アイコン 韓国の自動車用バッテリー・二次電池 空前の受注と言うが・・・

 

 

朝鮮日報は、韓国は、半導体、スマートフォン、ディスプレーなど既存の主力IT産業の成長が頭打ちとなる中、バッテリーが成長をけん引することに期待が高まっていると次のとおり掲載している。

バッテリー業界と証券業界によると、サムスンSDI、LG化学、SKイノベーションなど韓国のバッテリー3社によるEV用バッテリー受注残高は、昨年末時点で175兆ウォン(約17兆円)を超えた。

昨年1年間の新規受注だけで110兆ウォンに達した。欧米の自動車メーカーがEV事業に本格参入し、中国や日本ではなく、韓国メーカーへの発注を増やしているためだとしている。

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韓国のバッテリー会社の脅威の受注額???
 
受注額
主な納品先
LG化学
85兆ウォン
VW
GM
フォード
現代・起亜
サムスンSDI 
50兆ウォン
VW
BMW
ジャガー
ランドローバー
SKイノベーション
40兆ウォン
VW
ベンツ
起亜
 
 
サムスンSDIとLG化学の業績予想/億ウォン
 
 
LG化学
サムスンSDI
2017年
売上高
45,610
42,990
営業利益
289
-1,086
2019年予
売上高
104,800
83,000
営業利益
4,800
6,300

朝鮮日報は何を根拠にし、受注額は何年間分に対応しているのだろうか。捕らぬ狸の皮算用な数値に見えてならない。

EV用電池市場は2018年約6兆ウォン(中央日報)、スマホや家電・工具の充電式蓄電池なども当然入れていようが、受注額がそれにしても大きすぎる。

<慎重な中央日報>
朝鮮日報の明るいバラ色一色の様相だが、中央日報は次のとおり慎重に掲載している。
バッテリー市場規模は、2018年約6兆ウォン(約5784億円)程度だったが、2020年には20兆ウォンを越えるというのが業界の分析されている。

EV(電気自動車)用バッテリー市場で、昨年は、日本の独走と中国の躍進が目立つ中、韓国はむしろ後退したことが分かった。
また、2050年ぐらいになれば世界で走る車両の50%以上が電気自動車に変わるだろうという予測もあり、電気自動車用バッテリー市場はさらなるスピードで成長するものとみられる(2017年自動車の世界総販売台数は約9000万台)。

1月4日、エネルギー業界市場調査機関「SNEリサーチ」によると、昨年1~11月の世界電気自動車(EV、PHEV、HEV)用バッテリー出荷量は前年比73%増となる76.9GWhだった。上位10社には日本が3社、中国が5社、韓国が2社それぞれ入った。

1位は日本のパナソニック。
パナソニックは、テスラモデル3にバッテリーを供給したことで17.6GWhのバッテリーを出荷して前年比出荷量が113%増えた。
日産とNEC(日本電気)の合弁会社であるAESC(中国企業に売却)も2.7GWhのバッテリーを出荷して5位に入った。
ここにパナソニックとトヨタのバッテリー合弁会社である「PEVE」が1.7GWhの出荷量で10位にランクインした。
日本勢3社の世界電気自動車用バッテリー市場占有率は29.7%だ。

中国企業の中には特に先頭メーカーに挙げられるCATLが破竹の勢いで成長している。CATLは16.1GWhのバッテリーを出荷して1位パナソニックをすぐそこまで追撃している。
昨年11月の出荷量だけを比較すると3.0GWhでパナソニック(2.2GWh)を上回っている。

中国バッテリーメーカーの成長は、強大な内需市場に依存していて海外競争力が落ちるという分析だが、CATLの場合、ドイツのBMWに供給するバッテリー量が増加しているのが急成長の背景にある。

CATLに続きBYDは9.3GWhのバッテリーを出荷して3位にランクインした。

米国の投資家ウォーレン・バフェットが投資して有名になったBYDは、EV(電気自動車)を自社製作し、バッテリーまで自ら作っていて成長の勢いがさらに加速するだろうという分析。
また、ファラシス(Farasis)、リーシェン(Lishen)、グォシュアン(Guoxuan)がそれぞれ7、8、9位を占めた。
10位圏に入った中国バッテリーメーカー5社のグローバル市場占有率は41.7%で日本を大きな差で越えた。

韓国勢ではLG化学とサムスンSDIが奮闘中だが、成長率と市場占有率はともに前年より落ちた。
4位にランクインしたLG化学は6.1GWhのバッテリーを出荷し、
サムスンSDIは2.7GWhを出荷しワンランクダウンの6位だった。

特に2社の出荷量増加率はそれぞれ42.2%増と26.1%増で、バッテリー市場の平均成長率(73%増)を下回った。
2社の市場占有率を合わせると11.5%で、1年前の2017年より14.7%で世界市場で占める比率がかえって▲3.2%ポイント落ちた。

中国勢が成長している背景から政府補助金を省くことはできない。
韓国メーカーのある関係者は「中国政府は粒子状物質を減らすとして2013~2017年に304兆ウォンを投じたが、このうち相当部分を電気自動車産業の育成支援に使った」と話した。

中国政府は、巨大バッテリーメーカーも育成完了、補助金をいつまでも続けるわけにはいかなく、補助金の縮小を発表したが、2020年までは支援金が出るだろうというのが業界分析。(中国のEV政策:19年に10%販売強制、20年は12%販売強制、その後も増加させる計画。補助金は減少、販売強制率未達会社はペナルティを、達成しているEV会社に支払うことになる。)

日本バッテリー業界は、中国企業に押されて成長が多少鈍化してはいるが、強力な技術競争力を持っている。(EV用は中国の政府補助金の企業認定問題があり、日本勢が納品しているのはガソリン車用のバッテリーと見られる)

韓国に進出している日系バッテリー素材企業の関係者は、「ノートブックや携帯電話用小型バッテリーはサムスンやLGに遅れを取っているが、自動車に搭載する中大型は我々のほうが上」と主張した。

この関係者は、「韓国企業は、陽極材・陰極材・分離膜・電解質など4大素材のうち一部だけを国産技術力で作っている」とし「残りは日本から輸入して使っている」と話した。

韓国勢は、大規模投資を計画している。自動車用バッテリー市場が寡占化されながら企業間の規模拡大競争が激化している。

LG化学やサムスンSDI、SKイノベーションなどバッテリー3社は2023年までに約24兆ウォンの投資計画を明らかにした。
だが、中国のCATLやBYDなど10大メーカーは同期間に55兆ウォンを投資するとSNEリサーチは見通している。

これに伴い、国内3社が、次世代バッテリー関連の素材・装備分野の商用化技術開発において、研究開発(R&D)を共同推進するなど協力をさらに強化するべきだという指摘が出ている。

韓国業界のある関係者は「政府が推進予定の全固体電池、リチウム金属電池、リチウム・硫黄電池など3分野における次世代バッテリー技術開発に対する投資も急いで執行しなければならない」と話している。

以上、
朝鮮日報の記事はいただけない。

中央日報の記事が正解だろうが、既存の電池をいくら進化させても、抜本的な高容量・高出力のバッテリーが開発されれば一瞬のうちに勢力図は塗り変わる。
また、EVに閉めるバッテリー価格は1/3超とされ、補助金がなければ、下層大衆が購入できる金額ではない。
自動車メーカーはいずれも自社開発、バッテリーメーカーと合弁会社により調達する意向を示しており、専業でやっていくには不利と見られる。

EVメーカーは、しばらくは電池専業メーカーから購入しようが、価格は競争にさらされるものと見られる。

日産は、NECと組み合弁会社AESC社でEV用電池を生産していたが、開発費用も高額となり、専業メーカーを競争させ、購入する方が安上がりとみて、中国企業へ売却している。

トヨタもパナソニックのEV用電池会社の合弁会社を、トヨタ51%,パナ社49%で発足させ、パナ社はEV用電池資産を、米国のテスラと生産運営している分を除き、日本や中国の資産のほとんどを、新会社に移行させるという。両社は産総研も加わり全固定電池の小型化を開発中でもあるが、商品化されるまで、パナ社との新会社から、EV用電池を調達するものと見られる。トヨタもパナソニックも連結対象にすることもできる。

DRAMやNANDの半導体は現在の主流製品は、中国企業が製造できず、「中国製造2025」で大規模製造工場を開発している。
しかし、EV用二次電池は、中国政府の政策により、すでに中国2社が圧倒的な力をつけ、韓国3社の前に立ちはだかり価格競争になるのは火を見るより明らかだ。
スマホ・半導体・ディスプレーのように世界を牽引できる環境にないといえよう。すでにスマホが中国勢に追い立てられ釈迦っているように。

韓国勢のお家芸になっている有機ELディスプレーにしても、元々量産化技術も含めて日本から奪ったもの、進化させてきた技術は認めるが、中国も台頭してきており、大型や品質面で韓国勢がリードしているものの、歩留まり率もあり、すでに価格競争も生じ、利益は出ていないのが実情。

半導体は、米国が中国企業に茶々を入れたため、サムスン電子+SKハイニックス+米マイクロンの優位性は崩れないが、いずれ中国企業が台頭してくる。

 

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[ 2019年1月21日 ]

 

 

 

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