アイコン トヨタ、日産、ホンダ 新燃料e-fuel開発に本腰 30年欧州環境規制に照準

 

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トヨタ、日産、ホンダはそれぞれ、二酸化炭素(CO2)と水素(H2)の合成液体燃料「e-fuel(イーフューエル)」の研究開発に本腰を入れる。エネルギー生成段階を含むハイブリッド車(HEV)のCO2排出量で、電気自動車(EV)を下回る水準を目指す。2030年に一層厳しくなる欧州の環境規制に備える。

■カーボン(CO2)ニュートラルを実現
e-fuelは、水を電気分解したH2とCO2を触媒反応で合成した液体の炭化水素鎖(燃料)のこと。
再生可能エネルギーを利用して生成することで、CO2の排出と吸収を同じにする「カーボンニュートラル(炭素中立)」を実現する。

ガソリン燃料やディーゼル燃料に混合して使える。HEVを含むエンジン搭載車の走行中CO2排出量を減らし、カーボンニュートラルに近づける。日系3社は、効率的な合成法や使用法、事業モデルなどの研究にそれぞれ取り組み始めたことが日経クロステックの調べで分かった。3社ともに、HEVを30年のパワートレーンの軸に据える。

カーボンニュートラルを実現する液体燃料には、トウモロコシや藻類などから作るバイオ燃料がある。太陽エネルギーを使うものの、生成に時間がかかるのが難点。e-fuelは工業的に生成できるため、製造時間を短くして大量生産に向く。食料を使わない利点もある。

e-fuelの研究開発で先行しているのが独Audi(アウディ)。2017年にe-fuelの研究施設をドイツに設立したと発表している。2030年にかけて厳しくなる欧州の環境規制に、いち早く備えている。
コストや航続距離などで課題が残りそうなEVの「一本やり」で規制に臨むのは、リスクが高く、燃料面から「カーボンニュートラル」により、規制をクリアーさせる。

2030年を想定し、自動車のライフサイクルで二酸化炭素(CO2)排出量を評価する「LCA(Life Cycle Assessment)」の議論が欧州で始まっている。実現すれば、現行規制で圧倒的に優位な電気自動車(EV)の位置付けが下がる。一方で、ガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド車(HEV)は、EVと互角で競える立場に昇格する。

EVは、充電する元の発電では大量にCO2を発生させており、搭載する二次電池の製造工程(リチウムの精製過程も含む)でも大量のCO2を発生させている。
一説では、一部の欧州国など自然エネルギーによる発電や原発による発電比率が高い国は別として、ほとんどの国が石油など化石燃料で発電しており、大量のCO2を発生させ、双方10年間乗った場合、HVよりもEVの総合CO2排出量が多いともされている。

2030年でもEVは全体の1割しか普及せず、9割はHV含むエンジン搭載車になるとされている。
昨年は米中貿易戦争の影響、今年は新コロナによる影響で、世界の車両販売台数は9000万台、2030年には1億1000万台と予測されている。

 

[ 2020年7月13日 ]

 

 

 

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