会主義政権の文政権は、雇用創出も公務員増でクリアーしようとしているが、とんでもない政策としか言いようがない。雇用創出のため経済波及効果にある公共事業に予算を投下すべきであろうが、文政権は不況下、所得主導経済成長政策を打ち上げ、最低賃金増などの労働政策で大きく影響を受けた中小零細企業救済のため補助金支出に国家予算を使用、結果、その政策で現に大量失業者を出しているにもかかわらず、来年も修正することなく、同じ政策を講じるという。公務員増、補助金では何の解決策にもならず、捨て金としか言いようがない、18年だけでも5兆円あまりが使用されている。

<規制改革もまったく進まず>
企業の投資意欲を掻き立て雇用創出にもなる規制改革は、7月末遅々として進まぬことから激怒し、寝込んでしまった文大統領であるが、その後もほったらかし。仕切る委員会のメンバーは与党議員(左派)や労組、元学生運動闘士の市民会議、左派系学者たちが占め、既得権益を侵害する規制改革など実現できるはずもない。
大統領自らは北朝鮮に超ド級にのめり込み、企業による雇用創出、設備投資拡大に向かわせる政策は皆無の状態を続けている。洗脳したはずのロウソク民心たちの離反からか落ちた支持率だけが心配な大統領なのかもしれない。
不況下、人権派弁護士上がりで経済音痴の大統領の限界かもしれない。

韓国自動車5大メーカーの世界販売台数
 
販売台数
前年比
2012
8,198,346
 
2013
8,617,015
5.1%
2014
8,946,585
3.8%
2015
9,011,463
0.7%
2016
8,890,620
-1.3%
2017
8,196,053
-7.8%
2018年1~11月
7,480,198
0.0%
・現代は2016年秋に河北工場、2017年の重慶工場開設
・起亜は2016年秋にメキシコ工場開設
・以上3工場とも年間生産キャパ30万台超
      現代+起亜+双龍+韓国GM+ルノーサムスンの5社。
追、
ルノーサムスン世界販売台数推移
 
販売台数
前年比
備考
2012年
154,309
 
 
2013年
131,010
-15.1%
 
2014年
169,854
29.6%
日産ローグ投入
2015年
229,082
34.9%
 
2016年
257,345
12.3%
 
2017年
276,808
7.6%
 
18年1~11
209,129
-16.40%
11月まで
19/9月
・日産ローグ委託生産終了
・日産ローグも販売台数に入っている。韓国で生産した車両の販売台数。
 
撤退しなかった韓国GMの販売台数推移
 
うち韓国
世界販売
 
台数
前年比
台数
前年比
2012年
145,702
 
800,639
 
2013年
151,040
10.4%
780,518
-2.5%
2014年
154,381
2.2%
630,532
-19.2%
2015年
158,404
2.6%
621,872
-1.4%
2016年
180,275
13.8%
597,165
-4.0%
2017年
132,377
-26.6%
524,547
-12.2%
2018年1~10
74,595
-35.3%
381,826
-12.5%
18年11月は単月で韓国19.9%減の8,294台、世界9.2%減の 38,621台

 

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[ 2018年12月14日 ]

 

 

 

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