倒産情報

アイコン 【北海道の倒産・2026年10月】創業102年の老舗生花店が破産 農機関連2社は負債5.95億円


2026年10月にJC-NETが掲載した北海道の倒産・経営破綻情報を集計すると、確認できた記事は28記事、対象企業は28社となった。

10月は札幌市の創業102年の老舗生花店「明道香風園」が破産。売上高は最盛期の約11億円から約1億3,000万円に縮小し、負債約2億8,000万円で事業継続を断念した。

また、沼田町の農機販売会社「菱農」と深川市の中古農機販売会社「アグリ」の関連2社が破産し、負債は計約5億9,500万円。札幌市のシステム開発会社「オープンソース」も負債約1億7,000万円で破産手続きに入った。

一方、北斗市の運送会社「八潮運輸」は、9月の会社更生申立てから10月1日に更生手続き開始決定を受けた。こちらは事業を継続しながら再建を目指す案件となっている。

10月掲載の28記事は、前月の24記事から4記事増加。札幌市の企業を扱った記事が14記事で、全体の50.0%を占めた。

※本記事は2026年10月1~31日にJC-NETで確認できた北海道関連の倒産・法的整理28記事を対象とする。実際に10月中に倒産した企業の全数を示すものではない。過去に経営破綻を報じた企業の続報を含む。

10月の北海道倒産関連掲載
28社
掲載28記事・対象28社
初報・続報を企業単位で整理
前月比(掲載記事数)
+16.7%
9月24記事 → 10月28記事
4記事増
主な負債判明5案件
約12.93億円
5案件・対象6社の参考合計
道内倒産負債総額ではない
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北海道の倒産 負債額が判明した主な5案件

10月に掲載された案件のうち、負債額を確認できた主な5案件・対象6社の参考合計は約12億9,300万円となった。

最も大きかったのは、沼田町・深川市の農機販売関連2社「菱農」「アグリ」で、負債は計約5億9,500万円。次いで札幌市の明道香風園が約2億8,000万円、オープンソースが約1億7,000万円となった。

企業名 所在地 主な事業・状況 負債額
菱農・アグリ(2社) 沼田町・深川市 農機販売・修理、中古農機/破産 計約5億9,500万円
明道香風園 札幌市 生花・園芸用品販売/破産 約2億8,000万円
オープンソース 札幌市 システム開発/破産 約1億7,000万円
東亜運輸 美瑛町 肥料・農産物輸送/破産 約1億5,800万円
フィックス 札幌市 土木資材販売/破産 約9,000万円
5案件・6社の参考合計 約12億9,300万円

※明道香風園の約2億8,000万円は2025年9月期末時点の負債額。各案件の負債額は基準時点や推計方法が異なるため、合計は参考値。道内企業全体の10月倒産負債総額ではない。

※八潮運輸の負債約11億1,700万円は9月の会社更生申立時点ですでに判明していた金額であり、10月の主な負債5案件の合計には含めていない。

創業102年の明道香風園が破産 売上11億円から1.3億円へ

札幌市中央区の老舗生花販売会社、株式会社明道香風園が2026年10月6日、札幌地裁から破産手続き開始決定を受けた。

同社は1924年創業、1953年法人化。生花や鉢植え、園芸用品の小売販売のほか、婚礼用の装花、法人向け装飾、観葉植物のレンタルなどを展開していた。

最盛期には札幌市内の百貨店や道内のホテルなどで9店舗を運営。1991年9月期の年間売上高は約11億円に達していた。

しかし、同業者との競争や冠婚葬祭の簡素化などに伴う需要減少で業績が悪化。2025年9月期の年間売上高は約1億3,000万円まで縮小した。負債は同決算期末時点で約2億8,000万円とされる。

同社の店舗案内には札幌三越や大丸札幌店などの店舗名も掲載されていたが、破産後の各店舗の営業状況や正式な閉店日、事業承継の有無については確認できていない。過去の店舗情報を現在の営業実態と混同することはできない。

明道香風園の破産を詳しく

1924年の創業から百貨店・ホテルへの展開、年商約11億円からの縮小、店舗の確認状況などを個別記事で紹介。

【北海道】創業102年の明道香風園が破産 詳しい記事を見る

農機販売の菱農・アグリ2社が破産 負債約5.95億円

北海道沼田町の株式会社菱農と、深川市の関連会社・株式会社アグリが10月13日、旭川地裁から破産手続き開始決定を受けた。

菱農は農業機械の販売・修理、アグリは中古農機具の買取・販売などを手掛けていた。関連2社の負債は合計約5億9,500万円。

菱農は1968年設立。農業機械の販売や修理を中心に事業を展開し、1994年12月期には売上高約12億5,400万円を計上していた。

一方、アグリは2005年設立で、中古農機具の売買、修理、農業資材などを取り扱っていた。菱農とアグリは別法人であり、今回の集計では1記事・対象2社として扱った。

地域の農業機械供給と中古流通を担っていた2社の法的整理となる。ただし、各社の事業停止と特定メーカーの事業再編との直接的な因果関係については、確認できた範囲を超えて断定しない。

菱農・アグリ関連2社の破産

2社の事業内容、過去の売上高、負債額、破産手続き開始までの経緯を紹介。

【北海道】農機販売の菱農とアグリが破産 負債約5.95億円

札幌のIT企業オープンソースも破産 負債約1.7億円

札幌市中央区のシステム開発会社、株式会社オープンソースは10月13日、札幌地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債総額は債権者約69人に対して約1億7,000万円。

2000年設立の同社は、企業向けソフトウェアの受託開発、システム保守、サーバー・ネットワーク構築などを展開していた。

2019年12月期には売上高2億6,486万円を計上したものの、その後は外注費や労務費が収益を圧迫。2024年12月期の売上高は2億2,153万円となり、6,568万円の赤字を計上した。

同社は2026年3月、「健康経営優良法人2026」のネクストブライト1000に認定されていた。認定から約7カ月後に破産開始決定を受けたことになるが、健康経営認定と破産に因果関係があることを示す情報は確認されていない。

同社については10月22日の破産開始記事と、23日の負債判明続報の2記事を掲載した。対象企業数では同一法人として1社に集約している。

オープンソースの負債判明続報

NTTグループなどとの過去の取引実績、業績推移、労務費負担、破産開始決定までの経緯を詳しく紹介。

【倒産企業続報・北海道】オープンソースが破産 負債約1.7億円

八潮運輸は会社更生開始 負債11.17億円も運送継続

北斗市の貨物運送会社、八潮運輸株式会社は10月1日、東京地裁から会社更生手続き開始決定を受けた。

同社は医薬品、医療機器、冷凍食品などの運送事業を展開してきた。2023年3月期の年収入高は約17億2,000万円に達していたが、2025年3月期は約15億9,700万円に減少していた。

9月に会社更生手続きを申し立てており、負債約11億1,700万円もその時点で判明していた。

その後、三井住友銀行との間で上限1億円のDIP融資枠を設定し、運送事業を継続しながら再建を目指す体制を整えた。1億円は借入限度額であり、実際の借入実行額ではない。

今回の10月掲載は会社更生手続きの進展を伝える続報であり、9月の申立てとは別の企業倒産が新たに発生したわけではない。また、会社更生開始決定は破産による事業終了を意味しない。

八潮運輸の会社更生手続き

DIP融資枠、物流センターへの投資、事業継続、更生計画案の提出期限などを紹介。

【倒産企業続報・北海道】八潮運輸に会社更生開始決定

食品製造・飲食・地域交通でも経営破綻

エムケー食品(清里町)

漬物加工を手掛けていたエムケー食品が10月16日、釧路地裁網走支部から破産手続き開始決定を受けた。1985年設立で、過去には年商約1億9,800万円を計上。清里町産のメロンなどを使った飲用酢の開発にも取り組んでいた。負債額は確認できていない。

エムケー食品の破産記事を見る

十勝岳ハイヤー(上富良野町)

1957年に営業を開始した十勝岳ハイヤーが9月29日に破産開始決定を受け、10月8日にJC-NETが掲載した。前身の営業所は1954年開設。約70年にわたって地域の交通に関わってきた事業者で、負債額は確認できていない。

十勝岳ハイヤーの破産記事を見る

ちょびすけ(留萌市)

留萌市で居酒屋「ちょびすけ」を運営していた株式会社ちょびすけが10月8日に破産開始決定を受けた。店舗は2014年に開業し、鮮魚や創作中華などを提供していた。正式な閉店日やその後の営業主体は確認できていない。

ちょびすけの破産記事を見る

所在地別に見る北海道の倒産掲載状況

掲載28記事のうち、札幌市に本店を置く企業を扱った記事は14記事で50.0%を占めた。苫小牧市が2記事で続き、その他の市町村が12記事となった。

菱農・アグリは沼田町と深川市の2社を1記事で扱っているため、所在地別記事数では1記事としている。

所在地 掲載記事数 構成比
札幌市 14 50.0%
苫小牧市 2 7.1%
その他の市町村 12 42.9%
合計 28 100.0%

北海道で10月に掲載された倒産関連28記事の一覧

以下は掲載日順に整理した確認済みの28記事。原則として企業名から個別記事へ移動できるようにした。個別記事URLを確認できなかった企業は企業名のみ掲載している。

掲載日 企業名・記事 所在地 手続き・内容
10/1 MSサポート 函館市 破産開始
10/2 柏崎鉄筋 札幌市 破産開始
10/7 コントレイル 札幌市 運送業・破産開始続報
10/7 細田商会 苫小牧市 運送・荷役、破産開始
10/8 十勝岳ハイヤー 上富良野町 旅客運送・破産開始
10/8 Uconfort 札幌市 破産開始
10/9 明道香風園 札幌市 生花販売・破産開始
10/9 京太郎 森町 破産開始
10/16 八潮運輸 北斗市 会社更生開始決定・続報
10/16 サムルール 札幌市 そば店関連・破産開始
10/21 宮川 千歳市 破産開始
10/21 三興電機 釧路市 電気工事・破産開始
10/21 ちょびすけ 留萌市 居酒屋運営・破産開始
10/21 東亜運輸 美瑛町 運送・破産開始続報
10/22 菱農・アグリ(2社) 沼田町・深川市 農機関連2社・破産開始
10/22 アクライ 札幌市 破産開始
10/22 オープンソース(初報) 札幌市 システム開発・破産開始
10/22 中央水道設備 札幌市 給排水設備工事・破産開始
10/23 オープンソース(続報) 札幌市 負債約1.7億円が判明
10/23 小川牧場 中標津町 破産開始
10/26 エムケー食品 清里町 漬物加工・破産開始
10/27 早坂ファミリィ・ファーム 天塩町 破産開始
10/28 小林教材社 苫小牧市 教材販売・破産開始
10/29 セイ・プレイス 札幌市 破産開始
10/29 室町プラスチック・スチール 札幌市 破産開始
10/29 SK工業 札幌市 足場仮設・破産開始
10/30 フィックス 札幌市 土木資材販売・破産
10/30 カーライフシステム 札幌市 自動車販売・特別清算開始

9月の24記事から10月は28記事へ ただし続報も含む

9月の北海道倒産まとめはJC-NET掲載24記事・対象22社だった。10月に確認できた掲載は28記事・対象28社となり、掲載記事数は4記事増加した。

ただし、9月に会社更生を申し立てた八潮運輸について、10月には更生手続き開始決定を報じている。同じ企業の法的整理の進展であり、2カ月にわたる掲載を別々の新規倒産として扱うことはできない。

また、札幌市のオープンソースについては初報と負債判明続報が10月中に掲載されているため、記事数では2件、企業数では1社として数えた。一方、農機販売の菱農とアグリは別法人2社を1記事で扱った。

10月の掲載案件には、農業機械の販売・修理、貨物運送、食品加工、建設、システム開発、生花販売、飲食など幅広い事業が含まれる。特定の業種が北海道全体で急激に悪化したことを示す統計ではない。

集計方法と注意事項

本記事は2026年10月1日から31日までにJC-NETで確認できた北海道関連の倒産・法的整理28記事を対象とする。対象企業数28社は、同一企業の月内の初報・続報を重複除外し、複数法人の記事は法人ごとに数えたもの。

記事の掲載日と破産開始決定日、会社更生開始決定日、事業停止日、破産申請日は一致しない場合がある。9月に手続きが進んだ企業でも、10月にJC-NETが初めて掲載した場合は今回の対象に含めた。

なお、旧法人と現在の事業運営者は区別し、会社更生による事業再建と破産による清算も混同していない。負債額は各記事の報道値を採用しており、破産手続きにおける確定債権総額とは異なる場合がある。

「十勝医療生活協同組合」に対する北海道の解散命令は、行政処分であって裁判所による破産開始決定ではないため、倒産28社の集計から除外した。

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