アイコン ラオスダム SK建設昨年6月土木工事完成、建設機材撤収 修復機材なし

 

 

韓国のSBS放送は7月31日、韓国のSK建設が建設中だったラオスのダムが決壊した事故をめぐり「事故前に沈下現象が確認された際、現場には復旧用の装備がほぼなかったという証言が出た」と報じた。

ラオスダム建設の韓国の合弁会社は、国会報告で「ダムの沈下が確認された後に急いで復旧装備を手配した」と述べた。
また、ダムの工事現場で働いていた従業員も「2013年の工事開始時から、現場には施工会社であるSK建設の装備はなかった」と話したという。

SBSが2013年にSK建設が結んだラオスダム工事の下請け契約書を確認したところ、ダム二つと補助ダム五つの大規模な工事であるにもかかわらず、下請会社はSK建設1社だった。

同社は昨年6月、請け負った土木工事等の工事を終え、建設機材や装備を撤収していた。
そのため、今回の緊急の状況下で、復旧作業の機材や装備がないという事態になっていた。
(計画より半年早く土木工事を完了させたSK建設は、発注会社から22億円(2千万ドル)の特別ボーナスを昨年までに受領している)

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建設業界では「大規模な工事で一括して下請けに出されることは異例のこと」と指摘する声が上がっている。

SBSは「大規模な工事を行っているにもかかわらず、問題発生時にすぐに投入できる装備を用意していなかった」と批判的に伝えている。

これに対し、SK建設は「残るは、仕上げの作業だけという状況だったため下請会社は撤収した」とし、「ダム上部が流失した翌日に現地の業者に依頼してダンプトラックなど12台の装備を投入した」と説明したという。

<修復工事間に合わず>
SKの認識ではダム上部流出は22日、ダンプを23日朝工事用に手配したが、朝方、工事に入ろうとした時には、現場が1メートル以上沈下し、危険だったことから工事せず、ダンプも活用せず、自治体の県に連絡して、近隣下流域のみ高台に避難させた。
しかし、それより離れた下流域7村には伝わらず、ダム決壊水が、それも夜、激流となり襲い、瞬く間に住宅の2階部分まで浸水、平屋の家屋は流されたりして、現在でも百数十名から数百名行方不明となっている。

実際は20日11センチの沈下が見つかっていたが、許容範囲として対策せず、21日には追加観測したのか記録さえもない。

SK建設は、昨年6月に工事を完了させており、その後現場は貯水。この間、問題は何も生ぜず、ほとんどの機材を撤収させていた。
補助ダムが5つもある超大型の水力発電ダム工事。

<日本勢のラオスダム>
同じくラオスで建設されている関西電力主導の発電ダム(SK建設ダムの2/3規模のダム//それでも日本最大の徳山ダムの6倍規模)では、業種毎に分離発注され、ダム土木工事をコンソーシアムに入っていない大林組が受注、電気設備、実装工事や鉄塔工事などはそれぞれ別会社が請けている。

関西電力の水力発電ダムは2019年1月から、SK建設主導の発電ダムは2019年2月からそれぞれ営業運転に入る計画だった。
それぞれの国の政府が、受注を支援している事業=国家の威信をかけた事業でもある。

現地では周辺国からの支援部隊も含め救出作業が必死で行われているさなか、韓国政府はまだ現地に救援部隊も派遣していない段階の26日夕(23日夜決壊)、文大統領殿は、ソウルの繁華街のビアガーデンで市民ミーティングと称して市民とビール飲み、その様子をマスコミに撮らせ、報道させ、市民派の大統領振りをアピールしていた。

決壊した補助ダムの完成予想CG図
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[ 2018年8月 1日 ]

 

 

 

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