アイコン 長崎市長選の争点は高さ90mの市庁舎 置き去りの人口減少進む合併町

 

 

長崎市長選の立候補予定者の公開討論会が11日に開催された。討議は今夏にも、長崎駅周辺の再開発や市の新庁舎の建設が始まることから、田上市政の建設事業に集中した。

超高層ビルの新庁舎の総事業費は約256億円、市民の負担を指摘する声もある。
 
立候補予定者の
高比良元氏(66)は「市民文化ホールとあわせて、県庁の跡地に、うんと規模を縮小して税金負担を少なくする形で合築をする」
 
寺田浩彦氏(56)は「新しいビルを造ることによって行政が変わるなら、今まで何をしていたのということになる。高層ビルは防災に不向きなので、高層ビルはだめ、場所は、海抜5メートルの下にもってくるのはありえない」
 
橋本剛氏(49)は「全国でもダントツの人口減少が起こっている町で、これまでよりも規模が大きい庁舎を作ろうというのは・・・、長崎の身の丈に合ったものにしていくべきです」
 
吉富博久氏(74)は「防災に強い庁舎を建てないと、市民の財産、命、市民生活は守れない」
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これに対し
現職の田上市長(62)は、「これまでの積み立てや国からの補助で、大きな負担にはならない」としている。
 
一方、
長崎市は2005年に周辺の香焼、伊王島、高島、野母崎、外海、三和の6町と合併。2006年には琴海町も含めたことで、市域は1.7倍に膨れ上がっている。それから十数年。旧7町では人口減少が顕著になっている。
合併時に比べ、野母崎地区の人口は▲30.1%減少、これに対し、旧長崎市は▲7.6%の減少にとどまっている。
周辺部の住民からは「行政投資の格差」が広がっているとの不満も上がっている。そうした中で、長崎市は長崎駅の西側に隣接したMICE建設(九電工+戸田建設+αJV)、超高層新市庁舎プロジェクトを市中心部で進めている。
 
MICEは、福岡が2個目を造る構想もあるが、熊本市・鹿児島市・別府市も計画中もしくは建設中、IR誘致に成功すれば佐世保ハウステンボスにもMICEを開設する。
178億円を投じ2014年にオープンした久留米市のMICEは、会議誘致数が少な過ぎて閑古鳥が鳴き続け、赤字の垂れ流し状態に陥っている。
政府は、タレ流しの公共投資の一環で補助金を出し、全国各地にMICEを建設させているが、バブル期およびバブル崩壊時の箱物行政とまったく同じ系脈(維持負担に耐えれず格安処分も多い)。
長崎市は、よほど有能で行動力があり、国際機関に人脈もある外国人を採用し担当させなければ、国際会議を引っ張り込むことはできそうもない。
 
国際会議自体がそんなに増えているわけでもなく、各国の政府機関が直接誘致活動に力を入れているなか、あまりにも全国各地の自治体が、経済活性化の魔法のように思い込み、造り過ぎており、例え国が動いたとしても優先誘致はごくごく限られ、長崎市の誘致力が最優先され問われるものになる。
昔の山ほどの観光遺産を観光誘致に生かし切れなかった長崎田上市政、果たして、国際会議を誘致することができるのだろうか。外国から見れば、昔は九州ではNAGASAKIの知名度がズバ抜けていたが、今やFUKUOKAに取って代わられている。誘致活動で、博報堂にしても電通にしてもすでに多くのMICE自治体と提携しているはずだ。
その資金も含め次世代のための絵をどのように描くか、長崎市の市長選挙は14日告示される。
以上、
 
新市庁舎計画は19階90m、フロアー平均の高さ4.3m(配管床0.4mと試算)、全フロアーがスポーツセンターの高さのようだが・・・。
市長選は、建設愛の国会議員の皆さんが付き添っている現職有利は動かないだろうが、動かさないのも市民、動かすのも市民であろうか。蓋を開けてみなければ分からない。
市長ももう62歳、昔のまま職員だったら退職している年齢だぁ。
 
 
新長崎市庁舎建設計画
所在地
旧長崎公会堂跡地(武基雄設計)
高さ
約90m
延床面積
約46200㎡
構造
地下1階、地上19階
設計JV
山下設計
建友社設計
有馬建築設計事務所
着工予定
2019年夏
竣工予定
2022年度
ゼネコンJV
内定済み?

 

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[ 2019年4月13日 ]

 

 

 

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