アイコン 5月の銀行の貸出残2ヶ月連続減、預金残は3ヶ月連続増 4月の経常収支


日銀が発表した「貸出・預金動向」によると、銀行と信用金庫が企業や個人に融資した残高は、5月の1ヶ月間の平均で578兆3662億円と、2ヶ月連続で前月比で減少した。
新コロナ対策の借り入れ増もあり、水準としては引き続き高いものの、企業の追加的な資金需要がいったん落ち着いていることをうかがわせている。
先行きについて、日銀は「融資の残高はゆるやかに減少していく見通しだが、企業の資金繰りに変化が生じないか、注意深く見ていきたい」としている。

一方、新コロナの影響で企業の投資や個人の消費が抑えられていることなどで、企業や個人による預金は、5月の1ヶ月間の平均で833兆4935億円と、3ヶ月連続で過去最高を更新している。
以上、

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新コロナが長期化すればするほど、内需企業の多くはより大きなダメージを受け、ワクチンにより新コロナ収束事態に至っても内需企業の設備投資は減退し、景気の悪化を長引かせる原因となる。
一方、外需依存型の製造業は、海外の景気回復や半導体関連企業は好調であるが、いまやこうした企業は国内投資より海外投資にシフトして久しく、貿易収支より、海外工場などからの投資収入である第一次所得収支が大きく、経常収支は拡大するばかりになっている。

財務省が発表した4月の国際収支統計(経常収支)によると、日本の経常収支は、1兆3218億円の黒字となった。
米国向けの自動車や、中国向けの半導体製造装置などの輸出が増え、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が黒字に転換したことが主な要因。
経常収支の黒字額は、前年同月は1回目の緊急事態宣言が発せられた新コロナの影響を大きく受け、落ち込んだことから、今年4月は1兆1154億円増えて、6.4倍の大幅増となった。
日本國の経常収支はいまや貿易収支より、製造業が海外へ脱出して久しく海外での投資活動の収支の収益である第一次取得収支に依存している。

 


スクロール→

4月の国際収支(経常収支)

 

金額

前年同月比

貿易・サービス収支

6,653億円

1493億円

(赤字幅縮小)

貿易収支

2,895億円

12,164億円

(黒字転化)

輸出

68,255億円

18,808億円

(38.0%増加)

輸入

65,360億円

6,645億円

(11.3%増加)

サービス収支

9,548億円

1,670億円

(赤字幅拡大)

第一次所得収支

21,753億円

1,475億円

(黒字幅拡大)

第二次所得収支

1,881億円

815億円

(赤字幅拡大)

経常収支

13,218億円

11,154億円

(黒字幅拡大)

 

[ 2021年6月 8日 ]

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