アイコン 統一地方選後半・参院補選が終わりました

 

 

長崎市長選挙に没頭しながらも、沖縄3区の補欠選挙も気になっていたが、あまりにも予想通りの結果に心が折れそうになる。

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たしかに島尻あいこ氏が3区補選と聞いた時に、違和感があった。なんで比嘉奈津美さんじゃないの?って思った。ただ、島尻氏は沖縄では好感がもてる政治家の一人だったことから、応援していたが、勢いが感じられなかった。ここはやっぱし、比嘉奈津美さんだった。

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有権者の政治に対する無関心は長崎も沖縄も似たようなもんだが、長崎は保守王国と言われるだけあって、市議、県議は保守系が圧倒したが、長崎市長選だけは変な保守が勝ちやがった。

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きょうも、珠玉のブログ(農と島のありんくりん)を読んで憂さを晴らしてます。

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農と島のありんくりん
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移り変わる自然、移り変わる世情の中で、真実らしきものを探求する

2019年4月22日 (月)

統一地方選後半・参院補選が終わりました

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自民党が統一地方選後半戦と参院補欠選挙は、焦点となっていた大阪と沖縄で落としました。
メディアは安倍政権に打撃と矛先を揃えているようです。

「夏の参院選の前哨戦となる衆院大阪12区、沖縄3区の補欠選挙が21日投開票され、大阪12区で日本維新の会の新人藤田文武氏(38)、沖縄3区は野党が支援する無所属新人屋良朝博氏(56)がそれぞれ初当選した。

自民党公認候補は両選挙区で落選した。

安倍晋三首相が2012年に第2次内閣を発足させた後、自民党が衆参の補選で敗北したのは、不戦敗だった16年の衆院京都3区補選を除けば初めて。

安倍政権は与野党の政治決戦となる参院選を前に危機感を募らせる。

大阪を本拠地とする維新は大阪都構想実現へ弾みをつけ、沖縄では辺野古移設への反対派が民意を引き付けた形だ」(共同4月21日)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190421-00000101-kyodonews-pol

ただし大阪と沖縄では負けましたが、地方選を全体として見た場合、自民党が手堅く議席の半数を押えています。

「統一地方選の全体状況では、むしろ自公両党は堅調だった。

自民党は道府県議選で1158議席と前回の平成27年、前々回の23年を上回り、全議席に対する占有率も2回連続で5割を超えた。地方組織の堅固さを示すものといってよい。公明党も政令市議選の2選挙区で惜敗し、全候補を当選させる「完勝」はならなかったものの、各地で得票を伸ばした」(産経4月22日)
https://www.sankei.com/politics/news/190422/plt1904220028-n1.html

一方、野党はどうかといえばこのような状況でした。

「総定数に占める獲得議席割合は、1158議席を獲得した自民党が50.9%で最も高く、前回に続き過半数を維持した。次いで無所属が23.5%、公明党が7.3%、立憲民主党が5.2%、共産党4.3%、国民民主党が3.6%などとなった。」(時事4月22日)

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時事 https://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_pol_election-local20190408j-05-w480

前回2015年時と比較すれば各党の選挙結果はこのようになります。

・自民・・・50.5%→50.9% 微増 議会多数派を維持
・公明・・・7.5%→7.3% 微減 2政令としで敗北したが、全体としては堅調
※旧民主党系諸派(2015年11.6%)
・立憲民主・・・0→5.2%
・国民・・・0→3.6% 現有議席を割り込む
旧民主党系諸派・・・11.6%→8.4%(旧民主党議席の約7割)
・維新・・・1.2%→0.7% ただし、大阪では手堅く圧勝
・共産・・・4.9%→4.3% 敗北

この結果を立憲民主の長妻氏はこう評していますが、いかがなものでしょうか。

「立憲民主党の長妻昭選挙対策委員長は21日夜、衆院沖縄3区補欠選挙の結果を受けて「参院選に向けて、自民党の失速を感じている。(今後は)野党共闘を強力に進めていきたい」と述べた。党本部で記者団の質問に答えた」(読売4月21日)

はて、そんな浮ついた総括しちゃっていいのてしょうか、長妻さん。

自民は全体としてみれば堅調。旧民主系はボロボロ。唯一志気が高いのは、立憲民主とは同じ野党でも水と油の維新だけでしょうに。

共産を入れた全野党共闘を「強力に押し進め」たら地獄の道行ですよ、私は別にかまいませんがね。

ところで大阪と沖縄は地域の事情が異なるのでひと括りにできませんが、あえて共通点を探すとすれば、共に自民の地域組織がいずれも全国ボトムを争う弱体組織であることです。

もはや負け馴れてしまったのか、二階幹事長の意のままに動いて候補者を選んでいます。

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読売

大阪で時の勢いを背に受けた維新に対して、自民候補の元の現職の甥の北川晋平氏はイケメン、高学歴といった事以外、なんのとりえもない人物のようでやる前から負けは見えていました。

そもそも統一地方選で共産党とまで手を組むような大阪府連に、未来はありません。

負けて当然、負けないほうが嘘です。

一方沖縄ですが、ここは全国で唯一野党共闘が成功しました。

前半の北海道知事選では同じ全野党共闘を敷いて惨敗していますから、今や共産まで入れた野党共闘で唯一勝てるのは沖縄だけとなっています。

その理由は簡単で、沖縄だけは共産党が政権与党で多数を握っている全国唯一の県だからです。

●沖縄3区補選
・屋良朝博  ・・・ 7万7156
・島尻安伊子・・・ 5万9428

ここもどうして島尻安伊子氏を立てたのか理解に苦しみます。

私は島尻候補を誠実な政治家だと考えていますし、実績も残したと思っています。

現に彼女が取り組んだ子育て支援、待機児童対策は、青年層から30代~40代の子育て世代の支持を集めたことは、投票の年代別を見ればわかります。

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しかしこの3区はかねてからのデニー知事の指定席だった地区であるうえに、島尻氏は落下傘候補となってしまいます。

比嘉奈津美氏ならば3区出身ですから、地盤がありますし、彼女は自民中央に対してもの申す事のできる男勝りのキャラです。

その一面で、女性候補でありながら、女性票を取り込めないのが難点でした。

それ故に、二階氏から敬遠されたのか、女性票に強いと思われた島尻氏になってしまいました。

島尻氏は比嘉氏と対照的なタイプで、地道に子育て支援に取り組んで成果も出してきていますが、苦手な移設問題を取り上げろとでも命じられたのか「容認論」を訴えて、痛々しい限りでした。

しかも相手が悪すぎました。デニー陣営の安全保障問題の理論的支柱である元沖タイ論説委員・屋良朝博氏ときています。

屋良氏はこう述べています。

「フリージャーナリストとなってからも積極的に持論を展開してきた。

シンポジウムに招かれ「沖縄に海兵隊の拠点があって、にらみを利かしているというのは勘違いだ」などと発言。部隊のローテーションや長崎県の佐世保基地から揚陸艦でアジア太平洋地域のパトロールに出ることを挙げ、政府が沖縄に米軍基地を置く理由として繰り返す「地理的優位性」について「ユクシ(うそ)」と説いてきた」(沖タイ4月21日)

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出典不明

この屋良氏の長崎移転可能論は、今の沖縄海兵隊の機能を知らないまったくの謬論なのですが、予備知識を持たない人にはいかにも本土が沖縄にだけ押しつけているかのような聞え方をします。

現実には、有事において沖縄海兵隊はこのように動きます。

「朝鮮半島有事に海兵隊が動く場合、沖縄の海兵隊地上部隊はCRAF(有事動員される民間航空)のチャーター機で韓国に直行します。

そして、上陸作戦を行う場合は佐世保から釜山に直行した揚陸艦や米本国から合流してくる揚陸艦艇に乗船するのです。

海兵隊地上部隊が、そのまま韓国駐留の米陸軍第2師団と合流して地上戦闘に投入される場合もあります」(小川和久(『NEWSを疑え!』第747号2019年2月14日号)

あるいはオスプレイで直接にピンポイントで作戦現場に向かいます。そのために沖縄海兵隊には航空機部隊が付属しているのです。

しかし屋良氏の意見は、それなりにもっともらしく聞えるので、知識を持たない選挙民には説得力があります。
はっきり言って、付け焼き刃の感がぬぐえない島尻氏の「容認論」では太刀打ちできませんでした。

むしろ正論に強い比嘉氏のキャラをぶつけるべきでした。

沖縄県連に対して、私はなんの期待もしていませんが、もし今後も政権与党の地方組織であり続けたいのなら、安保のイロハから真面目に勉強することです。

さもないとデニー陣営の「移設押しつけ」論には永久に勝てませんよ。

とまれ、今回の統一地方選においてはっきりしたことは、二階氏流情実政治は終焉を宣告されたということです。

 
[ 2019年4月23日 ]

 

 

 

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