アイコン 日本製鉄の10年遅れの裁判 トヨタがターゲットか どっちが勝つかこの喧嘩


日本製鉄は14日、ハイブリッド車などのモーターに使われる「無方向性電磁鋼板」の製造特許を侵害されたとして、トヨタ自動車と中国の鉄鋼大手の宝山鋼鉄に対して各200億円の損害賠償などを求める訴えを東京地裁に起こした。
これに対して、トヨタは鉄鋼会社どうしで話し合うべき問題だとしている。

日本製鉄は、特許侵害の疑いがある鋼材でつくられた車も特許を侵害していると判断してトヨタを訴え、トヨタに対しては、こうした車の国内での製造・販売も差し止めるよう求める仮処分も平行して申請した。
以上、

日本製鉄は宝山が特許権を侵害しているという裁判を起こし、その最終判決に基づき、それ以降、トヨタが使用すれば訴えもできようが、日本でも外国でも侵害しているという判例がないままトヨタを訴えるのはムチャぶりもいいとこだろう。

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それも宝山に技術を売り渡したポスコの元従業員が、韓国でポスコから訴えられたのは2010年以前、従業員は宝山に売り渡したことを認めており、その時に、日本製鉄は、宝山に対して先制的に法的措置を何故とらなかったのか。 (もともと日本製鉄の社員ら10数人がポスコに売り渡したもの/日本製鉄は元社員らともすでに裁判で和解している)

2015年に日本製鉄から技術を最初に盗んだポスコと2015年に和解(請求1000億円、和解300億円の大バーゲンセール)時でも、宝山に対してどうして法的措置をとらなかったのか。

オバマ米政権後期からトランプ政権時代に、欧米が中国による知的財産権侵害を問題にしていた時期に、どうして日本製鉄は宝山に対して法的措置を取らなかったのか。

今になって訴訟を起こすなど、日本製鉄の時間軸は1年が1日のようだ。それも東京だけで裁判を起こすとは・・・、中国ではまだ起こしてもいない。
日本製鉄は、明らかにトヨタに対して力でねじ伏せようとし、反論され激怒しているだけのようだ。
日本製鉄は怒りに任せすぎ、もしもトヨタが反撃すれば、トヨタに対する売上高は大幅に減少し続けることになる。今や車両用鋼板などはポスコでも中国大手勢でもいくらでも製造している。

裁判所は、法律に基づき、特許を侵害しているかどうかを争うための機関であり、また国際法に準じており、最終的には国際司法裁判所において決着させることもできる。

日本製鉄は最近、各地の溶鉱炉の火を消しまくっている。それも日本製鉄を世界一の製鉄所にするとして就任した現在の社長の手によってである。溶鉱炉の灯は限りなく薄くなっていくのだろうか。
溶鉱炉=石炭=コークスも、日本政府のカーボンニュートラル2050により大きな制約を受ける。日本製鉄において、代替研究はどこまで進んでいるのだろうか。

[ 2021年10月15日 ]

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