アイコン インバウンド 訪日客数 韓国ウォン安 中国経済低迷に注意必要

 

 

訪日客数は安倍首相が20東京五輪を前に目論んだとおりの動きになっているが、ここに来て、6割超す訪日客数を誇る中国と韓国からの訪日客に異変が生じる可能性がある。

<韓国>
1つは、韓国のウォン安、ここ2ヶ月(4月18日から)で急激にウォン安が進行、対ドル円が小動きなことから、動きは一方的ではあるが、韓国の旅行者にとって財布の紐を堅くするしかない。また、経済も政府の経済政策の問題から低迷を続けており、4月には19年ぶりとなる青年失業率(15~29歳)11.5%と高く、公務員受験浪人や仕事を諦めたニートなどを含めた体感失業率では25.4%と4人に一人が仕事に付いていない、付けない人たちがおり、増加中となっている。
そうした人たちが増加中であり、今後の訪日客数に影響してくるものと見られる。
対円ウォンは4月17日0.0985円から5月21日は0.0921~0.0923円まで6.3%前後のウォン安となっている。
日本からの韓国旅行は安上がりになるが、韓国からの訪日客にとっては痛い。
スポンサード リンク
 
0521_06.jpg
 
<中国>
また、中国は、米国から仕掛けられた米中貿易戦争により、昨年秋以降、経済が低迷しており、失業者が多くなってきている(中国では、田舎から出てきた人たちは農民工と呼ばれ、失業しても田舎に帰省したとして失業者扱いされない)。
自動車販売台数も貿易戦争が勃発した昨年7月以降、前年同月比でマイナスが続いており、不景気は経済全般に及び、訪日客への影響が心配される。
中国の4月の小売業の売上高は7.2%(うち都市部は7.1%増)、数年前は12%以上の伸びであったことから、消費が低迷していることを伺える。
 それでも14億人が暮らす中国、お金をこの間いっぱい溜め込んでいる人たちも多く、買い物学派別にしても、気分転換に日本へ旅行に来る人たちも多い。
 中国では、投資・投機する事案が少なく、不動産投資で儲ける人たちも多いが、規制が強化されている中(最近は緩め)、不動産新築価格は0コンマと微増でも全国で上昇しており、不動産バブルは今のところ、14億人と懐も深く、崩壊していない。
 米国の虐めに対する対策は、金融緩和や減税などが逐次進められている。ただ、貿易悪化に為替安誘導の素地を残しており、対円元安になれば、訪日客にも影響が出る可能性がある。
対円元は、2018年5月は17.40円前後、今年5月21日は15.92円前後と元安の流れとなっている。
なお、4月の訪日客数は政府観光局から今日か明日発表される。
 
<小売額の推移>節約ムード入り
 
0521_07.jpg

0521_08.jpg

訪日客数推移 韓国と中国・総数/日本政府観光局版
 
韓国
中国
総数
 
千人 
前年比
千人 
前年比
千人 
前年比
2015
4,002
45.3%
4,993
107.3%
19,737
47.1%
2016
5,090
27.2%
6,372
27.6%
24,039
21.8%
2017
7,140
40.3%
7,538
15.4%
28,691
19.3%
2018
7,538
5.6%
8,380
13.9%
31,191
8.7%
2019年1月
779
-3.0%
754
19.3%
2,689
7.5%
2019年2月
715
1.1%
723
1.0%
2,604
3.8%
2019年3月
585
-5.4%
691
16.2%
2,760
5.8%
1~3月
2,080
-2.4%
2,169
11.6%
8,053
5.7%
 
 

 
[ 2019年5月21日 ]

 

 

 

関連記事

 

 

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
スポンサード リンク
 


PICK UP


PICK UP - 倒産