アイコン 3月の韓国自動車5社 世界販売▲2.5%減の70万台 日産ローグ生産大幅減・スト

 

 

3月の現代自動車、起亜自動車、韓国GM、ルノーサムスン自動車、双竜自動車の韓国完成車メーカー5社の世界販売台数は、前年同月比▲2.5%減の70万1,727台だった。
国内販売は同▲0.8%減の13万8,288台。
海外販売は56万3,439台で同▲3.0%減った。

海外販売では起亜、韓国GM、双竜が前年同月比で増加したものの、中国での販売不振が続く現代と長期ストで生産に影響が出たルノーサムスンが減少し、全体でも減少となった。

現代自動車は、韓国国内での3月の販売台数が前年同月比3.7%増の7万111台だ、国内シェアは50.7%。しかし、海外では▲3.4%減の31万9,049台にとどまり、合計販売台数は前年同月比▲2.2%減となった。

起亜自動車は、現代自とは反対に、国内販売が▲8.9%減の4万4,233台、海外販売2.2%増の19万8,384台で、シェアは32.0%、合計販売台数は前年同月と変わらなかった。

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双竜自は、新車販売が奏功し、国内販売は1万984台、輸出は2,606台で、合計19.5%増の1万3,590台、月間ベースで39ヶ月ぶりの好業績となった。
同社は2009年、労組が過激な全国民主労働組合総連盟(民主労総)から脱退したのを機に労使関係が安定したといわれている。

ルノーサムスンは昨年9月、民主労総が組合の委員長となり、早速10月から賃上げを要求して波状的に時限スト行い、そのスト時間も拡大させてきている影響を受け、合計販売台数が▲49%減の13万796台となった。特に、北米輸出用の日産ローグは十分な台数を納品できず、輸出(7,256台)が▲62.3%も減少した。ストの影響で国内販売も▲16.2%減の6,540台となっている。
日産は、今年9月まで過去5年間、米国販売用ローグの委託生産をルノーサムスンと行っているが、同社のストにより米国への輸出が滞り、販売に影響、今年は予定の10万台から、▲4割減の6万台しか発注しないと表明している。

韓国GMは、3月の国内販売24.4%増の6,420台、国内販売が前年同月比で増加したのは5ヶ月ぶり。輸出も4.5%増の3万6,576台。しかし、今年1~2月の販売が振るわず、第1四半期(1~3月期)の合計販売台数は前年同期比▲5%減となった。
以上。

現代自動車がストばかりして、今やトヨタより1割賃金が高い貴族労組と呼ばれるほど高級労組となっているが、ほかの自動車労組も追随し、ストばかりしている。特に民主労総は過激であり、ルノーサムスンを手玉に取ったことから、年から年中ストの態勢に入っている。当然、会社が1を譲歩したら、10を要求する民主労総であり、ルノーとしても簡単に譲歩できない。特に左派の文政権になり、韓国労総も含めて組織を拡大させ、生産性を落とす原因ともなっている。

日本が韓国に対して手に負えないように、韓国の自動車労組は韓国の自動車会社にとって手に負えないようだ。

そうした中、インドのマヒンドラ傘下の双龍自動車は民主労総から離れたメリットは大きい。

現代+起亜自動車労組は、左派の本丸である光州市が文政権から援助を受け、雇用増のため設立した光州自動車受託生産工場と現代自動車が基本契約を締結している。2021年には操業に入ることから、同自動車労組と文政権が光州で激突することになる。見ものだ。
現代自動車労組の平均賃金は940万円とされ、実質市立の光州工場では、1年目の賃金は350万円、5年間団体交渉しない、宿舎や生活補填を市が行う条件となっているという。
ILOに違反すると見られるが、韓国政府はいろいろな国連条約に加盟していても、全条を加盟していないことがよくあり、条項で批准していないのだろう。治外法権国でもある。

 
[ 2019年4月 2日 ]

 

 

 

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