アイコン 韓国の兵器で問題続出 ソナーなしの救難艦・長期故障の新型フリゲート艦

 

 

韓国は政治家・高級軍人たちと兵器メーカーの癒着がはなはだしく、防衛事業庁傘下の国防技術品質院の性能要求どおりに完成する兵器は少ない。また、兵器は輸出することを前提に製造され、予算面も厳しく、不製品納入の暗黙の了解を通じて癒着の原因ともなっている。
こうした軍需企業のほとんどが財閥系企業であり、財閥と政治家の癒着が常時取りざたされている。
韓国では、兵器不正防止のため、各軍からの発注をできなくし、防衛事業庁が組織され、一括発注体制に転じたものの、組織に魂が入らず、政治家や軍人と癒着したと見られる分けの分からない企業からも国家安全のための軍用機器を導入し、癒着構造に変化は見られない。

<「救難艦・統営」6年もソナーなしで実戦配備中>
 韓国海軍の「統営」は2015年に実戦配備されたが、1970年代レベルの性能不十分なソナー(音波探知機)と水中無人探査機(ROV)を積み、韓国の「防衛産業不正」の代表例に挙げられ、現在ソナーを搭載しておらず、単艦での作戦ができない状態。ソナーとROVを受注した企業はすでに廃業しており、責任も問えないという。

「統営」の主任務は、沈没・座礁した艦艇の救助作戦や港湾・水路上の障害物除去、艦艇のえい航などだが、作戦運用できない状態だという。

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韓国海軍は、「統営」運用の主な実績として、日本海で流失した対艦ミサイル「ハープーン」の探索・引き揚げ、漁場の海底にある廃棄物の除去支援、潜水艦の安全支援などを行ったと報告した。
しかし、単独作戦が不可能なので、国外の海難救助支援活動は1件も行ったことがなかった。別の掃海艦に搭載されたソナーを利用して目標地点を探索した後、「統営」が近くから水中ドローンなどを利用して捜索作戦を実施していた。

 韓国海軍と防衛事業庁は、まだソナーを搭載できていない理由について「外国企業との法的問題の解決にかなり時間がかかっている」としている。

<問題だらけの護衛艦「大邱」>仁川級の改良版の最新型フリゲート艦
 新型フリゲート型護衛艦「大邱」(2800トン/FF-818 ROK Daegu)は、戦力化から僅か5ヶ月の今年1月から、推進システムの異常により造船所に係留されたままになっている。戦力化の前からエンジンシステムの異常が指摘されていた「大邱」を巡っては、最近艦長自ら艦の問題点を指摘する内容の公文を海軍参謀総長などに送っている。

「大邱」艦長の公文によると、ガスタービンとディーゼル発電モーターを組み合わせたハイブリッド方式の「CODLOG」推進システムを有する「大邱」では、さまざまな問題点が見つかっている。
艦長は「通常の航海および作戦運用時における主機関の反応が遅く、安全な航海に支障をきたし、電気モーターからガスタービンに機関を転換する際には10分という長時間を要する。ガスタービンの緊急停止現象が発生することもあった」と記し、さらに2017年以降、電気モーターとガスタービンがそれぞれ10回も故障したと報告している。

<戦闘ヘリ「マリオン」>「スリオンの兄弟バージョン」
 韓国大統領府(青瓦台)が「名品ヘリ」と呼んでいたスリオン・ヘリと同系列の「マリンオン」は、メインローターと胴体をつなぐ軸の問題で墜落した。
スリオンも米国での試験では、低温下飛行において不合格認定を受けていたが、文政権になり、いつの間にか韓国では合格になっている。フィリピンへの輸出も仮決定していたが、フィリピンから断られている。
当事故で、韓国海兵隊の大佐など5人が殉職した。

<名品認定の「K11複合小銃」>
元大宇精密を買収したS&Tグループの子会社S&T Motiv製
韓国軍の「名品」認定のK11複合型小銃は、国防技術品質院は、最近「K11を正常に普及させるためには、設計変更など根本的な解決策が必要」という意見を提出している。国防部は昨年、K11関連予算をこっそり計上しようとして国会で批判され、全額削っている。

2008年、5.56mmアサルトライフルと20mmグレネードランチャーを上下並列に組み合わせるように設計された複合型小銃K11は、1万5000丁の正式採用決定、量産化、実戦配備、その後爆発事故発生や射撃コントロール装置の亀裂など次々と欠陥、不祥事が続発し、914丁の配備のみで中止状態。2018年8月に正式に戦力化中断が決定している。

<黒豹=K-2戦車>
2014年開発された名品中の名品とされた黒豹ことK-2戦車(現代ロテオム製造/エンジンは斗山インフラコア社担当/水深4.1メートルまで水中走行可)も、(当初の設定がエンジンとトランスミッション(=パワーパック)がドイツ製であったため)非常に高く評価された。
しかし、エンジン製造の斗山インフラコア社が国産化はかるため、独メーカー2社の許可なくエンジンやトランスミッション(=パワーパック)を解体したことがバレ、韓国では真似て製造する能力もなくできず、独からの供給もされなくなり、国産エンジンとトランスミッションに代替したものの、独製パワーパック搭載戦車以外、性能要求大幅未達戦車のまま配置されている。独立懸架のバランスにも問題があり登坂力に非常に乏しく、丘陵地帯ではほとんど使用できない状態(独製パワーパック搭載車は別)。
トルコにK-2戦車の共同開発名目で有償技術供与したものの、パワーパック問題から、他へは輸出できず、痺れを切らしたトルコは独自にドイツからパワーパックを導入したとされる。

<K-9自走砲>
K-9 155mm自走榴弾砲/サムスンテックウィン製(エンジンとトランスミッションは米国製をライセンス生産)
2017年8月、K-9自走砲も弾を装填したとたん爆発して中の3人が死亡、4人が重軽傷を負った事件が発生、砲筒内の残留火薬に引火し爆発したものと見られている。弾に問題があったのか、技術的に問題があったのか、その後報道はなされていない。
その後、昨年1月に訓練再開、しかし、砲筒内部に火薬のカスが識別されたため訓練中止。K-9自走砲はトルコ・フィンランド・ノルウェー・インドなどへ輸出されている。

韓国軍は、攻撃用・迎撃用ミサイルを各種開発し配備しているが、性能は優れているようだが、米国からPAC3など短距離迎撃ミサイルを購入したりしている。
韓国紙によると、韓国製迎撃ミサイル「天弓」は10発中10発命中したとされるが、迎撃した飛行物体は民間航空機並みの速度の飛行物体だったとされている。
2017年7月、北朝鮮がミサイル発射実験を行ったことに憤慨して、韓国軍は玄武2A弾道ミサイルを威嚇のため数発発射したが、1発は発射できなかったとされる。

追、K-9は性能面では日本の99式戦車と同等以上であるが、価格は半額以下。これは日本の兵器は輸出を前提にしておらず、防衛省が予算を未曾有に付けることから、軍需企業の努力はまったくなくこうした価格になっているもの。そのため、価格競争力0で、安倍首相が兵器輸出を可能にしたものの実績0状態が続く F-35も日本でライセンス生産すれば1機当たり30億円以上高くなることから、残り全機(シリーズ全配備数予定145機)を米国から購入するという。

<K11>1丁でもう一丁の二役 しかし、・・・
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<↓ 最新フリゲート艦「大邱」>2018年3月就役式完了艦・・・その後係留されたまま
大宇造船海洋 慶尚南道巨済の「大宇造船所」製
排水量2800トン、全長122メートル、幅14メートル、高さ34メートル、最大航行速度30ノット、ヘリ1機艦載、独MTU製ディーゼルエンジンと英ロールスロイス製ガスタービンエンジン搭載の混合動力推進システム採用、防空・対艦・対潜・対地作戦任務を遂行能力。


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[ 2019年5月 7日 ]

 

 

 

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