ハウステンボス 中国復星集団から出資受ける 減収減益の9月決算
長崎県佐世保市のテーマパーク、ハウステンボス(HTB)の澤田秀雄社長は3日、中国・上海の投資会社「復星集団(フォースン・グループ)」から出資を受け入れることを明らかにした。
HTBはこの3年、入場者数の減少が続いている。同集団との資本提携によって、中国人客を取り込み、再び成長軌道に乗せる狙いがある。
HTBは平成22年、旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)の傘下に入った。
現在はHISが株式の66.7%、残りを九州電力や九電工など福岡経済界の5社が保有している。
同集団への株式売却後はHISが50.1%、福岡経済界が25%、復星集団が24.9%を保有する見通し。来年1月ごろの契約締結を予定している。復星集団から役員を、1人以上受け入れる。
澤田氏は同日の記者会見で「(HIS体制で)9年になり、成長が鈍り始めた。新しい力と変化が必要だ」と述べた。
復星集団は、関連会社が北海道のスキーリゾート「星野リゾートトマム」を平成27年に183億円で買収し、話題となった。
HTBは同集団との連携によって、中国からの客を現在の年約6万人から、20万人に増やす目標を掲げる。同集団が中国国内でテーマパークを整備する場合は、HTBが協力する。
合わせて澤田氏は、HTBを3年後をめどに東証1部に上場させる計画も明らかにした。
澤田氏はHTBの社長になって以来、日本一や世界一を掲げたイベントなどで業績を回復させてきた。
だが、ここ数年は伸び悩む。
12月3日発表した平成30年9月期決算(昨年10月~今年9月、単体)は、売上高が前期比▲2.7%減の283億円、最終利益は▲16.4%減の55億円だった。入場者数は272万人で、27年9月期の310万人から減少を続ける。
また、社内からは、取締役の入れ替わりの早さなど、企業風土を疑問視する声も上がる。澤田氏も歳を取れば歳なりに気が短くなり、我侭になる。
入場者減は天候不良や酷暑など環境要因も大きいが、HTBとして難しい局面を迎えたといえる。
福岡経済界からは、今回の株式売却に「澤田氏は将来的にHTBを手放すのではないか」と懸念も出た。
これに対し、澤田氏は「(株式)50.1%を保有するので、責任を持って発展させたい。県や市、九州経済界の協力もお願いしたい。それがなければ将来は何ともいえない」と述べた。
以上、報道など参照
復星集団は、2015年11月トマムを買収直後の12月、郭広昌CEOが中国当局に拘束されたが、大連万達(不動産や事業を叩き売り生き延びた)や安邦保険(潰された)、海南集団(現在、海外不動産を叩き売り中)のように外貨流出を嫌った政府から虐めは受けなかった。
複星集団はヘルス、建設、不動産開発、投資事業などを内外で営んでいる。
ハウステンボスの入場者数減は、ショボイ九州の人たちの入場数が多いにもかかわらず、入場料を高くするばかりで、敬遠されてきている。金をかけたら客が来ると思うのは施設側の思い込み、吸引力と打ち出しの強いテーマ性が求められている。
ハウステンボスはディズニーやUSJのような恒常的に大量動員できる目玉がない。
ハウステンボス 単独決算 業績推移
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単独/百万円
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売上高
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営業利益
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経常利益
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当期利益
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入場者数
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百万円
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百万円
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百万円
|
百万円
|
千人
|
2014年9月期
|
26,255
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7,364
|
8,325
|
5,204
|
2,794
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2015年9月期
|
29,720
|
8,918
|
9,270
|
6,058
|
3,107
|
2016年9月期
|
28,602
|
7,580
|
6,551
|
2,076
|
2,894
|
2017年9月期
|
29,150
|
7,587
|
9,277
|
6,618
|
2,881
|
2018年9月期
|
28,384
|
7,176
|
8,011
|
5,534
|
2,722
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